このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
みい子のエッセイ集 |
舞妓さん | 従姉妹と京都を歩く |
河辺寺遺跡 | ザ・リッツ・カールトン大阪にて |
熊本にて | レイクフォレストリゾート |
榊原温泉 | 源氏物語ミュージアム |
香雪美術館 | パソコンとの出会い |
神戸市立小磯記念美術館 |
☆一人旅日記(熊本にて)☆ |
平成13年5月27日から4泊5日の予定で九州方面へ一人旅をした時の想い出。 徳島空港から福岡空港へ、そこからは汽車やバスを利用して松本清張記念館と小倉城を見学し、美味しいと定評のある店で博多ラーメンを食べ、博多市内のビジネスホテルで一泊した。 2日目は佐賀県で有田焼を見学し、旅の記念にと気に入った一品を買い直送し、 長崎県のハウステンボスで一日を過ごし隣接するホテルで一泊した。 次の日は予定通り熊本へ足を伸ばした。5月29日、出発前から予約をしておいたホテルのフロントに荷物を預けて身軽になってから水前寺公園や、市内の繁華街を散策し、目的の馬刺しに舌鼓を打ち、楽しく過ごした満足感に浸りながら、ホテルに帰るために路面電車に乗ったが、うっかりして一駅乗り過ごしてしまったことに気が付いた。 すっかり日が暮れていて街明かりで地図を広げながら、きょろきょろとしていると、スーパーから両手に買い物袋を持った上品な奥様風の女性が私の姿を見つけ、近づいて来て 「何処をお探しですか」 と声を掛けてくれた。私は地図を示しながら 「このホテルに帰りたいと思っているのですが、方角が分からなくなって」 と言うと 「このホテルはよく知っています。ご案内しましょう」 と言って歩き出した。彼女と肩を並べて歩きながら 「同じ方向に帰られるのですか」と聞くと「いいえ、家は反対方向です」 という言葉を聞き恐縮したが彼女の親切に甘えることにしたのであった。 「どちらからいらしたのですか」と聞かれ「徳島からです」と答えると 「徳島には友達のご主人が徳島大学の教授をしているので去年の夏に 阿波踊りに招待されて一緒に踊ったのですが楽しかったですよ」 「そうですか、見る阿呆より踊る阿呆の方が数倍楽しいでしょう」 などと話をしながらかなりの距離を歩いたが、前方を指差しながら 「ホテルの看板が見えます。もう一本道なのでここで失礼します。 お気をつけて」と言われ 「有難う御座いました」とお礼を言ったが、 お名前と住所を聞きたいと思ったが、既に急ぎ足で去っていく彼女の後ろ姿を見送ったが、追いかけてでも聞くべきであったと今でも後悔し心残りである。 「夕食の準備のためにスーパーで食料品を一杯買ったのを両手に提げて自宅とは反対方向にもかかわらず道案内をして下さったあのときの美しい奥様の親切は時々思い出します。 その節は有難うございました。是非お礼の言葉を何かの形でもお伝えしたいと思っています。」 と心の中で感謝している。 旅先でこのような親切な人に巡り合うと旅の思い出も一段と楽しいものとなって私の心に刻まれます。 上へ |
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