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常磐炭鉱専用鉄道 小野田線 1
平成20年5月4日。GW真っ只中。湯本駅前。
予想通りの混雑振りだ。下手をするといわき駅以上の賑わいだ。
観光バスやタクシーなどがひっきりなしに往来する。
今回は専用鉄道 小野田線の再訪に来たのだ。
前回は雨と寒さのダブルパンチで磐崎坑の万石(石炭積込所)までしか行かなかったのだ。今度こそ…
湯本駅東側の跨線
昔の内郷(綴)駅ほどでは無いものの、湯本駅も広い構内を誇っていた。
近年になってからの湯本駅の縮小ぶりには寂しいものを感じる。
駅前の人通りは変わっていない。むしろ昔より増えているようだ。
左の画像はかつて湯本駅西口に存在した「品川白煉瓦湯本工場」の写真である。かなりの規模の工場だったようだ。
品川白煉瓦(株)は「品川白煉瓦赤井炭鉱」から耐火煉瓦の原料となる粘土を採掘し、
専用軌道
で磐越東線
赤井炭鉱から粘土と同時に採掘された石炭も同時にこの湯本工場に運ばれ、工場内の各機関の燃料として用いられた。
上の画像に見える短い側線は工場があった頃の名残かもしれない。
跨線
常磐線は画像奥で傾城トンネルに吸い込まれる。
専用鉄道小野田線と日渡(ひわたし)線は左手へ、専用鉄道 向田(むかいだ)線は左手へと分かれていく。
跨線橋を降りて常磐線と並行する細い道に出る。
春とはいえ、日差しはかなりのものだ。
どの地点から常磐線と小野田線が分岐していたのか判然としない。
画像中央辺りであろうか。
専用鉄道 小野田線と日渡線はしばらくの間線路を共用していたようだ。
常磐線と分岐した後も専用鉄道は併走する。
画像右側の緑地辺りに線路が敷かれていたのだろう。
画像の地点付近からゆっくりとカーブを描き、専用鉄道は常磐線から離れて行く。
一定の曲率で曲がっていく鉄道独特のカーブだ。
いよいよ専用鉄道の本番だ。
カーブの途中にはこのような看板が見える。
看板は大体正解を語っているのだが、宝海(ほうかい)地区の道はかなり狭い。ご注意されたい。
専用鉄道跡は直進できない。これは正解である。理由はこの後に分かる。
専用鉄道 日渡線とはこの地点では既に分岐している。
しばらく進むと神社が見えた。
「大山祗(おおやまつみ)神社」と鳥居には書かれている。
大山祗神社は炭鉱の守り神。これは小野田坑の山神であろうか。
神社の先に唐突にトンネルが現れる。
「宝海隧道」(ほうかいずいどう)である。
あまりに脈絡の無い隧道の登場に驚く。
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