石鎚山
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| 標高:1982メートル 所在地:愛媛県西条市 登山適期:4月下旬〜12月上旬 日帰り可 最寄駅:伊予西条駅 登山レベル:6 |
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この山は登山レベルを「6」とさせていただいたが、個人的には「7」をあげたいくらいキツかった。単純に直登が多く非常に疲れるのだ。この山が古くから僧の修練の為の霊山とされているのがよくわかる。これは本当に体力的にも精神的にも強くなくては登れない。大げさかもしれないがそう感じてしまったのには何か理由があるはずだ。
これはロープウェーの駅に行く途中の道ですが、こんなふうにオーバーハングした法面は珍しいと思う。特に右の写真は見ていてとても不自然である。もともと隧道だったものが崩落か何かでこのような形になったんでしょうか?
↑さすが霊山というだけあって信仰に用いられそうなオブジェが並んでいる。実はこのロープウェーを登った先に札所があり、お遍路さんはこんなところにも来なくてはならないのだ。他にもこの辺には昔からの懐かしい風景を見ることができる。
ロープウェーは往復1900円、20分間隔での運行となり、最終便は18時です。
上まで登るとかなり山深い位置にいるんだということを実感する。この山頂駅から徒歩での登山は始まり、標高1300メートルから1982メートルまでの標高差682メートルを登ることになる。
これが石鎚山の全貌である。高知県側からのアプローチでもう少し簡単に登頂できるコースもあるようだが今回は愛媛県側からスタート。
この地図を見て鎖馬が多いことを理解した私はこの先の急登を覚悟した。
↑この石鎚山のシルエットを見ればわかるとおり、後半に行くほど斜度はキツくなる。もうここまで来てしまったので腹を括るしかない。真ん中と右の写真は意味不明なトマソンであり、ここにボードやスキー板がある意味がよくわからない。何かの役に立つのか?
意味があるとすればこれだ↑
ここには石鎚山スキー場があり、冬場には標高の高い土地ならではのパウダーが楽しめるという。
愛媛県のスキー場というのはかなり貴重であり、四国・九州にはスキー場は数えるほどしかない。
さて、ここからは本格的な登山となる。お遍路さんも登ってくるのはここまでだ。ここから先は石鎚の山頂を目指さんとする者のみが立ち入る霊峰。
予備用の水を購入。ちゃっかり「山価格」になっている(゜∀゜ )
そしてここから本格的な登山が始まり、山頂まで補給地点は無い。
最初はこのような掘割の道が続きとても歩きやすい。木漏れ日が美しい私の好きなタイプの山道である。
途中、木が根こそぎ倒れているのを発見した。どのような経緯でこんな形になったのが分からないが滅多に見ることのできない光景だと思う。
この山は特段ハイレベルな山ではないはずだ。そんなに大変なことは無いはず・・・・しかし・・・!
なんという炎天下!! とにかく暑い!! この暑さはこの山の登山レベルを容易に上げてしまうほどの規模である。
山の方も本気を出してきたようだ。
木製階段の急登の次に待っていたのは「鎖場」である。鎖場は険しい山には付きものだ。
鎖場は傾斜のキツイ部分を補うためにあるが、時には手掛かりのない岩場を登る際に使うときもある。
この景色を見上げて私はこの山が霊山であり、修練山であることを思い出した。僧の修行場なのだ。
この山は表情豊かである。進むに連れていろいろな景色を見せてくれる。
ここは夜明峠です。左の写真に映る看板にはこの先の傾斜の凄まじさがよく描かれている。
傾斜がとんでもないことになってきた。鎖がなければロッククライミングになるような「壁」である。
真ん中の写真は崖の途中で下を向いて撮影したものだが、この位置で片手を離して撮影するのはかなり怖かった。両足と左手だけの3点支持で体を固定し撮影。
よく見ると影とは別に登山道があるのが見えると思う。
これはお年寄り等、この崖を登るのがキツイ方や高所恐怖症の肩などが利用するエスケープルートである。
さすがにこの鎖場は恐怖心に負けたら登れない。
右の写真ではハナ坊が登っているところを下から撮影、さすがハナ坊。
ハワイではダイヤモンドヘッドのてっぺんまで「ヒールの靴で登る」という荒業を披露し、現地のアメリカ人から「タフ・レディー」などと呼ばれていた。
このルートは人気がないのか、殆ど人に会うことは無かった。
真ん中の写真は客観的に撮影されたものですが何となく「ファイト一発!!」などと叫びたくなるような構図である。
ちなみに鎖のない崖も存在する。真夏の日光が照りつける中こんな行為を繰り返していると汗だくになるのは当然であり、その汗で鎖や岩が滑って危険度がアップする。
この鳥居がある場所は高知県側からのルートと交流する地点であり、登山的には最終ラウンドの始まりの場所である。
近くに山小屋があるが廃墟化しているので休憩に使わせてもらった。私の表情からいかに披露が蓄積しているかを察して欲しい。
最終ラウンドが始まるとやがて見えてくるこの景色。階段を上りきったところに空しか見えない場合は、その先が見通しの良い景色になっていることが予想される。
そしてその期待を裏切らない光景が目に飛び込んできた。
なんだこりゃ?頂上付近がオーバーハングしており、とてもここからは登れるような可能性はゼロだ。
つまりあの淵の部分を進むということか!
今一度気合を入れ直し、山頂を目指す。
山頂に近づくにつれて周りの山は全て眼下に見えるようになり、眺めもよくなってくる。
山頂付近はかなり奇天烈な傾斜となる。最後の力を振り絞って登るといよいよ山頂!
やっと山頂へ! 苦労した分達成感も凄い。とにかく炎天下で登るにはツライ山でした。
右の写真はお隣の天狗岳。こちらはあまりにも危険なため閉鎖されており、登頂はしてません。
閉鎖されてなくてもこれは一目見ただけで危険度が過ぎて自粛するレベルだ。
ちなみに石鎚山は四国のみならず西日本の最高峰であるため、360度見渡してもここより高い部分は無い。
山頂はしっかりと整備されており、滑落する心配はまず無い。
山頂には山小屋があり、軽食を取ることができるがそこでは電力は自前で賄われる。
太陽光発電と風力発電に依るもので、全てをまかなっているようです。
帰りは時間に追われていたためかなり超特急で下山した。というのも「ロープウェー」の時間に間に合わなくなる可能性が高いからだ。登りにだいぶ時間を費やしてしまったため帰りはだんだん顔面が蒼白していった。
それにしても左の写真の右側に映る通路は危険極まりないと思う。
行きに苦労した鎖場も消防隊員の如く滑り降りる。
途中コクワガタを発見、危うく踏みつけてしまうところだった(´∀`*)
なんとか最終便に乗れて帰ることができました。これを逃したらと思うとゾッとします。真っ暗の夜道を歩いて下山することになる寸前でした(-_-;)
山に登る際は時間に余裕を持って登るように気を付けましょう(笑)