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私の旅日記2010年

虫歌観音堂〜俳額〜
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長野市松代町豊栄に虫歌観音堂がある。


観音堂


本尊は千手観世音菩薩。

信濃三十三観音霊場 7番札所である。

元禄元年(1688年)、創建。

天明7年(1787年)3月、再建。

 松代の民話

虫歌の観音さま

−養蚕守護の観音堂−

 松代の町はずれ平林村で、養蚕を仕事にしていたひとりの若者がおりました。ある日のこと、 別所布引 の観音様へお参りをしたあと地蔵峠へさしかかったところ、眼下の平林村の方から悲鳴にも似たうめき声が聞こえてきました。庭先に干してある繭の中のさなぎの苦しみの声でした。

 若者は、自分たちの生計を潤してくれる蚕のさなぎの霊を慰めてやらねばと、近くの山腹に観音さまを安置しました。のちに虫歌観音と呼ばれ、養蚕家の人たちがこぞってお参りに訪れ、養蚕守護の観音堂として栄えました。

松代地区市制百周年記念事業実行委員会

観音堂に俳額があった。


天明7年(1787年)春、奉納。 宮本虎杖 選。虎杖筆。願主戸倉連。

鳥すらも誓ひを鳴か花の陰
   
  騎鯨
曇るともこよひは星のはやし哉
   中村
 鳥瀾
日に薄くくもる葵の深みかな
 桑衣
前に落花うしろはわれにくるゝ鐘
   上田
  麦二
浴して見にゆく蓬の月夜かな
 井々
松の雪かむ夜もあらんこもり堂
   
  如毛
はるかぜや嵐をへたる松かしは
   伊奈
  伯先
まつ風の雨となるなるあきの暮
   戸倉
  可明
鴬の鳴や野風に日のあらし
  丈馬
岡の蝶ながめは春につきぬ也
   女
 楚明
玉の緒やうつゝ桜にもぬけせん
 簾雨
霜枯れて鳶のゐる野の朝くもり
  暁台
霖雨やつきせで上る五月空
   
  半化
ひとしぐれ門の菜の葉は背戸の中
   
  蝶夢
わけ入れバ川上寒し花に鳥
   
  重厚
うめが香の人の丈こす日和哉
   
  烏明
比良の雪大津の柳かすみけり
 几董
捨鍬に日永き水の行へかな
   
  蓼太
古道や真葛におこる夏の雲
  春鴻
雨の雁春の心もくぢくかな
   
  柴居
にじの根の湖にいりたり秋の海
   
  都久裳
稲妻やとゞまる所人のうへ
   
  白雄
人の子のものいひそめし春日哉
   
 虎杖

観音堂の右手に芭蕉の句碑があった。


梅か香にのつと日の出る山路哉

元禄7年(1694年)春、芭蕉51歳の句。

『炭俵』 冒頭、 志太野坡 と両吟歌仙の句。

むめがゝにのつと日の出る山路かな
   芭蕉

   處々に雉子の啼たつ
   野坡

関川舎三圭建立。

三圭は松代の人。通称長岡銀右衛門。 加舎白雄 の門人。

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