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鈴木清風

俳諧おくれ雙六』(清風編)


延宝9年(1681年)、『俳諧おくれ双六』(清風編)刊。

清風 は本名鈴木八右衛門、残月軒。紅花商人で知られる。

   春 部

いつ彌生山伏籠の雲を着初
    露沾
  江戸
羽子の鷺松の代安し門の森
    言水
  高野氏
年の花や目あき千人哥枕
    一榮
  羽州
蓬莱や嶋鵜に渡る二日醉
   風流
  江戸
女小笠原菱重ねしつ初鏡
   調和

今朝の雜煮貫之が中の味噌糟也
   清風

   夏 部

在つる女蛇に替り鳧水衣
   言水

さき織も袖の湊や更衣
   一榮

糸脈や御手を握し青すだれ
   清風

郭公まねくか麥のむら尾花
   桃青

板紐や不破の關やの夏羽織
   清風

   秋 部

けふぞ秋唇うるむ山颪
   清風

鵜に習へ星の小川の朝烏
   言水

玉階の夜食フラスコ凉し星の床
   不卜

露橋や待ツとは宇治の星姫も
    其角

  仙臺
大名の食や進に渡る雁
    三千風

いろりふちや猫にゆづりし秋の暮
   任口

   冬 部

山彦や嶺にさびしき神の留守
   清風

臑股(ハギ)や火燵の錦里がへり
   一榮

山折敷小豆撰や片時雨
   言水

餅をかざし今日も昏しつ大卅日
   清風

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