このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

形式称号
〜貨車篇〜

鉄道車両には必ずその車両を管理・運営するための記号や番号が付けられています。
これを形式称号と呼びますが、出鱈目に付いている訳ではありません。旧国鉄では規定に
従って、系統的に付けられていたのです。憶えておけば旅先でも楽しめる形式称号です。
※分割・民営化後は、JR各社によって変わっています。
また、私鉄各社は割愛してあります。ご了承下さい。


蒸気機関車電気機関車ディーゼル機関車電車新幹線電車気動車客車貨車


■貨車(Freight Car)
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(1)用途を表す記号
記号意味記号意味記号意味記号意味
有蓋車活魚車長物車救援車
鉄側有蓋車陶器車大物車工作車
鉄製有蓋車タンク車車運車操重車
冷凍車水運車コンテナ車控車
通風車ホッパ車車掌車緩急車
家畜車石炭車除雪車
豚積車無蓋車検重車
家禽車土運車試験車
※現在の陸上輸送はトラックが主流です。鉄道は貨物輸送の合理化を迫られ、ほとんどの記号が使われていません。
貨車の盛衰・・・
上の表を見て頂くと「こんなものまで?」と思われるかも知れません。
しかし道路が整備されていなかった頃は鉄道輸送は地方から地方への大切な輸送手段だったのです。中核都市は勿論、単線の小さな駅にも貨物専用ホームがあったほどでした。1960年代の高度経済成長とともに各地で高速道路、自動車専用道路などの道路網が整備され、国道なども舗装されるようになるとトラックでの貨物輸送が活発になりました。これは旅客でも同じで、長距離バスなどが登場したのもこの頃です。しかし旧国鉄は一部の職員を除いて物流の変化に気付かず、各地に大型の操車場を作り、貨車を増備していました。これは後に「甘えた体質」「見通しが甘い」と批判されても仕方のない行為でした。旅客輸送もですが、貨物輸送面での赤字がどんどん膨らみ始めていたのです。
結局は輸送の手段がトラックに変わった貨車から形式消滅していきました。また操車場も統廃合され、貨物ターミナルとして整備され、現在に至っています。現在でも使われている貨車は一般用として有蓋車、タンク車、無蓋車、コンテナ車、大型の発電装置輸送用に大物車が残っています。特にコンテナ車はJRになってからも新形式が増備され、様々な用途のコンテナを載せて走っている姿が見られます。タンク車も新形式が登場しました。保線や業務用の貨車は、ホッパ車、長物車、控車などが残っています。
なお、貨車は私有車両も多く在籍しているので、あげた形式以外も残っています。
(2)積載重量を表す記号
記号積載重量
なし13トン以下
14〜16トン
17〜19トン
20〜24トン
25トン以上

(3)形式番号
形式番号は一部を除き、0から付けられていて、製造番号も兼用しています。
大量に製造・増備された貨車は私有車による飛び番も多くあります。また、仕様や用途の違いによって番台区分されたものも多く、かなり不規則になっている場合が多いのが現状です。また、JRになってから製造された貨車は形式番号と製造番号をハイフンで区切って標記するようになっています。(例:JR貨物のコキ104形、コキ106形 など)
この貨車の場合は25トン以上の積載能力のあるコンテナ車で、50000形の727両目に製造された車両、と言う事になります。
※ワラ1などは1から付けられています。

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