このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
『奥の細道』
〜北陸〜
〜医王寺〜
加賀市山中温泉薬師町に医王寺という寺がある。
国分山医王寺
高野山真言宗
の寺である。
天平年間(729〜748)、僧
行基
が開基したと伝えられる。
本尊は薬師如来。
元禄2年(1689年)7月28日(陽暦9月11日)、芭蕉は医王寺を訪れている。
廿八日 快晴。夕方、薬師堂其外町辺ヲ見ル。夜ニ入、雨降ル。
『曽良随行日記』
医王寺に芭蕉の句碑があった。
山中や菊は手折らじ湯の匂ひ
医王寺の墓地に泉屋桃妖の墓がある。
桃妖
(延宝4年
(1676年)
〜宝暦元年
(1751年)
)
山中温泉草創12家中の湯宿「和泉屋」の主人、長氏また長谷部氏とも云い、幼名「久米之助」後、甚左衛門と称した。
芭蕉「奥の細道」行脚の途次、山中温泉
「和泉屋」
に逗留、この時14才の久米之助は、芭蕉より「桃の木のその葉ちらすな秋の風」の1句とともに「桃妖」の名を贈られた。
以来蕉風俳諧に通じ、加賀俳壇に名をなした。
紙鳶
(たこ)
切て白根が嶽を行衛かな
旅人を迎えに出ればほたるかな
かげろふに虚空にうごく朝日哉
立花北枝
も医王寺を訪れている。
山中温泉の上薬師寺に詣て
うすぎりや白鷺眠る湯のながれ
『続有磯海』
(浪化編)
千代尼
は薬師堂(医王寺)に参詣している。
『奥の細道』
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