＜本州〜九州＞

なは〔ＮＡＨＡ〕　ＤＣ特急　EC特急　PC特急　　ブルートレイン　　　2011年9月20日更新

　関西と南九州を結ぶ特急。運転区間は大阪〜西鹿児島間。なはは全国的に特急網が整備された1968年（昭和43年）10月、いわゆる"ヨンサントウ"の白紙ダイヤ改正で大阪〜西鹿児島間の昼行特急として新設されました。新設当時は鹿児島本線の電化が完成していなかったため、キハ８０系の気動車特急としてスタートし、鹿児島本線電化完成後の1973年10月1日に電車化されました。そして、1975年3月10日の新幹線博多開業により、スジとしては他の在来線特急と同様に廃止されましたが、新大阪〜西鹿児島間の寝台電車特急として、名前は生き残りました。

　なはの愛称は、運転区間から遥か南に離れた沖縄の那覇（なは）市に因んで命名され、これは当時の沖縄が、アメリカの占領下であり、本土返還の願いを込めて、沖縄の新聞社が列車名として公募した事に由来します。沖縄は1972年にアメリカより返還されました。

　写真は大阪駅に停車中の登場したばかりのＤＣ８０系時代のなはです。堂々の13両編成で、1〜6号車は大阪〜宮崎間の 日向 、7〜13号車は大阪〜西鹿児島間のなはです。TAKEMASU様が撮影された貴重な写真を掲載しています。

　特急<なは>80系キハ82　大阪駅にて　1968年頃　TAKEMASU様撮影

　写真は1968年10月頃、こーちゃん様が撮影された貴重な写真を掲載しています。登場当初は宮崎行きの 日向 と併結され１３両編成、時刻表は、大阪発７：４０〜西鹿児島21:20で、13時間以上の長旅でした。

　特急<なは>80系キハ82　大阪駅にて　1968年頃　写真はこーちゃん様撮影

　写真は大阪駅で撮影したなは、1974年10月に撮影、車両は481系クハ481です。481系は初の交直流特急電車として、1964年に誕生、６０Ｈｚ線区用で、北陸本線の 雷鳥 、 しらさぎ としてデビューし、九州地区への特急電車としても増備されました。外観では、後で登場した５０Ｈｚ用483系と区別するためにスカートは赤になっています。又直流用181系等と区別するための赤いヒゲも481系からです。写真のクハ481は、ヘッドマークが、字幕式です。ボンネットタイプで、この字幕方式の車両は、いつの間にか消えました。

　特急<なは>481系　大阪駅にて　1974年10月撮影

　下の写真は、581系時代のなはです。1976年７月に大阪駅で、デジアナ様が撮影された写真を掲載しています。先頭車は、タイフォンカバーが、初期型（スリットタイプ）のクハネ５８１です。

　特急<なは>581系　大阪駅にて　1976年7月デジアナ様撮影

　なはは583系電車寝台列車として、同じ運転区間の 明星 と共に活躍を続けましたが、関西〜南九州間の寝台列車が削減される中、1984年2月１日には、明星の名称変更という形で、24系25形客車化され、ブルートレインの一員となり、現在も関西から九州へ向かう寝台列車として活躍しています。

　この写真は、ブルートレインとして単独運転時代のなはです。車両は、EF651121＋24系、2005年8月18日に塩谷〜須磨間でデジアナ様が、撮影された写真を掲載しています。

　特急<なは>EF651121　塩谷〜須磨間にて2005年8月18日デジアナ様撮影

　同じく塩谷付近を走行するなはです。牽引は、EF651124、2005年6月26日にデジアナ様が、撮影された写真を掲載しています。

　特急<なは>EF651124　塩谷〜須磨間にて2005年6月26日デジアナ様撮影

　大阪駅に到着したブルートレイン単独運転時代のなはです。車両は24系カニ２４、1988年4月16日にデジアナ様が、撮影された写真を掲載しています。

　特急<なは>カニ24　大阪駅にて1988年4月16日デジアナ様撮影

　なはは形態を次々と変えながらも存続し、寝台特急が乗車客減少により衰退する中で、2005年（平成17年）10月1日からは、 彗星 が廃止されたため、 あかつき と併結され、熊本行に短縮されましたが廃止は免れました。これは、南国、九州方面へ向かうイメージを表現している愛称である事と、上記の命名に由来していると思われます。

　しかしながら、 あかつき と併結運転されたなはは、最後の関西から九州方面へのブルートレインとして走り続けましたが、2008年（平成19年）3月15日で、終に廃止されました。下の写真は廃止間際、雪が舞う中を最後の力走をするなはです。2008年2月18日、山崎駅付近にて撮影。

　特急<なは>カニ24　山崎駅付近にて2008年2月18日撮影

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