ワドローペン
それでは「泥歩き」とは一体何か?? オランダの地図を見ていただけるとわかるのですが、オランダ北部にはTexel、Vlieland、Terschelling、Ameland、Schiermonnikoog という５つの島（といくつかのさらに小さい島）があります。この島々とオランダ本土（というか大陸部分というか）に挟まれた海をワッデンゼー(Waddenzee)と呼ぶのですが、ここが引き潮になると、人が歩けるようになるところがあるんです。で、夏になると「大陸から島まで歩いていこう」というスポーツ(?)が盛んに行われます。それがワドローペンです。
まぁ、「泥の中をわざわざ歩いて行って、一体何が面白いの??」と言われてしまえばそうなんですが(^_^;)、それでもこれはオランダでも結構人気があって、「ぜひ一度ワドローペンをしたい」というオランダ人は割と多いです（ちなみにこのワッデンゼー、渡り鳥の休息地として有名なところらしく、結構珍しい鳥が見られる場所なんだそうです。が、数年前にここに天然ガスが埋蔵されているのが見つかり、これを採掘するか環境保護を優先させるかで随分もめました。結局、政府が９９年１１月（１２月だったかも）に「今のところは採掘しない」という結論を出しました）。## その後(２００４年)政府でまたいろいろ話し合いが行われまして、「採掘してもいい」ということになったみたいです。でもEUからストップがかけられているとかいないとか。 ##
で、これがSchiermonnikoogにむかってWadlopenをやっているところの写真です。まさに「泥の中を歩いていく」という状態です(^_^;) 真ん中の白いレインコートを来ているのが私なのですが、ひざまで泥だらけになっているの、おわかりいただけますでしょうか? この写真を撮った場所はそこまで深くはありませんでしたが、場所によってはそこまで泥が深いんです。私達が歩いた時は潮が引ききっていなかったんだか満ち始めてきていたんだか、普段よりちょっと水の量も多かったようで、身長１６３センチの私の胸くらいの深さ（身長１９５センチの夫だとおへその上辺り）の池みたいなところを時々歩かされました。
いかにもオランダらしいなー、と思ったのは休憩の取り方。しばらく（１時間くらい）歩いて水も泥もないようなところに来ると１０分くらい休むんですね。休むついでに遅れてしまっている人を待ってあげています。上の写真もちょうどそんな感じの時に撮りました。で、その１０分くらいの休憩の間に各自が持ってきたサンドイッチやりんごなどを一つ口に入れ、落ち着いたら出発。また１時間くらい歩いて同じような場所で休憩になったら次のサンドイッチを食べる…という具合。日本だったらとりあえず「休憩所」みたいになっているところで１時間くらい昼休みを取ると思うのですが、全く手付かずの自然地域だし、満潮になれば海面下になってしまうところなので、当然そんな休憩所もありません。というわけで、９時半頃に出発してから２時過ぎに島にたどりつくまで、ずーっと「１時間くらい歩いて１０分くらい立ったまま休憩」を繰り返しました。
島に着いてからもそのまま島の反対側まで歩きつづけ、北海にたどり着いたところでワドローペンは終了なのですが、そこまで来るとみんな泥だらけの洋服や靴をきれいなものに取り替えます（みんな替えの靴や洋服を持って歩いていたんですね）。ここでびっくりさせられたのは、何人もの人がほんとに真っ裸になって北海まで走っていき、そこで泥のついた足を洗うついでに裸のまま泳ぐこと!! いやーびっくり。さすがに女の人はそういう事はやってませんでしたが…。
このワドローペン、危険なのでガイドさんなしで歩くことは禁止されています。それから１２歳以下のお子さんも参加することは出来ません。詳しくはフローニンゲンやフリースランドの観光案内所（VVV）にお問い合わせくださいませ。
最後に、時々質問を受けるので、以下にいくつかワドローペンのガイドをしている会社のリンクをご紹介。全部オランダ語ですが・・・。
http://www.wadlopen.com/
http://www.wadlopen.net
http://www.wadloop-dijkstra.nl/
http://www.wadlopen.nl/
http://www.wadgids.nl/