このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

やっぱ焼酎じゃNIGHT
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2012
焼酎の裾野を広げよう・・・と『本格焼酎の日』である11月1日に開催される“やっぱ焼酎じゃNIGHT”も今年で3年目となった。

宮崎県内の蔵元による比較的小さな合同イベントであったのだが、毎年毎年パワーアップ。内容がどんどん充実している。そして、わずか3年で宮崎県の観光業界の“旗艦”といっても過言ではない 宮崎観光ホテル のレストランを貸し切っての開催。昨年のイベントはちょうど県外への出張が入っていたために参加できなかったので、今年こそは・・・と早い段階でチケットを確保していたのだが、あっという間に販売制限がかかってしまった。いやはや、良かった。

内容が充実して行っているってな話は先ほど書いたとおり。だが、今年のイベントは会場だったりとか、参加人数だったり・・・ってな事ではない。これまで、会場で飲むことができたのは宮崎県内の焼酎蔵の銘柄であった。まぁ、主催が県内の蔵元なので当たり前なのだが、3回目となる今年の会には県外の焼酎蔵元も多数参加。

しかも、その面子を見て「驚愕」の一言であった。まず、宮崎県内からは 黒木本店
藤本本店 柳田酒造 小玉醸造渡邊酒造場の5蔵(残念ながら、柳田さんは別件のため会場にはいらっしゃいませんでした)。そして、鹿児島県からは 佐藤酒造 小牧酒造 。そして東京都からはまさかの八丈島の蔵元、 八丈興発 がエントリー。飲もうと意識しないとなかなか飲むことのできない銘柄に触れることができる貴重な機会となった。
さて、終業後、いそいそと会場のある宮崎観光ホテルに向かう。

そういえば、私が学生の頃にはこのホテルが建つ大淀川左岸にはずらり・・・と観光ホテル・旅館が並んでいたものだったが、いつの間にかマンション街に変わってしまった。そんなことを考えているうちに会場に到着。
会の開始まで少し時間がある様子。友人や存じあげている蔵元さんに挨拶をしたり、瓶を撮影したりしている間に席がどんどん埋まっていく。そして、渡辺幸一朗専務の挨拶と共に会がスタート。

乾杯はビールなんかじゃごぜいません。当然焼酎です!
乾杯!!

ある者は一斉に料理に群がり、ある者は目当ての銘柄を飲もうと笑顔で待ちかまえる蔵元の元へ向かう。

私も料理を皿に取るべく列に並ぶが、見事に保温トレイは空っぽ。しょうがないので、レタスなんかをむしゃむしゃ・・・しておりました。
料理の追加の頃合いを見計らい、モツをトマトソースで煮込んだヤツを確保。これを食べつつ、芋焼酎を口に含む。

会には西都城の 税所さん もいらっしゃっており、しばしの歓談。その他、前の職場の同僚の女性が何故か参加しているのを発見したり(・・・いや。まぢで驚きまして、思わず指を指してしまいました。人を指さしてはいけませぬ、いけませぬ)とドタバタやっておったのですが、いい加減にカメラを持って画像を抑えとかないとね。後でこんな感じで文章をまとめる時に困るからねぇ・・・。
まずは、八丈島から参加された 八丈興発 の三代目、小宮山善友さん。

手にはお薦めの麦焼酎“
麦冠 情け嶋”を持っていただきましたが、これは麦の香ばしさが強く印象に残る焼酎。そして余韻も長い・・・。

八丈島といえば、どうも芋、麦麹の焼酎・・・というイメージがあり、ムロアジやらトビウオやら・・・の黒潮の幸を肴に・・・なんて話を差し上げたところ、「確かに“くさや”を食べぇ、焼酎飲みぃ・・というイメージはありますね。」と笑われました。

実際には、芋、麦麹という昔ながらの焼酎が好まれたのは昔のこと。最近は飲みやすいタイプが好まれているとのことです。

・・・どこも一緒ですね。
こん“よかにせどん”は 小牧酒造小牧尚徳専務。手には、小牧酒造の将来を担うお兄さんの小牧一徳社長とご自身のお名前から1文字ずつを取った“一尚 シルバー”を持っていただきました。

今更ながらですが、蔵に100年来、息づいてきた酵母を使用したという黒麹の焼酎を飲むのはこれが初めて。甘藷の風味を素直に感じることができるところは“ほっ”といたします。

“一尚”にはもう1種類ありまして、白麹とビール酵母を使用した“
一尚 ブロンズ”もご持参されていました。ですが、酵母の珍しさもあったと思います。早々に空っぽになっていました。
そして、まさかの 佐藤酒造 佐藤誠社長矢部雷太さん

(・・・瓶が写ってませんが)同蔵の代表銘柄である“
さつま”を持っていただきました。

黒麹の方をお湯割りでいただきましたが、ほくほくとした香ばしい甘藷の味わいが好きな銘柄です。
矢部さんに挨拶を差し上げた際、10年くらい前の とある出来事 の話になったのですが、大佐。やばいですって。分かる人には分かるかも知れないが、全部筒抜けですよ。悪事は働けないですがな・・・。
さて、お待ちかねの宮崎県勢です。

まずは諸塚は
藤本本店藤本一喜さん。この日は奥様の幹子さんもいらっしゃっていました。

そういえば、西都城の さいしょ酒店 さんの 一大イベント があの形式で開催されていた頃以来ですから、実に4年ぶりです。焼酎はお店でいただいたりする機会があるのですが、本当にご無沙汰しておりました。

宮崎も11月に入ればだんだんと秋めいてきます。「蔵のある七つ山は結構冷え込むんじゃ無いですか?」と聞いてみましたら、その日の朝の気温は何と2度。機器の手入れだったり、山間部の蔵元にしかわからない苦労があるとのことでした。

それにしても、 “藤の露”の古酒 。 お湯割りを作ってもらいましたが、口当たり、おっとりとした麦の滋味。・・・うーむ、美味いです。
無濾過の“き六”を持っていただいたのは黒木信作さん 黒木本店 は黒木敏之社長のご次男さんでいらっしゃいます。

蔵に入られたのは今年の6月からと言うことで、やっと一回目の仕込みのシーズンを・・・といったところでございましょうか。

このような甘いマスクでいらっしゃいますから、出席したご婦人方に取り囲まれておいででしたが、滅多にお目にかかれない銘柄“
玉茜”をロックで作っていただきましたよ。・・・いぢ汚くてすみませんね。

この焼酎はズバリ、新しい甘藷の品種“タマアカネ”を使用していますが、 以前 食したところ、あんまし生食には向かないな・・・といった感じでした。焼酎にすると印象ががらりと変わり、氷が溶け出すと共に人参を連想するような薫りが広がり、さっぱりとした甘みが感じられるのですよ。ご馳走様でした。
不在の柳田さんに代わり、“ 青鹿毛 ”、“ 赤鹿毛 ”の2本の麦焼酎を提供されていたのは渡邊酒造場渡邊潤也さん

お顔をご覧になればおわかり頂けるとは思いますが、幸一朗専務の弟さんです。

蔵の貴重な戦力として2年目のシーズンを迎えられたそうです。どげんやったですか?
そして、日南は小玉醸造金丸潤平さん。県外の蔵元に負けじ劣らじの行列を作っておいででした。今回も・・・ですが、意地汚い私は2年貯蔵の“ 宮路 ”を所望。友人に笑われましたよ。

ちなみに、この画像を見て、同じ様な髪型の人が並んでいる・・・と思ったのは誰ですか。
そして渡邊酒造場幸一朗専務

このイベントのホスト役として会場を駆け回られておりました。お声をかけるのもはばかられるほどでした。

その横でマイクを握っていらっしゃるのは和歌山県は 平和酒造
山本典正専務。(画像はないですが) 南部美人 久慈雄三常務など、日本酒の蔵元も何人か参加されておりました。ちなみに、皆様。蔵が忙しくなる時期にも関わらずのお忍びの参加。・・・ですのでFacebookなんかにはあげないで!とのことでしたが、もう会の開催からだいぶん経ちますし、あと影響力のない拙サイト。載っけても大丈夫ですよね。

それにしてもだ。この“やっぱ焼酎じゃNIGHT”というイベント。

蔵元が企画した“お酒”のイベントとして、業界ではちょっとした注目を浴びているのだそうです。会を通じて、普段から愛飲してくれているファンとの交流、そして会に参加してくれた新たな愛飲家の獲得。・・・飲んで、食べて、唄って・・・と特別なことをやっている(・・・ん?唄うってのは他には無いな)訳じゃないのですが、「多くの人が集まると言うことでうらやましい・・・。」と誰かが言っていた記憶があります。

宮崎県発ですよ。会の運営には加わってはいないけれど、これは地元民として誇っても良いではないか。

そして、何より評判が高いのがこの会の表題にもなっている“
やっぱ焼酎じゃNight!”という歌。某有名なロックバンドのカバー曲(・・・替え歌とも言う)なのですが、焼酎やら九州の風土やら、ともかくあっけらかんとした本質を詰め込んだ歌詞でございます。この曲が流れれば、テンションが上がるのですよ。
『宵闇、夕闇、だれやみ、今夜も一杯、
 芋、麦、米、そば、お湯割り、ロックに水割り
 やっぱ焼酎じゃNight
 呑むんだったら焼酎
 やっぱ焼酎じゃNight

 焼酎くれ、飲んだくれ、呑み助 焼酎三昧、
 おかげで健康、健やか、楽しい毎日
 やっぱ焼酎じゃNight
 飲むんだったら焼酎
 やっぱ焼酎
 やっぱ焼酎
 やっぱ焼酎じゃNight

 お酒もいろいろあるけど、やっぱり焼酎
 旨くて、さわやか、国民酒、
 おまけに安くて、家庭も円満

 オーカモン!!

 やっぱ焼酎じゃNight
 呑むんだったら焼酎
 やっぱ焼酎じゃNight

 老若男女もご近所も 社長も先生も
 焼酎飲んで語れば
 みんな幸せ 人類みな兄弟

 焼酎は地球を救う 世界のお酒さ
 酔いざめさわやか 素敵、心も晴れ晴れ
 やっぱ焼酎じゃNight
 呑むんだったら焼酎
 やっぱ焼酎じゃNight』
最初は聞いている人が多かったが、そのうちに自然と声が出てくる。歌い出す。

まぁ、踊り出す人はいなかったけれども、手拍子。曲が終われば自然とアンコールの声が飛び出す。

当然ながら皆さん笑顔。楽しいじゃないか。
そして、この曲が終わればおひらき・・・といった流れになるのだが、今年はもう一つイベントがありました。

黒木本店
黒木敏之社長、そして 黒龍酒造 水野直人社長のお誕生日がこの11月1日から間近・・・とのことでサプライズのバースデイケーキが。
お二人の息でろうそくの火が消された後、しばしの歓談を経て会の“締め”。焼酎は時間をかけてチビチビ飲んでおりましたので、轟沈にまでは至りませんでしたが、よくよく思えばあまり飯を食っていなかったなぁ・・・。



さて、後日。

用事があって、前の職場に電話を掛けたことがあったのですが、件の元同僚が電話で応対。こっちも何やら気恥ずかしかったのですが、あちらさんも苦笑いだったでしょう(爆)。

そんなわけで、やっぱ焼酎じゃNIGHT。楽しいイベントでした。
(12.12.24)

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