このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
芭蕉の句
月はやし梢は雨を持ながら
出典は
『鹿島紀行』
。
貞亨4年(1687年)8月15日、芭蕉は
根本寺
の
佛頂和尚
を訪れた。
根本寺本堂
ひるよりあめしきりにふりて、月見るべくもあらず。ふもとに、根本寺のさきの和尚、今は世をのがれて、此所におはしけるといふを聞て、尋入てふしぬ。すこぶる人をして深省を發せしむと吟じけむ、しばらく清浄の心をうるにゝたり。
あかつきのそら、いさゝかはれけるを、和尚起し驚シ侍れば、人々起出ぬ。月のひかり、雨の音、たヾあはれなるけしきのみむねにみちて、いふべきことの葉もなし。はるばると月みにきたるかひなきこそ、ほゐなきわざなれ。かの何がしの女すら、郭公の歌得よまでかへりわづらひしも、我ためにはよき荷憺の人ならむかし。
をりをりにかはらぬ空の月かげも
ちヾのながめは雲のまにまに
和尚
月はやし梢は雨を持ながら
同
寺に寝てまこと顔なる月見哉
同
『鹿島紀行』
「
根本寺のさきの和尚、今は世をのがれて、此所におはしける
」のは鉾田市阿玉の
大儀寺
であるともいう。
茨城県鹿嶋市の
根本寺
千葉県市川市の
行徳街道
岡山県井原市の
両山寺
山口県萩市の
大照院
徳島県阿南市の
津峯神社
に句碑がある。
根本寺の句碑
行徳街道の句碑
大照院の句碑
津峯神社の句碑
芭蕉の句
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