ヨン様主演の韓国のテレビドラマ(ホテリアー)を見ていたら、ふと大阪のホテルでの私の失態を思い出したのでこれを書いている。
平成13年6月19日 娘夫婦・孫娘・私の4人で、中華料理を食べに大阪駅に近いホテル(ザ・リッツ・カールトン大阪)に行った時の事である。その日の私は、朝から消化不良気味で体調は良くなかったがホテルの中華料理のディナーコースをご馳走してくれると言う誘惑に負けて、ついて行ったのが大きな失敗となってしまった。ホテル5階(香桃・シャンタオ)でゴージャスな雰囲気の中で、中華料理を堪能したが、小食の私もつい食べ過ぎてしまって、ビールもコップ半分が限度なのに知らない間に度を過ごしていたのであった。
食事をすませて帰るために長い廊下を歩いているうちに、ふらふらとしてしまった。それを見た大学生の孫娘が「地下の駐車場へ行くまで、おんぶしてあげる」と言ったので私は彼女の背中におんぶされてエレベーターの近くへ来た時にホテルの従業員がそれを見て直ぐに車椅子を持って来てくれた。それに乗ろうとした時に、不覚にも乗りそこねて落ちてしまって、そこで私は意識が無くなったのであった。
それから暫くの間の事は憶えていないが、後から聞くところによるとその様子を見ていたホテルの従業員が直ぐに走り寄って来たので娘が「飲み過ぎと食べ過ぎなのでしばらくしたら落ち着くと思います。」と言ったら「お部屋をご用意致しますので落ち着くまでどうぞゆっくりと休んでからお帰り下さい。」と広い立派な部屋に案内されて、冷たいお絞りと飲み物を持って来て「どうぞごゆっくり」と言ってくれたので私はベッドで横になっている内に気分は少し良くなった。しかし、夜は更けているし車で京都まで帰る途中で、また気分が悪くなったら困るので結局は病院で診てもらってから帰った方が安心ということになり救急車のお世話になることになった。
救急車で運び込まれた先は、大阪厚生年金病院であった。CTなどの検査の後、一過性の意識不明と診断され事なきを得て真夜中を過ぎてやっと帰る事が出来たのであった。ホテルの部屋では2時間余り休んだと思うが、フロントでは部屋代・飲み物代・駐車代などが全て無料にしてくれたと聞いた時にさすが一流ホテルと感心した。ホテル側には何の落ち度も無いにもかかわらず
「お部屋代や、お飲み物の代金は要りません。お体が良くなったら又いらして下さい」と言って料金は受け取らなかったそうである。あの時にお世話になったホテルの関係者の方たちに紙上を借りて、今あらためてお礼を申し上げます。有り難うございました。
ホテルとしては、このような時のマニュアルが決まっているのであろうが、私にとってはホテル側の暖かい心配りに感謝あるのみであった。
次回にこのホテルへ行ったのは、それから半年近く経ったクリスマスに近い夜であった。建物に隣接する木々の枝にはイルミネーションが輝いて、デイトスポットになっているのであろう若いカップルが目立っていた。私と娘夫婦・孫娘の4人で(香桃・シャンタオ)で中華料理を注文したが私は前回の失敗を繰り返さないようにとメニューの中から品数の最も少ないのを選び、アルコール類は自粛して、娘達が注文した料理のお皿からも、つまみながら優雅 な雰囲気の一夜を過ごしたのであった。
外国人が二人、ギターを持って各テーブルを回ってリクエストに応じて演奏をしていて、そのテーブルの人たちが合唱する姿もあり、私達の所にも回ってきたので私は大好きなビートルズの(Hey Jude)を御願いして、英語で熱唱したら周囲の人たちから大喝采を浴びたのも楽しい思い出として残っている。 |