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探索日 2006.09.17
No.AO-001

老部川線■東通村 ■全線ダート ■接続→有畑線 ■分岐→スモモ沢線・カベ山線・コラヤマ沢線・下ソコベ線・太郎沢線
・孫一沢線・上ソコベ線 ■東通村国道338号線老部橋付近から横浜町との境界地点の峠を結ぶ

 支線マニアを悩ます豊富な分岐に嬉しい悲鳴、いくら時間があっても足りない! 

 ↓前半〜中盤区間はまさに快適ダート。登坂区間まではオンバイクで進入して
  もほとんど問題はないでしょう。対向車にさえ気を付ければ大丈夫です。


……こんな感じ……
■下北半島の柄の部分を横浜町との境界の峠に向かって延びる全線ダート林道。半島を直線的に峠へと横断すればおよそ5キロ程度と短いが、わざわざ半島中央の山並みに対して並行に延びる。そのため意外なほど勾配区間は少なく、直線的で平坦なコースが続いている。周囲に無数の支線を分岐しているのは、その隅々にまで林業関係の作業道を巡らす必要性があったのだろう。ダート路面は砂利質で平坦区間では固く引き締められており、浮き砂利などもなく非常に走りやすい。それに対して、終盤の登坂区間では少々ガレ気味になっている。距離はそこそこあるが、寄り道せずに走れば全線走破にさほど時間はかからないだろう。ただし、眺望は全く望めない。

■国道338号線側の老部川線入口です。むつ市方面から来ると白糠の町並みが始まる手前に位置しています。すぐそばにある老部川に架かる老部橋を目印にすれば、間違いはないでしょう。ダートは国道とのT字路そばにあるこの自販機の少し先から始まります。ちなみに、すぐそばの白糠の町中にガソリンスタンドがありますが、どうやらここは日曜日は休業らしいので注意してください。老部川線は距離がありますので、ここで給油できずに途中でガス欠になったら大変です。それと、飲み物を購入するならこの自販機が便利です。
■先ほどの自販機から少し進んだこの場所からダートが始まります。路面状態はご覧の通り大変走りやすいですが、その代わりに乾燥していると砂ボコリが酷いです。ちょうどこの時はタイミングの悪いことに、出発まぎわに軽トラに先を行かれてしまいました。舞い上がる砂ボコリが前方に見えています。よほどの好き者でない限り、わざわざ林道を抜けて陸奥湾側まで横断する車は滅多にないと思いますが、それでも途中までは車もたまに入り込んで来ます。意外とスピードを出しているので、そんな時には先に行かせて砂ボコリがおさまるまで待った方がいいかもしれません。
■しばらくは半島中央の山並みに向かって淋しい荒野の中を直線的に走ります。とりあえずこの地点で撮影中、ふと前方に目をやると、何か(前方の路面に注目!)こちらに向かって高速接近をかけてくるものがあります。
[あ、犬だっ!」
幸い、まだその距離は100メートル以上ありましたので、急いでXRに飛び乗りアクセルひねって急加速、空吹かしをかけつつ負けじと突入をかけます。犬は予期せぬこちらの行動に面食らった様子でしたが、今さら回れ右をかけても逃げ切れないと思ったのか、そのまま突進してきます! まさにすれ違うその瞬間、「わわわわわわわんッ!!」と勇ましく吠えつけてくるも、その後、追撃してくるどころか、なんと渾身のダッシュをかけてそのまま一気に遠ざかります。遠距離から吠えながら平気で向かって来る野犬はキレてる可能性があるのでこいつは危険ですが、および腰のワイルドワンコ相手ならば、ま、こんなもんです。
■荒野の直線区間を抜けると、いつしかダートの周囲は杉林に囲まれて、森の中を進むようになりました。路面は相変わらずフラットなダートでとても走りやすいです。しばらくすると右手にダート分岐が現れますが、すぐそばに林道標識がありますので、これはスモモ沢線だということがすぐに分かります。手持ちの地図を眺めると林道名は記載されていませんでしたが、その代わりに「李沢」の流れが記載されています。李沢に沿って延びる林道であることが容易に想像できますが、本道はこの付近で半島中央の山並みに対して並行姿勢とるように右方向にカーブ、基本的には直線が続きます。
→スモモ沢線に突入!
■スモモ沢線の分岐からさらに進むとまた分岐です。本道は分岐に比べて幅員も広く、間違えることはまずないですが、直線方面ですので念のため。ちなみに林道標識はありませんが、面白そうなので時間があれば分岐ダートを探索してみるのもいいでしょう。本当は是非とも突入してみたかったのですが、時間の関係でここはそのまま先へと進みます。
→分岐先を眺める
■さらに進んでカーブをいくつか曲がると現れたダート分岐です。一瞬、ここも名無し支線かと思われましたが、よく眺めると草むらの中に林道標識が隠れるように立っています。が、残念なことに、風雪に晒され続けた標識に記された文字はもはや判読不明。かろうじて「…林道」の文字が認められる程度です。限られた貴重な林道探索タイムを効率的に使うため、残念ですが、林道名が不明であったこともあり、ここへの突入は今回は割愛させていただきました。
→林道名称不明線の分岐先を眺める!
■名称不明林道を過ぎて長い直線区間をしばらく進むと、また右手に(ここでは前方が国道338号線方面です)名無し分岐の出現です。ピストン、あるいは先ほどの名無し線とつながっている可能性もありますが、未突入につき詳細は不明です。
→?!
■そのまま直線ダート進むと、また右手に分岐です。老部川線の分岐はなぜか右手分岐が多いようですが、ここには林道標識があり、それによるとこの分岐はカベヤマ線と判明。急勾配の砂利ダートが森の奥へと続いています。周囲に広がる森は不自然なまでに杉一色で統一されており、そのことからも分かるように、ここはどうやら植林事業で作られた作業道の1本が林道に昇格したくさいです。奥深さはあっても、荒々しさはあまり感じられません。
→カベ山線に突入!
■カベ山線を分岐して少し進むと、右手にまた分岐が現れます。周囲を調べてみても林道標識は見あたらず、名無し支線と思いがちですが、実は右手の森の中で円を描くように一つ手前のカベ山線の分岐とつながっています。しかし、カベ山線には途中でピストンだと思われる分岐1カ所あり、ピストン側がカベ山線本道だとすると、ここは単なる近道的な連絡道であるのか、それともこちらもカベ山線に含まれるのかかは、まったくもって不明です。便宜上ここではカベ山線としておきます。
→カベ山線に突入!
■相変わらず直線的な快適ダートが続きます。ふと右手に目をやると、ありました。また分岐です。林道標識はなく、2本のわだちダートが森の奥へと延びています。見た目にもガレはなく、いかにも突入心をくすぐってやまないダート分岐ですが、時間の関係でここもパス。分岐ダートがてんこ盛りに次から次へと現れますが、限られた時間の中では致し方ないところです。
→分岐先を眺める
■ここまで来てやっと現れた老部川線の林道標識です。「一般車通行禁止」と記されていますが、限りなくゼロに近い確率で遵守する人はいないでしょう。でもその分、林道走行は自己責任で気を付けなければいけませんね。あ、それからちなみに路面の左手の膨らみは分岐ではないですよ。
■林道標識を過ぎて進むと、ちょっとした伐採地帯に出くわします。見事なまでの一面ハゲ山状態ですが、その斜面を登坂する土質ダートの分岐が右手に現れます。これはコラヤマ沢線ですが、入口に大きな林道標識がありますので、見落とすことはないでしょう。殺伐とした伐採斜面を登ってゆく、いかにも作業道じみたダートにはあまり突入する気になれないのが正直なところですが、とりあえず気になることは気になります。
→コラヤマ沢線に突入!
■コラヤマ沢線分岐を過ぎた先のカーブを曲がるとすぐに右手に現れる下ソコベ沢線の分岐です。位置的には先ほどの伐採区画の端に沿って森の奥へと延びているような感じです。快適な本道のフラットな路面に走り慣れてしまうと、土質ダートの下ソコベ沢線に突入するのは少々、おっくうに感じられるかもしれません。人間、どんな場合でもぬるま湯に浸かっているとユルくなってしまうものですね。ま、興味のある方は突入してみてください。
→下ソコベ沢線に突入!
■この辺りは老部川線の分岐ラッシュ地帯で、下ソコベ沢線の分岐からコンクリ橋を渡ってカーブを曲がると、右手に今度は向ナベ川線の分岐が現れます。砂利質ダートが急勾配で山中へと向かっており、気になることは気になりますが、正直言って「こりゃ、きりがないな…」といった感じです。ただピストン走行するだけなら、それほどでもないのでしょうが、撮影しつつとなると話は別です。何だか愚痴っぽくなってしまってすみません…。
→向ナベ川線に突入!
■うへぇ〜、また分岐です! 向ナベ川線の分岐を過ぎるとカーブを曲がった先に、やはり右手にある小沼沢線です。なぜか入口付近は舗装されています。ひょっとして、互いの分岐地点の近さから向ナベ川線とつながっているのもしれません。そんな疑問をいだかせるような支線分岐です。ここまでやって来ると、周囲の杉林には雑木も混じるようになって、山裾から山岳区間にさしかかってきたような感じです。それにしても、こうまで分岐が多いと時間の割に距離がまったく進みません。
→小沼沢線に突入!
■ここまで直線的で平坦だった老部川線ですが、この付近から勾配が始まります。と同時に、進路を右手に変進、半島横断の態勢を取り始めます。どうやらここから先は下北半島の柄の部分の山越え区間となるようです。で、大きく右カーブで登坂するこの場所でY字分岐です。本道は右手、左手側は太郎沢線となっており、老部川線最初の左分岐でもあります。ここには大きな林道標識があるので迷うことはありませんが、ぱっと見では共に幅員、路面状態に違いがないので、標識がなければ迷ってしまうかもしれません。意外と距離がありそうな雰囲気で面白そうだったのですが、やはり今回は遠慮です。お楽しみは次の機会としておきます。
→太郎沢線の分岐先を眺めておく
→太郎沢線に突入!
■平坦区間ではフラットで走りやすかったダート路面も、勾配区間になると溝や小粒の小岩を目にするようになって、少々ガレた感じがしてきます。といっても走りにくい、というほどではありませんが、下北半島の柄の部分は幅が狭いためか、勾配も部分にはきつくなっているようです。そんな急坂の途中で右手に分岐しているのがこの孫一沢線で、本道とは対照的に急な下り坂で谷間の森の中へとダートが続いています。すぐ脇には大きな林道標識があるので、見落とすことはまずないでしょう。
→孫一沢線の様子をうかがう
■さらに砂利ダートを登坂していくと再び右手に現れるのがこの上コソベ沢線の分岐です。鬱蒼とした森の奥へとわだちが延びています。一方の、本土のこの付近の路面はタイヤを取られがちで少々走りにくいですが、この部部ではクレバスを埋めるように真新しい砂利が敷設されています。定期的に手入れがされているのでしょうか。
→上ソコベ沢線の様子をうかがう
■どこまで続くのか見当の付かない上り坂を進んでいくと、いきなり現れるこの峠の地点が老辺川線の終点となります。これより先、横浜町側は有畑線となりますが、実質は1本の林道として継続しています。周囲はちょっと開けた荒涼感漂う淋しい場所で、吹き抜ける風がぴゅーぴゅーと音を立てています。ちなみに右手は分岐でなく、ちょっとした空き地でここには何もありません。木々が風でざわめく寒々とした雰囲気で、じっとしていると身体の芯から冷えてきそうです。
→探索終了!
→このまま有畑線に突入!
→振り返る

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