このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
俳 人
荒木田守武
伊勢神宮祠官。山﨑宗鑑から連歌を学ぶ。宗鑑とともに俳諧の祖とも言われている。
月見てや常盤の里へかへるらん
義朝殿に似たる秋風
『守武千句』
「常盤御前の墓」
又、貞徳・宗鑑・守武の画像に東藤子讃を乞けるに、「何を季に、なにを題に、むつかしの讃や」とゑみたまひ、やがて書てたびけり。その句、其こと葉書、
三翁は風雅の天工を受け得て、心匠を万歳に伝ふ。この影に遊ばんもの、誰か俳言を仰がざらんや
月華の是やまことのあるじ達
芭蕉翁
『
熱田
皺筥物語』
天文18年(1549年)8月8日、没。
ちる花になむあみだ仏とゆふへ哉
『あら野集』
に、守武が辞世とて載たり。其角が
『雑談集』
に、此句を論じて、「神職の辞世として、何ぞ此境をにらむべきや。たゞアゝと歎美しておどろきたる落花なるべし」といへり。此ごろ荒木田家の説を聞しに、彼『家記』ニ云、「守武は文明六年九月廿日、叙爵。同十九年二月廿日、任
二
禰宜
一
。天文十年四月廿三日、転
二
一座
一
。号
二
薗
(園)
田長官
一
。同八月八日卒。
辞 世
あさがほにけふは見ゆらむ我世かな
また
神路山わがこしかたもゆくすゑも
みねの松かぜ峰のまつ風
『随斎諧話』
長野県千曲市の
長楽寺
に句碑がある。
待宵や明日の夜の月は貯れず
愛知県犬山市の
尾張冨士大宮浅間神社
に句碑がある。
元旦や神代のことも思はるる
守武の句
飛梅やかろかろしくも神の春
『
誹諧
釿始』
飛梅やかろかろしくも神の庭
『曠野後集』
ちる花をなむあみた佛とゆふへかな
『けふの昔』
名乘鳧そもそも是は秋の月
『芭蕉盥』
青柳の眉かく岸の額かな
『
俳諧
聟引出集』
元朝や神代の事も思るゝ
『
俳諧
百一集』
元日や神代の事も思はるゝ
『古今俳人百句集』
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