このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

俳 書

『虚栗』(其角編)


其角 最初の撰集編。天和3年(1683年)、自序。芭蕉跋。

漢詩漢文調の天和期蕉門を代表する撰集。

虚栗集

うぐひすを魂にねむるか矯<タヲ>
   芭蕉

礼者敲しだくらく花明か也
    幻吁

   憂方知酒聖(憂ひては方に酒の聖を知り)
    貧始覚銭神(貧しては始めて銭の神を覚る)

花にうき世我酒白く食(めし)黒し
   芭蕉

 眠ヲ尽ス陽炎(かげぼん)の痩
   一晶

清く聞耳に香焼て郭公
   芭蕉

草の戸に我は蓼くふほたる哉
   其角

みなしくり 下

   和角蓼蛍句

あさがおに我は食(めし)くふお(を)とこ哉
   芭蕉

人は寐て心ぞ夜ルを秋の昏
   麋塒

月を語越路の小者木曾の下女
   其角

はぜつるや水村山郭酒旗風
    嵐雪

   手づから雨のわび笠をはりて

世にふるもさらに宗祇のやどり哉
   芭蕉

貧山の釜霜に啼声寒し
   芭蕉

凩よ世に拾はれぬみなし栗
   其角

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