前回から一年半。
再び『峰山隧道(仮)』へと赴いた。
今回は真冬の2月と言うコトもあり、前回と比べればだいぶ籔の密度がマシになっている。
緑に埋もれていた廃車もこの通り。
はっきりくっきりその無残な姿をさらけだしている。
そして、もう一方。
お目当ての隧道の方は・・・。
思いっきり、扁額と要石が見えてるやん。
つーか この隧道、かなりレアモノっぽい雰囲気がするんですけど・・・
07年10月の時に訪れた際に、この扁額の存在には気付いたが、
正面からだと植生が激しすぎて、殆んど窺う事は出来なかった。
しかし、只者ならぬ雰囲気をかもし出す扁額を何とか拝みたいと思い、
南側坑口と同じく土砂を強引によじ登り最大限にまで扁額に接近する事を試みた。
隧道横の切通しの斜面には金属ネットが張られており、
それを手がかりによじ登って坑口上部へと近づいた。
で、それがその時の画像。
まさに密林に眠る古代遺蹟の如き隧道。
されど如何せん不安定な体勢で画像を撮っており、かなりブレブレである。
また足元が湿っており今にも滑り落ちそう(実際南側で滑り落ちたし)で、これ以上の接近は困難と判断。
明瞭な画像はまた次回へと持ち越したのである。
コレが再訪時の画像。
前回の画像と比べて、かなりハッキリとした物になっている
植生密度が薄まったのに加え、撮影器具が携帯電話のカメラから、正式なデジカメに変わった事も大きい
この時も全く同じ立ち位置での画像となっているが、正直言ってこの位置からでしか接近が出来ないの実情。
足元と下に見える廃車を見比べて頂ければ、思いっきり不安定な状況で撮影していることがわかってもらえるだろう。
この時も片手はカメラ、もう片手は金網い摑まり、体全体を斜面に対し倒れこむような形でへばりついている。
この体勢から更に扁額に接近せんが為、斜面の生える木を手掛かりに水平移動。
最大接近時の画像が次の画像である。
ああ、何で静岡県はこの隧道を埋めてしまったのだろう・・・
個人的には天城山隧道以上に洗練されたデザインだと思うのだが。
高級な判子に使われるような書体(印相体?)で刻まれた扁額が
この隧道を並々ならぬ思いで開鑿された事を窺わせる。
苔生しライトグリーンに染め上げられた坑口。
静かな切通しの向こうで山を貫く石門が佇んでいた姿はさぞかし美しかったであろう
出来れば現役の時に出会いたかった。
うん、
峰山隧道素晴らしい!
・・・気づけよ、自分。
北側の僅かに顔を覗かせる坑口を後にし、今度は南側の坑口の様子を見に行く。
・・・こっちはあんまり状況変わってねェな・・・
扁額、見えるような見えないような・・・
うーん、たぶん見えてるよね。
何て刻まれてるかさっぱり解らないけど。
結局こっちはダメかーーー。
そう言うコトでここの扁額を確認する事は最早不可能と判断。
これにて
峰山隧道の調査は終了とする事にした。
さて、南側坑口すぐ傍の斜面に、この隧道開鑿時に起きたある事故を語る石碑がある、
それがこれだ。
隧道が封じられた今、此処へ立ち寄る者は殆んどおらず、
地元の人でさえこの石碑が残されている事を知っているのは極僅かではないのか。
小枝に埋もれ、苔が堆積したワンカップのコップに備えられる花はない。
だが、この忘却の石碑に刻まれた内容は、まさに「富国強兵」の時代を物語る重要な史跡であった。
隧道開鑿もまた、「戦争」であったのだ。
そしてまた、この石碑はとある人物は弔うもので在るのだが、その人物を最大の敬意を表している物でもあるとも感じた。
この石碑を見つけた時、かなり自分は興奮した覚えがある。
これは是非と多くの人に知ってもらいたい!
何故なら、この石碑を見つけた07年当時は殆んどweb上で取り上げている所は無かったのだ。
うおー、早くコイツをサイトで取り上げるぞーーーーー・・・
と、思っていたら何か2年以上過ぎてた。
まあアレだ、意気込みすぎてどう手を付けたら良いか解らなかったのと、「明日になったら頑張ってUPする。」と言うダメ思考で放置。
その間に、
万世
やら
大峠
やら
春日野
やら他にもUPしたい物が増えて、このネタが埋もれていっちゃったのさ
そして、2009年12月のある日の事。
突然、
物凄いプレッシャーを感じて「あかんっ、はよUPせな!」と大慌て作成したのが
①
である。
しかし、あんだけ感銘を受けた石碑の内容を2年の間にすっかり忘れてしまう。
だが、こんな時の為にこの石碑の主要部分をアップで撮っておいたのさ!!
って、画像荒すぎてナニ刻まれてるか解らん!!
こ
っ
ち
も
ワ
カ
ラ
ン
!
・・・・・。
ダメだりゃ。
orz
まあ、微かに見える字で大体の内容はつかめるんだけど
確信部分がかすれて解らない。
これで勘違いを載せちゃったら間抜けだよな・・・。
この事によりレポ作成中に再度現地調査へ赴く。
しかし、既に自分が
ツメがアマアマの大マヌケだった事をまだ知らない。
続きたくないけど続く。