このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

牧水歌碑

牧水の歌



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なつかしき城山の鐘鳴りいでぬをさなかりし日聞きしごとくに

城山公園(宮崎県延岡市)



なつかしき城山の鐘鳴いでぬをなさかりし日聞きしごとくに

台雲寺(宮崎県延岡市)



うす紅に葉はいちはやく萌えいでて咲かむとすなり山桜花

延岡高等学校(宮崎県延岡市)



ふるさとに帰り来りて先づ聞くはかの城山の時告ぐる鐘

延稜会館(宮崎県延岡市)



幾山河越えさりゆかば寂しさの
はてなむ国ぞけふも旅ゆく

高千穂峡(宮崎県西臼杵郡高千穂町)



樹は妙に草うるはしき青の國日向は夏の香にかをるかな

馬ヶ背観光案内所(宮崎県日向市)



ふるさとのお秀が墓に草枯れむ海に向かへる彼の岡の上に

御鉾ヶ浦公園(宮崎県日向市)



白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ

旭化成日向事務所(宮崎県日向市)



幾山川こえさり行かば寂しさのはてなむ國ぞけふも旅ゆく

日向市駅(宮崎県日向市)



うつくしく清き思ひ出とどめおかむ願ひを持ちて今をすごせよ

富島中学校(宮崎県日向市)



わか竹の伸びゆくごとく子どもらよ真すぐにのばせ身をたましひを

坪谷中学校跡(宮崎県日向市)



母恋しかかるゆふべにふるさとの桜咲くらむ山の姿よ



いつとなく秋のすがたに移りゆく野の樹々を見よ静かなれ心



ふるさとは山のおくなる山なりきうら若き母の乳にすがりき



石こゆる水のまろみを眺めつつこころかなしも秋の渓間に



うらうらと照れる光に煙りありて咲きしづもれる山ざくら花



春あさき田じりに出でて野芹つむ母のこころに休ひのあれ



歯を痛み泣けば背負ひてわが母は峡の小川に魚を釣りにき



しみじみとけふ降る雨は如月の春のはじめの雨にあらずや



澄みとほる冬の日ざしの光あまねくわれのこころも光れとぞ射す



わがゆくは山の窪なるひとつ路冬日氷りて光りたる路

牧水公園(宮崎県日向市)



ほととぎす鳴くよと母に起こされてすがる小窓の草月夜かな

坪谷小学校(宮崎県日向市)



けふもまたこころの鉦をうち鳴しうち鳴しつつあくがれて行く

昌福寺(宮崎県日向市)



ふるさとの尾鈴のやまのかなしさよ秋もかすみのたなびきてをり



をとめ子のかなしき心持つ妻を四人子の母とおもふかなしさ
   牧水

うてばひびくいのちのしらべしらべあひて世にありがたき二人なりしを
   喜志子

牧水生家(宮崎県日向市)



ふるさとの尾鈴のやまのかなしさよ秋もかすみのたなびきてをり

中央卸売市場(宮崎県宮崎市)



わか竹の伸びゆくごとく子どもらよ眞すぐにのばせ身をたましひを

宮崎科学技術館(宮崎県宮崎市)



檳瑯樹の古樹を想へその葉陰海見て石に似る男をも

青島神社(宮崎県宮崎市)



見おろせば霧島山の山すその野辺のひろきになびく朝雲

小林市役所(宮崎県小林市)



有明の月は冴えつつ霧島の山の谷間に霧たちわたる

えびの市立図書館(宮崎県えびの市)



日向の国都井の岬の青潮に入りゆく端にひとり海見る

都井岬(宮崎県串間市)

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