No. | 種(動物の名前) | 学名 | 門・亜門 | 綱・亜綱 | 目・科 | 備考 |
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121 |
ツシマヤマネコ
東アジアに広く分布するベンガルヤマネコの亜
種で、日本では対馬のみにすんでいる。南方の
亜種に比べて体毛が長く、体の斑点も薄くぼや
けているのが特徴。 山地から集落近くで見られ、
ネズミを中心に鳥や昆虫なども食べる。
古くからその存在は知られていたが、生態調査
が始まったのは最近の出来事。
国指定の天然記念物。
| Felis bengalensis euptilura | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 食肉(ネコ)目
ネコ科 | 天然記念物 |
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122 |
エゾナキウサギ
北海道にすむ原始的なウサギの仲間で、本州中
部のライチョウとともに「氷河期の生き残り」
とされている。山地の岩場にすみ、夏から秋の
間に大量の草を 岩のすき間に持ち込み、干し草
にして冬に備えるという知恵を持つ。
オスとメスでは鳴き方が異なり、互いのコミュ
ニケーションに使われているらしい。
| Ochotona hyperborea yesoensis | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | ウサギ目
ナキウサギ科 |
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123 |
アカゲラ
北海道と本州にすむ中型のキツツキの仲間。
木の幹や枝をつついて、樹皮の下にいる昆虫
を探して食べる他、ドングリなどの木の実も食
べ る雑食性。木の幹に巣穴を掘って子育てをす
るが、キツツキの残した穴は、その後さまざま
な森の動物に利用される。
| Dendrocopos major | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | キツツキ目
キツツキ科 |
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124 |
カワネズミ
本州・四国・九州の山地の渓流にすむ食虫類
(モグラなどの仲間)。泳ぎが得意で水中に
潜って昆虫やカニ、魚などを捕らえて食べる。
指や尾には「水かき」代りの長い毛がはえてい
る。体毛も密で体が水に濡れるのを防いでい
る。水中では毛の間に空気の層ができるため、
緑色に光って見える。
| Chimarrogale himalayica | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 食虫(モグラ)目
トガリネズミ科 |
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125 |
ニホンアカガエル
本州〜九州の平地から山地にかけての水田や水
辺にすむ中型のカエル。よく似たヤマアカガエ
ルとは背中にある2本の隆起の形で区別できる。
アカガエルの名のとおり、赤味のある体色が特
徴だがそれには変異があり暗い色から黄色っ
ぽいものまで様々。
| Rana japonica | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 両生綱・
平滑亜綱 | 無尾(カエル)目
アカガエル科 |
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126 |
カマイルカ
日本近海で見られるイルカの仲間で、くちばし
が短いのが特徴。黒と白のグラデーションのつ
いたカマのような背ビレが名前の由来で、オス
の背ビレはさらに大きくカーブする。
数百頭もの大きな群れで行動し、イカや魚を捕
らえて食べている。水族館でもバンドウイル
カと並んで飼育されることの多い種類。
| Lagenorhynchus obliquidens | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 鯨(クジラ)目
マイルカ科 |
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127 |
オオワシ
北海道や東北の沿岸に冬になると渡ってくる大
型のワシで、東アジア北部沿岸のみで見られ
る。魚が主食だが水鳥や動物の死体も食べる。
くちばしと脚の山吹色や、羽毛の白黒がとて
も美しいが、そういった完全な成鳥の体色にな
るには何年もかかる。
| Haliaeetus pelagicus | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | タカ目
タカ科 |
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128 |
エゾリス(冬毛)
北海道のリスは北アジアに分布するキタリスの
亜種で、本州のニホンリスとは別種。リスの仲
間は意外に鋭い爪を持っていて、木の幹上を上
下左右、実に器用に動き回る。ドングリなどを保
存食として土に埋め隠しておく習性があり、食
べられなかった実は翌年、好条件で発芽できる。
| Sciurus vulgaris orientis | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 齧歯(ネズミ)目
リス科 |
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129 |
ジュゴン
南西諸島沿岸に生息する植物食の海性哺乳類で、
分類上はゾウに近縁な動物とされる。海草が主
食で、変わった形の鼻づらは海底の海草を食べる
のに適している。生息数が少なく一時は絶滅した
とも考えられたが、現在少数が生き残っている事が
確認されている。国指定の天然記念物。
| Dugong dugong | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 海牛(カイギュウ)目
ジュゴン科 | 天然記念物 |
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130 |
ヤエヤマセマルハコガメ
石垣島・西表島にすむ陸性のカメ。腹甲に蝶番
があり、驚くと頭・手・足を引っ込め腹甲で完全
にフタをすることができる。ミミズやカタツムリ、
昆虫や木の実を食べる雑食性。車にひかれた
動物の死体を食べに道路に出てくることもある。
国の天然記念物。
| Cistoclemmys flavomarginata evelynae | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 爬虫綱・
双弓亜綱 | カメ目
バタグールガメ科 | 天然記念物 |
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131 |
イボイモリ
奄美大島・徳之島・沖縄本島などで見られる原始的
なイモリの仲間。体の両脇にあるイボ状の突起の中
には発達した肋骨があり、つかまれるとこれを広げ
て相手を脅す。湿った森林にすむ陸性種で、水たま
りのそばで産卵し、孵化した幼生は自力ではねて水
中に入って育つ。
日本固有種で沖縄県指定の天然記念物。
| Tylototriton andersoni | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 両生綱・
平滑亜綱 | 有尾(サンショウウオ)目
イモリ科 |
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132 |
アユモドキ
琵琶湖淀川水系と岡山県でのみみられるドジョウ
の仲間。姿はドジョウらしくないが、近い仲間は東
南アジアで繁栄している。昼間は石垣や岩のすき
間に隠れていて、夜になると出てきて小さな水生
昆虫やイトミミズなどを食べる。かつてはアユ釣り
のおとりとして使うほどたくさんいたらしい。
国指定の天然記念物。
| Leptobotia curta | 脊椎動物門・
魚類亜門 | 硬骨魚綱・
条鰭亜綱 | コイ目
ドジョウ科 |
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133 |
ホシガラス
北海道・本州・四国・九州の亜高山帯にすむカラ
スの仲間で、夏の間はより標高の高い高山にも
移動する。針葉樹の実を中心とした雑食性で、秋
になると冬に備えてハイマツの実を集めて貯蔵す
る。黒のベースに白い星を散りばめた姿で、飛ん
でいるときは尾の白い部分がよく目立つ。
| Nucifraga caryocatactes | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | スズメ目
カラス科 |
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134 |
ニホンマムシ
南西諸島を除く全国に分布する国内で最も有名な
毒ヘビ。平地から山地にかけての林や、薮の中に
すみ、夜活動してネズミやカエル、トカゲなどを捕
らえて食べている。小型で性質も比較的おとなしい
ので危険性は少ないといわれているが、毒自体は
かなり強力。
| Agkistrodon blomhoffi | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 爬虫綱・
鱗竜亜綱 | 有鱗目・ヘビ亜目
クサリヘビ科 |
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135 |
クロツラヘラサギ
変わったくちばしをもつ、トキに近い鳥。東アジア
にのみすんでいて、その総数は500羽にも満たな
いとされている。日本には冬にごく少数が九州の
博多湾へ渡ってくる。平たいスプーンのようなくち
ばしで水中を探りながら、水中の魚やエビなどを
捕らえて食べている。
| Platalea minor | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | コウノトリ目
トキ科 |
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136 |
ホンシュウジカ(仔)
日本にすむニホンジカは地域によって7つの亜種に
分けられていて、本州にすむものはホンシュウジカ
と呼ばれる。ニホンジカは秋に発情期を迎え、翌年
の初夏頃に普通は1頭の仔を産む。仔はすぐに歩け
るようになるが、数日の間は乳を飲む時以外、親と
離れて地面にうずくまって身を守る。
| Cervus nippon centralis | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 偶蹄(ウシ)目
シカ科 | 天然記念物
(地域限定) |
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137 |
ダイトウオオコウモリ
南西諸島には大型のクビワオオコウモリがすんで
いるが、大東諸島の亜種ダイトウオオコウモリは
白い体毛が美しい。夜行性だが、小型コウモリの
ように超音波を出さないため視覚が発達している。
主食は果汁が中心で果実をかみつぶして汁だけ
飲みカスは吐き出す。
日本固有種で国の天然記念物。
| Pteropus dasymallus daitoensis | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 翼手(コウモリ)目
オオコウモリ科 | 天然記念物 |
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138 |
ミズクラゲ
国内の海辺でもっとも普通に見かけるクラゲの一
種。体は寒天質で、かさを伸縮させて遊泳してい
るが、陸に打ち上げられるとまったくの無力。餌
は動物プランクトンで、口腕で捕らえて食べる。
生まれた幼生は固着生活をしながら変態し、子
クラゲになる。
| Aurelia aurita | 刺胞動物門 | 鉢虫綱
| 旗口クラゲ目
ミズクラゲ科 |
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139 |
ハクビシン
国内では江戸時代の頃から記録のある謎の帰化
動物でその起源については不明。本州中部〜東
北にかけてと四国に分布するが、生息地は年々広
がっているという。夜行性で地上はもちろん木登り
も得意。雑食性だが特に果物が大好物で果樹園
を荒らすなどの悪さをする。
| Paguma larvata | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 食肉(ネコ)目
ジャコウネコ科 |
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140 |
バン
全国の水辺で見られるクイナの仲間で都会の公園
の池などでも見られる普通種。脚の指が長く発達
していて植物の茂った水辺を歩くのに適している。
みずかきはないが、意外に泳ぎも上手い。雑食性
で、水辺の植物や昆虫などを食べている。
| Gallinula chloropus | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | ツル目
クイナ科 |
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141 |
イシダイ(♂)
北海道以南の海にすむ大型の魚。幼魚のうちは体
にはっきりとしたシマ模様があるが、成長したオス
の体からは模様がほとんど消えてしまう。岩礁域を
住みかとしていて、くちばし状の強力なアゴでウニ
や巻貝、フジツボなどを割って食べる。
別名「磯の王者」。
| Oplegnathus fasciatus | 脊椎動物門・
魚類亜門 | 硬骨魚綱・
条鰭亜綱 | スズキ目
イシダイ科 |
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142 |
グリーンアノール
小笠原諸島の父島母島にいつの間にか住みつ
いていた北アメリカ原産のトカゲ。樹上性で体色
を緑〜茶へ変化させるので「アメリカンカメレオン」
と呼ばれることもある。オスののどにはひだがあ
り、これを広げてなわばりを主張したり、メスに求
愛することが知られている。
沖縄本島での生息も確認されている。
| Anolis carolinensis | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 爬虫綱・
鱗竜亜綱 | 有鱗目・トカゲ亜目
イグアナ科 |
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143 |
ケナガネズミ
奄美〜沖縄本島にすむ樹上性のネズミで、在来の
ネズミの仲間では最大種。背中を中心に長い毛が
まばらにはえていて、尾の先半分が白いのが特徴。
大きな体に似合わず身軽で、夜になると木の上を
移動しながら木の実などを食べている。
日本固有種で国の天然記念物。
| Diplothrix legata | 脊椎動物門・
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 齧歯(ネズミ)目
ネズミ科 | 天然記念物 |
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144 |
ルリボシカミキリ
ビロード状の青緑色の体に黒い斑点をもつ中型の
カミキリムシで、日本の甲虫の中でも群を抜いて
美しいもののひとつ。北海道〜九州のブナ帯など
に見られる。日中活動し、樹液をなめたり繁殖場
所の枯れ木や貯木場に集まる。日本固有種。
| Rosalia batesi | 節足動物門・
大顎亜門 | 昆虫綱・
有翅昆虫亜綱 | 甲虫(コウチュウ)目
カミキリムシ科 |
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