このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

7日目(96.5.31)

・朝のパリ東駅。

 目が覚めると、列車はすでにパリの市内を走っていた。他の乗客はすでに起きていて、通路の窓越しにパリの景色を眺めていた。車掌さんがやってきて、パスポートを返してくれた。列車はほぼ定刻にパリ東駅に着いた。ホームに下りて改めて列車を見ると、チューリッヒを発車したときよりも短くなっていて、先頭にはフランス独特のゲンコツ型のディーゼル機関車がくっついていた。午前7時のパリ。外はすでに明るい。通勤客がちらほら。駅の中のカフェはもう開いていた。飛行機の時間は13:50。夕方ぐらいの便なら観光も考えたが、この時間ではちょっと中途半端だ。

 コンコースでボーッとしていると、背後から「キャンユースピークジャパニーズ」と日本語なまり(?)の英語で声を掛けられた。日本人の若い女性だった。ユーロパスの使い方が分からないらしく聞かれた。飛行機でドイツへ行く予定だったが、列車で行くことにしたという。ドイツへ向かう列車の名を「モーツァルト」と聞いて乗ってみたくなったという事だった。EC「モーツァルト」。飛行機にはこんな名前はつかないだろう。それから私が辿ってきたルートを話したりして、最後に「よい旅を!」と言って別れた。

 

ゲンコツ型のディーゼル機関車

 

・シャルル・ド・ゴールから帰国の途に・・・。

 中途半端な時間しかなかったので、少し早いが空港に向かう事にした。東駅に隣接する北駅から、RER(パリ都市近郊線)で、シャルル・ド・ゴール空港へと向かった。ユーロパスを持っているので、窓口でパスを見せて磁気の入った切符をもらった。これが今回の旅行で最後の列車。免税品店でお土産を買うつもりで早く着たが、出発時刻まで時間があったので、チェックインカウンターはまだ開いてなく、誰も並んでいなかった。仕方なく空港内をぶらぶらしていた。すると突然、警官がたくさんやってきて、通路を閉鎖した。何か物々しい。どうやら爆発物らしきものが発見されたらしい。最初は通路の一部だけ閉鎖されただけだったが、時間が経つにつれて全面閉鎖となった。私の乗るキャセイパシフィックのカウンターは閉鎖された通路の向こうだ。焦る私をよそに、約1時間弱に渡って閉鎖され、ようやく解除された。解除されて通路を通ったとき、売店の床に、破壊された化粧箱のようなものがあった。疑惑のモノはこれだったようだが、それ自身が爆発したのか、処理されたものなのかはよく分からなかった。キャセイパシフィックのカウンターに戻ったときには、長蛇の列が出来ていが、何とか希望の通路側の席を取ることが出来た。

 かくして香港経由で名古屋へ。憧れの列車。美しい街。新しい発見。人々との出会い・・・旅はすばらしい!! 今度はいつ行けるかな?

 

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