このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

芭蕉の句


五月雨をあつめて早し最上川

出典は『奥の細道』。

初案は「あつめて涼し」。

 元禄2年(1689年)5月28日、芭蕉と曽良は川水(高桑加助)案内で最上川畔の船宿である 一栄亭 を訪れた。

 最上川のらんと、大石田と云所に日和を待。爰に古き誹諧の種こぼれて、忘れぬ花のむかしをしたひ、芦角一声の心をやはらげ、此道にさぐりあしゝて、新古ふた道にふみまよふといへども、みちしるべする人しなければとわりなき一巻残しぬ。このたびの風流爰に至れり。

翌日から俳諧あり、「わりなき」1卷の歌仙を残した。

芭蕉翁真蹟歌仙”さみだれを”の碑


歌仙の初折の表六句

さみ堂礼遠あつめてすゝしもかミ川
芭蕉
岸にほたるを繋ぐ舟杭
一栄
爪ばたけいざよふ空に影待ちて
曽良
里をむかひに桑のほそミち
川水
うしのこにこゝろなくさむゆふまくれ
一栄
水雲重しふところの吟
芭蕉

大石田町の 西光寺 に新旧2基の句碑がある。

新しい句碑
   
古い句碑

   


大江町の 称念寺 にも句碑がある。

称念寺の「芭蕉墓」


天童市の 天童タワー にも句碑がある。



6月3日、芭蕉と曽良は 本合海 から船に乗って最上川を下り、清川に上陸した。

 最上川はみちのくより出て、山形を水上とす。こてんはやぶさなど云おそろしき難所有。板敷山の北を流て、果は酒田の海に入。左右山覆ひ、茂みの中に船を下す。是に稲つみたるをやいな船といふならし。 白糸の瀧は青葉の隙隙に落て仙人堂岸に臨て立。水みなぎつて舟あやうし。五月雨をあつめて早し最上川

新庄市の「史跡芭蕉乗船之地」、山形市の 山形蔵王PA に句碑がある。

史跡芭蕉乗船之地の句碑
   
山形蔵王PAの句碑

   


 天童市の 天童タワー 、庄内町の 清川学校 、酒田市の 塔婆坂 にも句碑がある。

天童市の句碑


清川学校の句碑


東京都江東区の 大島稲荷神社 、岐阜県大垣市の ミニ奥の細道 にも句碑がある。

大島稲荷神社の句碑
   
ミニ奥の細道の句碑

   


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