No. | 種(動物の名前) | 学名 | 門・亜門 | 綱・亜綱 | 目・科 | 備考 |
---|
169 |
アカコッコ
伊豆諸島とトカラ列島にすむツグ
ミの仲間。本州などで見られるア
カハラに近縁とされているが、体
色はより鮮明で、特にオスでは頭
の黒と体の赤褐色が濃くてよく目
立つ。渡りをしない留鳥で、他の
ツグミ類よりも丸っこい体型をして
いる。森林にすむ他、人家近くで
も見られる。日本固有種で国の
天然記念物。
| Turdus celaenops | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | スズメ目
ヒタキ科 | 天然記念物 |
---|
170 |
ゴマフアザラシ
日本近海でみられるアザラシの
なかでは代表的な種類。名前の
とおり体に散らばる無数の斑紋が
特徴だが、体色や斑点の個体差
が激しく、ゼニガタアザラシも以
前はゴマフアザラシの1タイプとさ
れていた。おもに前肢のひれを使
って泳ぐアシカに対してアザラシ
の推進力は後肢のひれだ。
| Phoca largha | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 鰭脚(アザラシ)目
アザラシ科 |
|
---|
171 |
イイズナ
体長20cmほどの最小の肉食獣。
別名コエゾイタチの名のとおり北
海道にすんでいるが、東北地方
の一部でも生息が確認されてい
る。オコジョとよく似ているが、尾
がより短く先が黒くないのが特徴
で、この違いは冬毛でも同じ。他
のイタチ類と同じく自分より大きな
獲物も平気で襲う狩りの名人。
| Mustela nivalis | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | 食肉(ネコ)目
イタチ科 |
|
---|
172 |
ミズラモグラ
本州各地で点在するように生息
が確認されている小型のモグラ。
捕獲例が少なく、以前はただのモ
グラの幼獣だと思われていた。外
見、サイズともヨーロッパモグラに
似ているが、歯の特徴などから日
本のモグラグループの原始的な
種類であることがわかっている。
日本固有種。
| Euroscaptor mizura | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 食虫(モグラ)目
モグラ科 |
|
---|
173 |
ニホンヤモリ
人家の壁や窓ガラスでよく見かけ
るなじみ深い爬虫類。本州〜九
州に分布しているが、分布が断
続的なことから帰化動物であると
も考えられている。他の爬虫類と
異なり卵を土のなかに産まず、戸
袋のすき間などに産みつける。卵
のからは硬く、乾燥にもよく耐え
る。
| Gekko japonicus | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 爬虫綱・
鱗竜亜綱 | 有鱗目・トカゲ亜目
ヤモリ科 |
|
---|
174 |
エゾユキウサギ
北海道でみられるノウサギの仲
間で、大陸のユキウサギの亜
種。本州のノウサギと同じく夏毛
は茶褐色で、冬が近づくと毛の色
素が抜けて全身白い毛になる。
雪の上での生活に適応していて、
雪に沈み込まないように足の裏
や指が大きく、かんじきのように
なっている。
| Lepus timidus ainu | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | ウサギ目
ウサギ科 |
|
---|
175 |
ニホンリス(冬毛)
本州〜九州にすむ日本固有のリ
ス。エゾリスと同じく冬の間も冬眠
はせず活発に活動する。耳にふ
さ毛があるなど冬毛もエゾリスに
似ているが、体色が淡く、のどや
腹側の白い毛との境目がはっきり
しないなどの点が異なる。
| Sciurus lis | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 齧歯(ネズミ)目
リス科 |
|
---|
176 |
カミツキガメ
北アメリカ原産の大型の淡水ガ
メ。原始的なカメ類でワニのような
長い尾をもち、風貌が怪獣っぽい
ためか特に日本で人気のある
種。見かけによらず動きが素早
く、とにかく気が荒いため不用意
に近づくと危険。捨てられたり脱
走した個体が各地で野生化し、
関東地方を中心にすでに繁殖も
確認されている。
| Chelydra serpentina | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 爬虫綱・
双弓亜綱 | カメ目
カミツキガメ科 | 外来種 |
---|
177 |
エゾタヌキ
北海道にすむタヌキの亜種。本
州のホンドタヌキと外見上の区別
は難しいが、毛の長さが長いなど
の特徴があるとされ、冬ごもりを
するともいわれる。習性はホンド
タヌキと変わらないようだが、本
州ではキツネよりタヌキが多く目
撃されるのに対して、北海道では
その逆でキタキツネの方がなじ
み深いのが面白い。
| Nyctereutes precyonoides aibus | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 食肉(ネコ)目
イヌ科 |
|
---|
178 |
キンクロハジロ
冬になると日本各地に渡ってくる
冬鳥。いわゆる『海ガモ』の一種
だが、よく似たスズガモと異なり
海よりも河川や湖でふつうにみら
れる。丸い円盤状のからだが特
徴で潜水が上手く、小魚や甲殻
類、水草などを探して食べてい
る。メスは茶色っぽく地味で、頭
の冠羽もずっと短い。
| Aythya fuligula | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | カモ目
カモ科 |
|
---|
179 |
ツチクジラ
細長いイルカのように見えるが、
実は全長12mに達する大型のハ
クジラの仲間。ハクジラといっても
歯の発達は悪く、下あごの先端に
ある2本の大きな歯がよく目立
つ。マッコウクジラに次ぐ潜水の
名人で、潜水時間は約1時間、深
さ2000m以上も潜って、魚やイカ
を食べている。ツチクジラの名の
由来は、頭の形が木槌ににてい
るからといわれている。
| Barardius bairdii | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 鯨(クジラ)目
アカボウクジラ科 |
|
---|
180 |
キヌバリ
潮だまりなどでよく見かけるハゼ
の仲間で、美しいシマ模様が特
徴。模様には個体差もあるが、大
きく太平洋型と日本海型の2型に
わけられている。一般的なハゼの
イメージと異なりいつも水中をた
だようように泳いでいる。幼魚のう
ちは群れて行動しているが、成長
につれて単独になりなわばりをも
つようになる。
| Pterogobius elapoides | 脊椎動物門・
魚類亜門 | 硬骨魚綱・
条鰭亜綱 | スズキ目
ハゼ科 |
|
---|
181 |
トウキョウダルマガエル
関東地方や東北の太平洋側を中
心に普通にみられるカエル。本来
東京にはトノサマガエルはおら
ず、東京ではこのカエルをトノサ
マガエルと呼んでいる。トノサマガ
エルとは斑紋の形や雌雄が同色
であることなどが異なるが、種と
しては互いに近縁で大陸から渡っ
てきたトノサマガエルから別れた
種だと考えられている。日本固有
種。
| Rana porosa porosa | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 両生綱・
平滑亜綱 | 無尾(カエル)目
アカガエル科 |
|
---|
182 |
ハブ
南西諸島にすむ有名な毒ヘビ。
日本には4種の在来のハブがす
むが、奄美〜沖縄島にすむハブ
は最も大型になる。毒の強さ自体
はマムシより劣るらしいが、毒の
量が多く、かつ攻撃的で動きも素
早いため非常に危険な毒ヘビ。
深い森林にもすむが、好物のネ
ズミを求めて耕作地や人家近くに
住みつくことが多い。日本固有
種。
| Trimeresurus flavoviridis | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 爬虫綱・
鱗竜亜綱 | 有鱗目・ヘビ亜目
クサリヘビ科 |
|
---|
183 |
キョン
短い角をもった小型のシカで、大
きさは柴犬くらい。角の短いシカ
によくみられるように長い犬歯を
もつ。八丈島原産の動物と思わ
れることが多いようだが、実は台
湾や中国に分布する外国産のシ
カで、国内では房総半島の一部
で野生化している。地域によって
体色が異なり、日本に帰化してい
るものはタイワンキョンだと思わ
れる。
| Muntiacus reevesi micrurus | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 爬虫綱・
鱗竜亜綱 | 偶蹄(ウシ)目
シカ科 |
|
---|
184 |
ウケクチウグイ
日本海側の阿賀野川水系、只見
川を中心に分布する変わったウ
グイで、ウグイとは逆に下アゴが
突き出ているのが名の由来。体
の特徴や産卵期の違いなどから
独立種の可能性が高いが、いま
だに新種として記載されてはいな
い。83cmの最大記録もある大型
の魚で他の肉食魚によく似た体
型をしていることから小魚やエビ
をたべていると思われる。
| Tribolodonsp. | 脊椎動物門・
魚類亜門 | 硬骨魚綱・
条鰭亜綱 | コイ目
コイ科 | 学名のsp.は未記載
の意味。 |
---|
185 |
シャチ
イルカのなかでは最大で、クジラ
類中最も広範囲に分布し、最も速
く泳ぐとされる。日本近海には時
期を問わずやってくるようで、稀
に内湾にも入り込んでくる。成長
したオスの背びれは垂直に伸
び、高さ2m近くになり、胸びれや
尾びれも大きく発達する。イカか
らクジラまで食性は幅広いが、す
む海域によって狙う獲物はことな
る。
| Orcinus orca | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 哺乳綱・
真獣亜綱 | 鯨(クジラ)目
マイルカ科 |
|
---|
186 |
ヤマドリ
日本特産のキジの仲間で、長い
尾羽が特徴。4亜種に分けられて
いて、これは九州南部にすむコシ
ジロヤマドリ。名のとおり山林の
なかにすみ、河川敷にもすむキ
ジに比べると出会うチャンスはず
っと少ない。日本の国鳥はキジだ
が、むしろ日本特産のこのヤマド
リの方がふさわしいとの意見も聞
かれる。
| Phasianus soemmerringii ijimae | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | キジ目
キジ科 |
|
---|
187 |
オオタカ
北海道〜九州にすむ中型のタ
カ。おもに森林にすみ、小鳥〜カ
モまで鳥をおもな獲物にしている
が、リスなどの哺乳類も襲う。大
きさはカラスほどで、猛禽の中で
は特別大きいわけではなく、その
ためかオオタカの意は『大タカ』で
はなく、その体色からみた『アオタ
カ』がなまったものだ、という人も
いる。現在では森林保護のシン
ボル的存在。
| Accipiter gentilis | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | タカ目
タカ科 |
|
---|
188 |
オシドリ
東アジア特産の小型のカモ。オス
の飾り羽や色、模様の意匠は凝
りに凝っていて、カモ類の中でも
群をぬいて美しい。水辺近くの木
のウロの中に巣をつくるというカ
モらしからぬ習性をもつ。以前は
渡りをしないと考えられてきたが、
調査の結果、実は渡りもおこなう
ことがわかっている。
| Aix galericulata | 脊椎動物門
四足動物亜門 | 鳥綱・
新鳥亜綱 | カモ目
カモ科 |
|
---|
189 |
イイダコ
北海道南部以南の各地の沿岸に
分布する小型のタコ。浅い砂地
の海底にすみ、驚くと体を平たく
させ足のつけ根にある目玉模様
を見せて敵をおどす。体に対して
卵のサイズが大きく、卵のかたま
りが米粒のように見えるためイイ
ダコと呼ばれる。メスは岩のくぼ
みや空き缶などに入り込んで卵を
産む。
| Octopus ocellatus | 軟体動物門
介殻亜門 | 頭足綱・
鞘形亜綱 | 八腕形(タコ)目
マダコ科 |
|
---|
190 |
ハマグリ
食用としてあまりに有名な二枚
貝。ありふれた種類と思われがち
だが、本来のハマグリは内湾にす
んでいて近年の生息環境の悪化
で激減してしまっている。そのた
め、一時は外洋性のチョウセンハ
マグリが、最近では中国産のもの
が流通のほとんどを占めている。
穏やかな内湾にすむハマグリの
殻は厚さがうすいのが特徴だ。
| Meretrix lusoria | 軟体動物門
介殻亜門 | 二枚貝綱
異歯亜綱 | マルスダレガイ目
マルスダレガイ科 |
|
---|
191 |
オオスズメバチ
雑木林などにすむ大型のハチ
で、スズメバチの中では世界最大
種。強力な毒針と強いアゴ、硬い
体で武装した、まさに無敵の最強
昆虫。木の根元などの土中に巨
大な巣をつくるが、コロニーの寿
命は短く、その年の冬には巣内
のハチは死滅し、巣も朽ちはて
る。秋になると幼虫のえさ不足を
補うため他種のスズメバチの巣を
襲う習性がある。
| Vespa mandarinia japonica | 節足動物門・
大顎亜門 | 昆虫綱・
有翅昆虫亜綱 | 膜翅(ハチ)目
スズメバチ科 |
|
---|