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地域拠点になれず策もなし〜〜鹿島鉄道ラストラン





 ローカル鉄道とは、近年では稀少な存在となりつつある。それゆえ、今日なお存続しているローカル鉄道には相応以上の社会的価値があると、好意的に解釈したいところである。しかし現実には、櫛の歯が引くようにローカル鉄道の廃止は進んでいる。特定地方交通線を転換した第三セクターを除いても、日立・長電木島線・名鉄600V線区などが既に廃止に至っており、くりはら田園・西鉄宮地岳線(西鉄新宮以北)・島原(島原外港以南)などでも廃止期限が明示される段階にまできている。

 鹿島鉄道は廃止が決まったローカル鉄道の一つである。率直にいって、筆者には今まで縁もゆかりもなく、さして関心を持てる対象ではなかった。ただし、国鉄キハ07系由来の車両が未だに現役で稼働している、という点には興味を覚えていた。筆者はキハ04・07系に車両史上の価値を認めており、あわせてその外観が好みに適うのである。

 ただ単に鹿島鉄道が廃止になるというだけの話であれば、近場とはいえ敢えて現地まで行こうと思わなかったに違いない。しかし、キハ07系の生き残り健在、となれば心も動く。まだ走っているうちに乗っておきたいし、台車写真も撮っておきたい。そして、せっかく現地に行くならば、この「志学館」の設立主旨からして、なぜ廃止に至ったかを考察するのが務めだと考えてもいる。

 かくして廃止まで約50日に迫ったある日、鹿島鉄道に実乗し、かつ沿線の一部を歩いてみた。幸運にもスケジュールが合致したため、TAKA様の同行を得ることができた。おかげでより幅広な視点で現地を見ることができたかな、と思っている。

キハ600台車
キハ07系由来の台車





そのⅠ          石岡(キハ432)玉里

そのⅡ          玉里(徒歩)東田中

そのⅢ       東田中(キハ601)常陸小川

そのⅣ      常陸小川(徒歩)小川高校下

そのⅤ   小川高校下(キハ431)鉾田(前編)

そのⅥ           浜・玉造町・榎本

そのⅦ   小川高校下(キハ431)鉾田(後編)

そのⅧ          鉾田(徒歩)新鉾田



補遺          小川高校下新設の意義





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執筆備忘録

訪問:平成19(2007)年立春頃

執筆:平成19(2007)年春先





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