再三にわたる「通行不能」警告の標識。
この雑草に覆われた標識にはこの県道が向かうべきはずの犬山市の観光施設の名前もだし、「この道ぢゃ無理だがや」と通告している。
入鹿池も明治村もこの県道の沿道にあるのにねぇ・・・
徐々に勾配をあげて山登り区間へ入ったのだが、その横には大規模砕石場。
剥き出された荒々しい岩盤。
幾箇所もの砕石場の横を通っているが、山の形を完全に変えてしまう人間力に毎度驚かされる。
・・・しかしよく考えてみるとエグイ廃道の傍によく採石場が存在しているな。
万世とか、茨城218とか。
そしてこのr16も
採石場横をえっちら登って、再び警告。
でも僕は行き止まるつもりナシ。
物理的に行き止まらせられる可能性はあるが。
巨大なベルトコンベア施設。
ダンプの入り口もある事から、ここで採取した石材を搬出しているのであろう。
なお、この採石場の裏手には周辺でもっとも標高の高い高石山(417m)がある。
採石場を突っ切ると道は二手に分かれる。
両方ともr16。
http://g.co/maps/sp9ud
左手が旧道で、右手がバイパスらしいが途中で途切れている。
とりあえず距離もなさそうなので未成バイパスの様子を見に行ってみるとしよう。
広い幅員、しかし車一台でさえ通る気配がしない沈黙。
勾配は採石場近辺から変わらずキツイ。
岐阜と愛知を分かつ山地を登り詰めていく
横を見ると近年整備されたと思える真新しい法面。
土砂災害等が起きた箇所なのかもしれないが、少なくとも数千万近いお金をかけて復旧させる必要のある道と言う認識を岐阜県はもっている証ともいえる。
ただし現状は殆ど車両が通らない道。
青い空、もてあまし気味の広い道路を走るセローのトコトコ音だけが鳴り響く。
坂道を上り終えた先には土木業者の施設が点在していた。
この静寂漂う寂しい道路も、平日日中にはダンプの出入りもそれなり多いと考えられ、広い幅員は産業道路として現時点でも十分に意味があると言える。
長いストレートの先にはこの道の終点が見えた。
幅広幅員だった道が直角に折れ曲がり、その先はか細い田舎道。
矢印を掲げた標識の後ろにはガードレール。
予定ではこの先に県境越えの道が出来るはずである。
何十年後の話かわからないが。
バイクを降り、『終点』のガードレール先を覗いてみた
木々の合間に明らかに人工的にならされた平場。
間違いなく将来r16が延長していくはずの空間である。
しかし、辺りに工事を始めようとする雰囲気は一欠けらも無く、雑草がただ生え茂るのみ。
この先の様子も見てみたかったが、ただでさえこれから向かう現道がアレ、しかも激しくアレなので、それを相手にするのが手一杯。
今回は名残惜しい気もするが、この未成バイパスはスルーする事にした
・・・はずだったんだけどなぁ。
再び分岐点に戻る。
今度は現道だ。
分断道路になりがちな雰囲気の寂れたアスファルト。
決定的な状況に陥るのもあと僅かな間か。