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今回に採用した「B」タイプの門デフの製作工程を紹介します。
図1はデフ全体、各パーツの構成、そして制作時においての注意点を示してあります。
(下記にあります各図と併せてご参考下さい。)
また、これら2つの図ではデフ上部の取り付けステーを省略してあります。それに、
少しデフが前後に長目となった作図ですが、それはご愛嬌という事で.........(^^;)
図2(全体の構成)
1、先ずデフ本体と取り付け足の基部より切断し、この両方の切り口をヤスリで慣
らして、更に600番ぐらいのペーパーで軽〜く整えます。
2、デフ本体を裏側よりペーパーで擦り付け、心持ち厚みを薄くします。(重要)
ペーパーがけによりデフの厚みを調整するだけでなく、各部品の取り付けの際に
むらなく均等に、しかも薄くハンダを乗せる為でもありますが、最大のメリット
はデフ表面の折り曲げのラインがより綺麗に出来る事で...最近になって初めて気
付いたのですが、とても効果が大きいので、この場にて紹介する次第です。
さて、この作業の際には、上部のステーを薄くしない様、少しステー部分だけを
反らし、デフ本体のみをペーパーがけします。このステーの厚みが気になるお方
は、極端に薄くならない様、注意してペーパーをかけても良いでしょう。どちら
にしても、かなり慎重に作業しないと確実に上部のステーが取れてしまいます。
まぁ、取れてもハンダで再度、固着が出来ますが、後の行程を考えると出来るだ
け避けたいですね。
3、デフの下端より0.6mmの位置にケガキます。このケガキには、ノギスを当てて
そのままの状態で平行移動させると、正しく当てられたノギスの先が自然とケガ
いてくれる為、金型加工等の工場で一般的に行われている手法でもあります。
但し正確に寸法出しには向いていないので、場所に応じてケガキ針と使い分ける
と良いかと思います。
4、上端も同様に行いますが、こちらの方は折り曲げの為の印が元よりある為、こ
れに従い(こちらはケガキ針で)線(というか筋に近い?)入れをします。
5、(省略可)この時点で、デフ裏に再度ペーパーがけをするとケガキで入れた線
を目立たなくする事が出来ます。(或いはケガキで強く線を入れてしまった場合
も有効。)いずれにせよ、デフの厚みと相談しながら慎重に行って下さい。
当然ですが、ペーパーがけをし過ぎて、ケガキした線が自分自身で判らなくなら
ない様に!
6、2カ所に入れたケガキに基づき、バイスを喰え、金属製のスケール等をガイド
に、曲げていきます。曲げる順序として下端から初め、次に上端を曲げます。
ワークを(加工の対象物...この場合はデフ本体)バイスに挟んだまま、曲げ具合
を見ながら、頃合いを見て判断。曲げすぎた場合、この逆の方向から同じ手順で
修正。(なるべく1度で決まるように心がける事。)
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図2
7、無事に折り曲げを終えたらバイスから外して、所定の位置に0.5w 0.2tの帯板
をハンダで固定して裏面のリブを再現します。この時、水平(長手)方向を先に
取り付けて、縦方向のリブは、デフの曲げに合うように帯板の方も曲げたものを
現物合わせにて固定。上下、それぞれ2カ所に付けてこれで十字となりました。
そうそう、長手方向のリブを取り付ける前に必ずやるべき事がひとつ!(重要)
デフの長さに対し同一では無く、帯板の厚み(0.2mm)x2を差し引いた寸法に
してから、デフ裏に取り付けてください。また左右(車体に取り付けた時は前後
となる位置)の両端から0.2mm内側に取り付ける事!これが、取り付け足部分の
アングルとなる帯板の厚み分を差し引いた事になります。(図2参照)
8、デフ裏の“十字”型の補強リブの取り付けが終えたら、先ず余分なハンダを全て
この時点で取り除いてしまいます。主に0.06のキサゲ刷毛を使用しますが、リブ
の四隅はなかなか取れにくいので、ケガキ針orポンチで、リブとなる帯板をなぞ
る様にして取ります。慎重に行えばデザインナイフを使うのも良いと思います。
何れにせよ、傷が付かない様にくれぐれも注意して行ってください。
9、今度は一旦切り離した取り付け足を再度、本体に微量のハンダで固定します。
(取り付ける位置は「写真1」を参考に。)
明らかに“継ぎ目”が生じていますが、このレベルでしたらプライマー処理を施
した後にはほぼ完全に消えますし(そもそもデフの縁取りとの境目でもある為)
特に支障は来しません。ハンダは本当に微量(8/1米粒ぐらい)をサッとイモ付
けするような感じで点付けします。(この時点では仮止めです。)
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写真1
10、アングル形状を成すリブを前後2つの取り付け足に取り付けるのですが「7」
に於いて長手方向(十字のリブ)の帯板を付ける際、デフの両端より若干空けた
場所に、デフの外周からはみ出さないように取り付けます。先ずデフ本体の方に
なるべくデフと平行となる様にして固定。(ハンダの量は前述同様8/1米粒程)
そして取り付け足に沿って、コテ先を滑らすように一気に下部まで行います。
(位置は「図1」・「図3」を参照の事。)
途中、デフの形状に従い、この帯板に“R”を付けていきますが、綺麗なライン
となる様に予めRを付けておくのもひとつの方法かと。
11、次に後部の方を「10」と同様に取り付けるのですが、下端の方はランボード
との干渉を避けるため心持ち(0.5mm前後)空かせて取り付けます。
(「図1」・「図3」を参照) |
図3
12、各部が満足できる仕上がりなら、余分なハンダを落として完成!
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完成(但し、この画像は「A」タイプです。)
【注】
「2」に於いて、上部のステーが取れてしまった場合には「9」のイモ付けの様
な感じで、最後に再度取り付けます。取り付ける場合、デフと直角にした位置で
固定するのが前述と異なりますが、他は同様です。また小さな帯板を“L”字形
の小片として、これをデフとの基部に据えて一緒にハンダ付けするとより強度
が保てるだけでなく、よりリアルな仕上がりが期待出来ます。作例でも行って
いますので(判りにくいですが)PART 3の各画像も御参照してください。
「A」に関し...取り付け足を切り離さないという事だけで、実際の作業は「B」
と同様なのですが、デフの下端の折り曲げに沿ってアングルの表現をするのは
かなり難しいです。なんせ0.2mm厚の帯板をクランク形状にしつつ、固定の際
デフ裏側に密着させるのは至難の業でした。とは言え「A」「B」ともに難易度
は同じぐらい四苦八苦します。同様に「B」では「10」〜「13」間の行程が特
きつい感じがしました。
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デフ取り付け後のC5560
以上にて門デフの制作行程の説明を終了します。出来れば制作途中の画像を各文章の中
に入れて解説した方が好ましいのですが...既に過去の出来事故、製作中の画像が無くて
急遽フォトショップにて制作した図を折り込みました。本来ならイラストレターを使用
した方が良かったのですが、これは使用頻度が少ないのでアンインストールしちゃい...
再度インストールする迄もないと...つまりは横着ね。(爆)
これでお解り頂けたでしょうか?
人によっては、解説が少し不十分かもしれないので若干なり不安がありますが、解りに
くくとも実際にコテを握って頂ければ、なんとなくorすんなり解るかと思いますよ〜。
あ、それから〜PART5以降では、今まで通りのスタイルに戻ります。
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