このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
蕉 門
池西言水
奈良の人。江戸へ出て、談林派の俳人として活躍。
「
木枯しの果はありけり海の音
」という句が評判になり、「木枯しの言水」と呼ばれるようになった。
慶安3年(1650年)、奈良に生まれる。
延宝6年(1678年)、『江戸新道』。
延宝9年(1681年)6月、
『東日記』
成立。
天和3年(1683年)、肥後熊本の
清正の廟
を訪れる。
肥後の国加藤清正の廟に詣て
爰に秋あつて朝鮮扇破レけり
『稲莚』
貞享元年(1684年)、
象潟
を訪れる。
象潟蚶満寺
ニ
經音
ン
荻に有をのれ角折
ル
磯栄螺
象潟にて
月ハ蚶潟や下戸ハ見のがす芦間蟹
『稲莚』
貞亨2年(1685年)9月、酒田を訪れる。
蚤させし我恥ふるふ袖の浦
元禄3年(1690年)、『新撰都曲』。
享保7年(1722年)9月24日、没。
享保8年(1723年)、言水一周忌追善集『海音集』(金毛編)。
愛知県犬山市の
尾張冨士大宮浅間神社
に言水の句碑がある。
凩の果はありけり海の音
言水の句
松しまの月さかせたらなん江戸ざくら
御前句や西行もどり花の跡
『松島眺望集』
神の森四角にハ見ぬさくら哉
神楽哥かゝむはせをの廣葉哉
『
俳諧
八重桜集』
いて羽なる
きさかた
に
旅寝して
夜や秋や蜑の痩子や鳴鴎
『
誹諧
釿始』
團栗は小春に落る端山かな
『流川集』
壬生の辺にまかりて
匂ひ来る早稲の中より踊哉
『陸奥鵆』
夕くれや烏もふたつ池の鴛
『金毘羅會』
名月やいまだ増賀の裸ごろ
『
俳諧
千鳥掛』
箱さきや爰にては鳩を呼子とり
『枯野塚集』
凩の果は有けり海の音
『
俳諧
百一集』
匂ひ来る早稲の中より躍かな
『おもかげ集』
火の影や人にて凄き網代守
『古今句集』
さらしなや馬の恩しる秋の月
『水薦苅』
山萩の添へ竹はなし去ながら
『与州播州雑詠』
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