このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 西富士(栗ノ木沢支線)林道/ Nishifuji(kurinokisawa-shisen)林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2012.07.22 / No.SHI-020 
 [ 所在地 ]富士宮市 [ 状態 ]完抜ダート(分断状態にあり)
 [ 接続林道 ] 十万石林道栗ノ木沢林道富士山(上井出)林道富士山(北山)林道白塚林道  [ 分岐林道 ]-
 富士山名物「大沢崩れ」を間近に堪能できる圧倒的迫力な分断林道!

士宮市の標高1000mを越える富士山の斜面に展開する林道ネットワーク網。 その中でも西富士(栗ノ木沢支線)林道は、このエリアでは最高所となる標高1500mに達する林道で、そのルートはここ、十万石林道と栗ノ木沢林道との三叉路から富士山真西面にある大規模浸食谷「大沢崩れ」を横断して富士山(上井出)林道、富士山(北山)林道・白塚林道との十字路までを結んでいます。ただし、林道は常に崩壊しつつある大沢崩れによって分断されているのが現状であり、それを確認すべく十万石林道経由でその入口へとやって来ました。ちなみに手前が栗ノ木沢林道、前方左が十万石林道です。
万石林道および栗ノ木沢林道との三叉路にある西富士(栗ノ木沢支線)林道の入口です。設置されている林道標には林道名と共に「5. 0km」と延長距離が記されていますが、それはちょうどそれは富士山(上井出)林道、富士山(北山)林道・白塚林道との十字路までの距離。途中の分断箇所については考慮されておらず、そのまま総延長距離が記されている模様。ちなみに西富士(栗ノ木沢支線)林道の林道標はこの地点にしか存在していません。
線直後の急坂を登りきると、このようなストレート区間が現れます。ただし、探索時には乳白色のガスに包まれて視界状況はかなり悪化。おかげでその先の見通しはほとんどききませんでした。でも登山をしているわけではないので影響はなかったですけど。
トレートを過ぎると切り返しの坂で高度を稼ぎます。ここで一気に西富士(栗ノ木沢支線)林道では最高所となる1500mまで登り詰めているようでした。路面のバラストがズルズル気味ですが、基本的には整備された林道なのであまり走りにくさは感じません。
風で倒れたのか、それとも切りっ放しにされているのか不明でしたが、勾配を登り切ると路面を遮断する形の倒木に遭遇しました。四輪にとっては厄介な倒木も、脇を簡単にスルーできるオフバイクでなら全く問題ありませんね。
高所の1500mに達するとその後は水平コースが続きます。 林道沿いに鬱蒼たる森林が広がり、路肩には溶岩のような露頭した岩石、そしてびっしりと生えたコケの絨毯を眺めることができました。随所の森の風景にも富士山らしさが濃厚で、普通の山とは一味も二味も異なった素晴らしい雰囲気です!
霧に包まれた富士山森林の幻想的なストレート。標高だけなら川上牧丘林道(山梨・長野県)の大弛峠(2360m)には遠く及びませんが、 これくらい高度があると、当然ながら道すがらの眺めにも高所ならではの雰囲気が感じれます。それは他の林道で得難い秘境的な雰囲気と言ったら大袈裟でしょうか。
の後、富士山らしい溶岩質の岩石の露頭のカーブを旋回しますが、よく眺めてみると、路肩に散乱している岩石や岩屑も軽石のような風貌をした溶岩質っぽいのがほとんど。活火山「富士山」ならではの独特の雰囲気を演出しています。
→岩石露頭を眺める!
岩の崖を回り込むと山土に覆われた区間が現れました。ここでは左の崖から土砂崩れが発生したようで、路面の砂利がすっかり埋もれてこのような土塊状態になってしまったのでしょう。富士山は常にどこかが崩壊しつつある山なのでね。
→景色を眺める!
白色の霞みのかかった濃霧のダートゆっくりと進みます。霧の発生しやすい気象が育成環境に好作用しているのか、沿道では至るところでコケや地衣類が見られました。路肩に露頭したあの岩石にこびり付いているのもそうだし、路肩の地面の緑色はほとんどがコケ。ここ、まるでオームの森みたい・・・。
士山森林の素晴らしい雰囲気を堪能しつつ前進しますが、やがてダートは唐突に行き止まり・・・。どうやら市販地図などでは未だに周回ルートとして記載され続けている「大沢崩れ」の分断地点に到達したようです。ここでダートはぷつりと途切れていますが、本来ならばこの先にも西富士(栗ノ木沢支線)林道のダートが続いていたはず。ならばその先の様子がとても気になるところですね。 
「うひゃぁ・・・!!」ダート分断地点の末端へと近付いてみますが、目の前には恐ろしいまでに深く落ち込んだ「大沢崩れ」の谷間が! その先の地面は完全に「無」と化しており、かつてそこにダートが存在していたとはとても信じられないような状況です。
してこれがXRを降りて改めて確認した西富士(栗ノ木沢支線)林道の分断地点の様子。そこには誤って谷間へと転落しないように2つの岩石が置かれ、同時に路面消失を示す杭が立てられていました。こんな状態なので、消失した路面を復旧させるとなると、それはもう「復旧」では済まなくて新たな林道開設と言った方が適切かもしれません。
沢崩れの急峻な斜面には崩壊したダートの痕跡が! 現状からはとても信じがたいことですが、やはり西富士(栗ノ木沢支線)林道はこの地獄のように恐ろしく深い谷間を対岸へと越えていたようです。といってもここに橋が架かっていたとは思えないので、谷間の上流へと迂回していたのでしょう。というわけで十万石林道側からの走行可能区間はここまでとなりますが、そうなると気になるのが大沢崩れで分断された反対側の様子。かなりの迂回距離となりますが、仕方ありません。西富士(栗ノ木沢支線)林道→十万石林道→富士山(上井出)林道→西富士(栗ノ木沢支線)林道と乗り継いでそこを目指しますよ!
→さらに西富士(栗ノ木沢支線)林道を探索する!
→引き返して十万石林道に向かう!
→引き返して栗ノ木沢林道に向かう!
→探索中止・・・
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