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鉄道ニュース2002年11・12月号




●JR東日本仙台支社特急「さよならビバあいづ」運転へ(11/13)
JR東日本仙台支社では、12月1日のダイヤ改正で消滅する特急「ビバあいづ」号のラストランイベントを12月7日に開催する。列車名は、特急「さよならビバあいづ」号とし、運転区間は、会津若松〜郡山間の片道運転で会津若松1340→郡山1507。チケットは11月7日から全国のみどりの窓口で発売する。乗車した方には、記念乗車証の配布などもある。なお、ビバあいづは、12月1日から青森運転所から移籍する485系国鉄色特急「あいづ」号として走行することが既に決まっている。
●「はやて」出発式概要発表(11/25)
JR東日本は、12月1日に開業する東北新幹線盛岡−八戸間の東京発の始発列車である「はやて1号」で出発式を開催することになった。出発式は6:30から始まり、JR東日本松田会長や現在「はやてデビュー」のPR−CMに出演中の女優の鈴木京香さんらが出席する。なお、前部には「こまち」を併結しているため、最後尾で開かれるという異例のスタイルを採る。
●12月1日に飛び去った名優達(12/3)
・アルプス・
特急「あずさ」の登場前は中南信地方の人たちが上京する時の足になり、近年は夜行列車として信州への登山・スキー客に親しまれてきたJR中央東線の急行「アルプス」が、利用客減少のため今月のダイヤ改正で五十四年に及ぶ運行の歴史に幕を閉じた。終点の信濃大町駅(大町市)には、新宿駅を前日深夜に出発した最終列車が一日早朝、到着。ホームに降りたファンは、長い旅路を終えた列車をカメラやビデオに収めるなどして別れを惜しんだ。九両編成の列車は午前五時八分、まだ夜が明けていない信濃大町駅に到着した。最後の運行ということもあり、前日の三倍ほどの約七十人が下車、停止した列車をいつまでも感慨深げに見つめるファンも目立った。神奈川県座間市の会社員星野芳孝さん(29)は「北アルプス登山でずっと利用してきた。十年ほど前は、新宿駅に夕方から並ばないと席が取れないほど混雑していた」と振り返った。東京都北区の会社員稲葉也寸志さん(40)は「子どもの時から三十年の付き合いで、わが青春の急行という感じ。中央線といえば『アルプス』のイメージだったのに…」と残念がった。JR東日本長野支社によると、「アルプス」は一九四八(昭和二十三)年、蒸気機関車(SL)がけん引する準急列車として登場。一九六〇年代から急行となり、東京—信州間を最大一日十一往復した時も。その後、特急「あずさ」の登場で運行は減り、八六年から夜行のみ上下各一本になり、昨年十二月から下りのみの運行になっていた。約二十年前に「アルプス」の車掌だった信濃大町駅助役の原芳弘さん(44)は「若者らの大きな荷物が通路にまであふれ、検札に回るのが大変だった」と懐かしがった。 今後、アルプスが走っていた時間帯には、金・土曜を中心に臨時の夜行快速「ムーンライト信州」(新宿—白馬)が運行される。
信濃毎日新聞より
・はつかり・はくつる・
「長い間、お疲れさまでした」——。東北新幹線盛岡—八戸間の開業を直前に控えた30日夜、みちのく路を走り続けた二つの特急列車が最終運行され、利用者らに別れを告げた。ブルートレインの愛称で38年間、上野—青森間を結んだ寝台特急「はくつる」。「さよなら出発式」は午後10時過ぎから上野駅15番線で行われ、カメラやビデオを持った鉄道ファン約1000人がホームを埋めた。丸山祐樹駅長が「北の大動脈を支えてきた『はくつる』は明日から『はやて』にその使命を託します。ありがとう」とねぎらった後、定刻の10時23分、哀愁を帯びた汽笛を夜空に何度も鳴らし、別れを惜しむ拍手と歓声に送られて最後の旅に出発した。通常なら57%の乗車率が、この日のチケットは発売3日間で完売した。同時刻に盛岡駅で特急「はつかり」が「蛍の光」に送られて44年の歴史に幕を閉じた。20年前の東北新幹線開業後、盛岡を起点に青森や函館方面行き特急として活躍した。「つがる」「白鳥」と名称を変え、第二の人生を送る。 【斎藤正利】(毎日新聞より)
東北新幹線盛岡—八戸間の開業に伴って、特急「はつかり」が30日を最後に東北線から姿を消す。約42年間、青森駅を発着してきた。この日は、電車化された当初に走った583系電車を使った「さよならはつかり」号も特別に運転され、沿線で多くのファンが名残を惜しんだ。はつかりは1958年、蒸気機関車けん引で上野—青森間にデビューし、60年、81系気動車を使った国内初のディーゼル特急となった。68年の東北線全線電化に伴い、583系電車が登場。青い帯を巻いたクリーム色の車体で、夜は寝台特急として同区間を快走した。盛岡まで新幹線が開通した82年以降は盛岡以北の列車となり、88年の青函トンネル開通で一部が函館まで走るようになった。12月1日からは、東京から八戸まで新幹線「はやて」を使うと、青森まで最短で3時間59分の旅となる。 【鈴木英生】(毎日新聞より)
●交通新聞社・JTB時刻表12月号にミス(12/3)
11月20日に発売された「JR時刻表」(交通新聞社)と「JTB時刻表」(JTB)12月号で、「スーパー北斗」「北斗」「スーパー白鳥」「白鳥」の料金早見表ページにある青森〜札幌間の特急料金が実際より1310〜1520円安い金額で誤掲載されていたことが判明した。通常期の特急料金が本来なら適用されない乗継ぎ割引で計算されていたという。交通新聞社、JTBともに現在発売中の時刻表に訂正表を添付するとしている。
●JR神戸線新駅設置へ(12/11)
姫路市内のJR山陽線曽根〜御着駅間と英賀保—網干駅間に、「別所駅」「勝原駅」(いずれも仮称)が新設される見通しになったことが、明らかになった。別所駅は87年ごろから、勝原駅は94年から、地元要望などを受け、市がJR西日本に対して新駅設置を要望してきた。これに対し、同社から市に対し、「別所駅の設置に加えて、勝原駅についても今後設置に向けた検討を進める」という回答があったという。別所駅は同市別所町別所に建設が予定されており、JRとの事前協議を経て90年に既に都市計画決定されている。周辺では91年から区画整理事業が進められ、これまで約9割が終了、新駅整備で事業はほぼ完成することになる。想定では、1日に4000〜4500人の乗降客が見込まれる。勝原駅は英賀保〜網干駅間のほぼ中間地点の勝原区熊見に設置予定。線路の南北は宅地開発が進んでおり、予定地は現在すべて民有地。1日に8000〜9000人の乗降客が見込まれている。市の概略設計では、別所駅は地上駅で通路となる歩道橋を設置し約9億円の事業費を想定。勝原駅は改札が橋の上にある橋上駅とし、線路の南北を結ぶ通路と合わせ、約13億円の事業費が必要とみている。市が要望して新設される駅のため、事業費はほぼすべて市が負担することになる見通し。別所駅について、市は来年度中にJR西日本と工事協定を結んで着工し、05年3月開業予定。勝原駅については、今後、JRと調査、設計などの協議をし、07年度中の開業を目指すという。(毎日新聞から引用、加筆)
●JR九州ダイヤ改正概要発表(12/16)
JR九州は2003年3月15日にダイヤ改正をすることを発表した。
・北九州圏・
特急「有明」がすべて戸畑駅に停車するようになり、特急の利用チャンスが増える。北九州圏の通勤特急である特急「きらめき」の停車駅を統一化する。また、福北ゆたか線の通勤特急「かいおう」を現行の4両→6両編成に増強し、夜間のかいおう号の運転時刻の見直しが図られる。なお、夜間に運転されていたかいおう号の時刻に快速列車を運転する。
・大分圏・
小倉方面への通勤の利便性向上の為に特急「ソニック4号」が柳ヶ浦駅に停車する。また、大分方面の利便性向上のために特急「ゆふ3・4号」が向之原駅に停車する。また、好評を博している白いソニックを現行の5両編成から6両編成に増結するほか、別府駅の同一ホームで接続する特急「にちりん」号を2往復増発する。
・福岡圏(博多以南)・
大野城駅を通過タイプの快速列車をすべて停車するようになる。また、普通や快速列車の区間延長で通勤時間帯を充実させる。
・熊本圏・
上熊本駅を通過していた特急「つばめ24号」を、急行「くまがわ2・7号」を宇土駅に、更に新水前寺に特急「あそ」がすべて停車するようになる。更に、普通列車を増発する。 ・佐賀・長崎圏・
大村線内の快速「シーサイドライナー」の充実化が図られる。また、通勤特急「みどり104・101号」を「みどり2・31号」の名称を変更して、「みどり2・31号」および特急「かもめ102号」に2両増結をし、着席チャンスを増やす。両列車とも定期列車になる。なお、特急「シーボルト」号は名称変更をし、他線で運転する。
・鹿児島圏・
指宿・枕崎線の土・休日に快速列車を13本増発する。
上記の他に、特急「つばめ」号を2004年春に開業予定の九州新幹線開業に向けてリニューアル編成に揃える。
JR九州ホームページ
●のぞみ自由席設置とのぞみ料金値下げへ(12/20)
2003年10月の東海道新幹線「品川駅」の開業に合わせ、東海道・山陽新幹線を走る全車指定席の「のぞみ」に、自由席が設けられることになった。JR東海の葛西社長が20日の記者会見で明らかにしたもので、料金は現在の「ひかり」「こだま」と同じとなる見通しだ。さらに、葛西社長は、のぞみの指定席料金も値下げする意向を示した。具体的な下げ幅は今後、JR西日本と協議して、来年4月ごろまでに決めるという。計画では、のぞみの自由席料金は、東京−新大阪間の場合、ひかり、こだまと同じ1万3240円になる。 現在、のぞみの同区間の指定席料金は1万4720円。これに対して、ひかり・こだまの指定席は970円安い1万3750円となっている。のぞみ指定席の新料金について、葛西社長は「両料金の平均を取るなどいろいろな選択肢がある」と話した。 のぞみの値下げは、東海道新幹線(東京−新大阪)のダイヤを来秋、これまでのひかり主体からのぞみ主体に変えるのに合わせた措置。JR東海はひかり・こだまの値上げも併せて検討したが、乗客減が続く山陽新幹線を経営するJR西日本に配慮して見送ったと、みられる。東海道新幹線は来秋、現行の1時間当たり「のぞみ3、ひかり6、こだま3」のダイヤが、「のぞみ7、ひかり2、こだま3」になる予定。また、新型車両を投入し、ひかり・こだまでものぞみ並みの時速270キロを出せるようにする。
●JR西日本、クモハ42引退へ(12/21)
  現役のJR電車としては国内最古で、山口県のJR小野田線を走るクモハ42型が引退することになった。JR西日本が20日発表した来年3月15日のダイヤ改定で正式に決まった。戦前の33年に製造され、関西や首都圏で活躍したあと、57年に山口県へ配属された。81年から同県小野田市の雀田—長門本山間(2.3キロ)を走る専用電車になった。誕生してから約70年間で500万キロ以上を走った。車内の壁や床はすべて板張りで、「木のぬくもりがする」と、鉄道ファンの人気は高い。だが、部品の換えがなく、運行の安全確保が難しくなったという。引退後の扱いは未定だが、JR西日本はイベントでの運行や車両保存を含めて検討する。3月14日にはお別れセレモニーを開く予定だ。(朝日新聞より)
●JR西日本ダイヤ改正概要発表(12/21)
JR西日本は、来春3月15日実施のダイヤ改正を発表した。
・大阪圏・
東海道線や学研都市線で快速や新快速などを増発、奈良線の2駅に新たに快速を停車する。東海道線は、午前7時台に京都から米原方面に新快速1本を増発、大阪方面からの米原行き最終快速を現行より20分遅くする。また6月から早夕に関空特急「はるか」計4本を米原まで延長運行。「びわこライナー」(米原−大阪)を廃止、特急「びわこエクスプレス」を朝夕新設する。湖西線では、近江舞子発の京都行き始発を近江今津発に繰り上げ、夕方の京都発列車2本を4両から8両編成にする。北陸線は、午後10時台に近江塩津発長浜行きの最終列車を増発する。学研都市線では、午前5時台に木津発、午前6時台に奈良発の区間快速を増発。奈良線では東福寺駅と玉水駅に快速を終日停車させる。また、電化開業する小浜線の東舞鶴−敦賀間に新型車両を投入する。
・福井圏・
敦賀−小浜間が現行より7分短縮、小浜−東舞鶴間が3分短縮される。同支社によると、小浜線のダイヤは来年1月中旬に正式確定する。今のところ始発、最終の時刻が数分変更される程度にとどまる見通し。快速列車の新設などはなく、現行と同じ普通列車31本が運行するとみられる。朝と夜は最も遠いところで福知山(京都)また直通運転し、通勤通学の利便性を高める。また、東舞鶴で京都行き特急まいづるとの接続を見直し、小浜−京都間の利便性を図る。待ち時間は現行の39分から5分となり、所要時間も約3時間から2時間22分となる。
・広島圏・
今秋に設定された「広島シティーネットワーク」の整備が主に行われ、山陽本線の岩国〜白市間の快速増発が行われる。増発は朝夕および夜間の通勤時間帯に3本、昼間4本。併せて昼間の快速の所要時間を広島〜白市・岩国間でそれぞれ2分、広島〜柳井間で約5分短縮する。また快速「山陽シティーライナー」の名称を通勤時間帯が「通勤ライナー」、昼間の時間帯を「シティーライナー」に分別する(停車駅が若干異なる)。また岩国〜広島間の最終普通列車を現行より32分遅い、11時25分を新たに設定する。

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