このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

形式称号
〜電車篇〜

鉄道車両には必ずその車両を管理・運営するための記号や番号が付けられています。
これを形式称号と呼びますが、出鱈目に付いている訳ではありません。旧国鉄では規定に
従って、系統的に付けられていたのです。憶えておけば旅先でも楽しめる形式称号です。
※分割・民営化後は、JR各社によって変わっています。
また、私鉄各社は割愛してあります。ご了承下さい。


蒸気機関車電気機関車ディーゼル機関車電車新幹線電車気動車客車貨車


■電車(Electric Car)
489502
(1)  (2) (3) (4) (5)  (6)
※実際にはこれほど間隔は開いていません。
(1)車種を表す記号
記号意味
運転台のある制御車
中間電動車
クモ運転台のある制御電動車
付随車
※回送用に簡易運転台を設けた車両には「ク」は付けられません。(例:サロ152、サロ165、サロ455など)
(2)用途を示す記号
記号意味
座席車(グリーン車:旧2等車)
座席車(普通車:旧3等車)
ロハグリーン・普通座席合造車
ロネ寝台車(A寝台:旧2等寝台車)
ハネ寝台車(B寝台:旧3等寝台車)
食堂車(ビュッフェを含む)
ハシ食堂・普通座席合造車
郵便車
荷物車
職用車(牽引車、試験車、工事車 など)
救援車
配給車
※イ(旧1等車)は現在は用いられません。
(3)第1位の数字
電気方式を表す形式番号
数字意味
1〜3直流
4〜6交直両用
7〜8交流

(4)第2位の数字
車両の構造による区分を表す形式番号
数字意味
0〜2通勤形、近郊形
3・4(新性能事業用)
5〜7急行形
8特急形
9試作車両
※一部では特急形にも使用されています。(例:クロ151 など)
(5)第3位の数字
特に定義はされていません。
一般的には登場した順に奇数番と、それから1を引いた偶数番が1形式に割り当てられられています。
信越本線の横川〜軽井沢間の碓氷峠(以下、横軽・現在は廃止区間)を通過する横軽対策車では特急形の189系、489系や急行形の169系のように9が共通の場合もあります。
しかし119系や159系などは横軽対策とは無関係で、必ずしも絶対ではありません。
横軽対策車・・・
上記にもありますが、信越本線の横川〜軽井沢間の碓氷峠は北陸新幹線・高崎〜長野間の開業によって現在は廃止区間になっています。しかしこの区間が現役だった頃は最大で66.7‰(1,000mの間に66.7m登る事)の急峻な坂道で、トンネルも多い事から蒸機では窒息事故が絶えず、早くから電化されました。開業時から1962年(昭和37年)まではアプト式でしたが、輸送力増強から粘着式に切り替える事になりました。そこで横軽専用補機としてEF63形電気機関車が製造され、横軽間を通過する上下列車はEF63形2両のお世話を受けていました。電車の場合、碓氷峠を登る時は電車の運転士は信号表示などをEF63形の運転士に伝え、運転制御はEF63形の運転士に任せます。反対に碓氷峠を降りる場合では、運転に関する一切をEF63形の運転士が行います。また、先頭と最後尾ではビルの高さ数階分以上になり、空気バネなどが故障するので、空気を抜いてパンク状態に出来るなどの装備もあります。横軽対策車は電車だけではなく、気動車や客車にも当てはまるのですが、形式呼称の前に直径100mmの円が付けられ、他の車両と区別されています。
※EF63形は必ず2両1組で1両として扱われ、必ず横川・高崎方面に連結されます。横川・高崎方面の1位に運転士が乗り込み、重連総括制御されていました。また、軽井沢・長野方面の2位には電車と客車、貨車両方に対応出来る双頭連結器や協調運転用のジャンパ栓などを備えています。
(6)同一形式内での製造番号
製造順に1から番号を付けます。
ただし、用途や仕様の違いによっては番台区分する場合があります。(例:クハ485300、モハ1151000、クハ4151900など)
この電車の場合は運転台のある制御座席車で電気方式は交直両用の特急形、横軽対策車で500番台の2両目に造られた車両、と言うことになります。

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