このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

  宣伝カー編page 1 2 3 4 5 6

三洋電機本社に併設されている サンヨーミュージアム にて展示されていたラジオ型宣伝カーを紹介します。荷台に巨大な商品のハリボテを作った宣伝カーは、日本で戦前から作られていたタイプで、その判りやすさはバス型とは違った良さがあります。

三洋電機 ラジオ型宣伝カー
プラスチックラジオをかたどった宣伝車
1952年(昭和27年)5月8日


サンヨーの真空管ラジオ(SS-52型)をかたどった宣伝カー。メッキのチューニングダイアル枠など、妙によく出来ています。

ベースはトヨタBX型トラック。1951年登場の国産初の全鋼製キャビンで、デザインは同時期のフォードのトラックによく似ています。

それにしても、ボリューム感のある上回りに、荷車的な細いタイヤの組み合わせは現在の目で見ると違和感を感じます。


ラジオ(プラスチックラジオ1号機)の宣伝カー (昭和27年)


大阪城の前での撮影です。大阪市内を中心に活躍したそうで、当時の新聞では「ラジオのお化け現わる」と大きく取り上げらたとのこと(記事探索中)。

荷台のラジオは左右とも同じデザインで、裏面は表現されていないようですって当然か(笑)

ドア部分の塗り分けラインが独特です。
三洋電機 宣伝カー型置物

ノベルティ品として配布されたと思われる、陶器製のモデル。

タイヤやキャビネットの枠は濃く釉薬がかかっていて、凝った作りです。サンヨーラジオの文字とSANYOマークはステッカーです。
モデルとなったラジオ
プラスチックキャビネットラジオ SS-52型 1952年3月発売開始


宣伝カーのモデルとなった、業界初のプラスチック製筐体を採用したラジオです。木製ニス塗り筐体のラジオよりも安価に売り出し、ヒット商品となったようです。民放の放送開始は前年9月であり、ラジオの買い替え時期に相当します。

木の部分をプラスチックに置き換えたデザイン、一見するとプラスチックなのか判りません。ダイアルも針が剥き出しでコストを押さえた作りですが、円形のデザインが斬新です。グリルも凝ったパターンです。

商品のヒットの陰には宣伝カーの存在もあったことでしょう。

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