このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

北京めざして (5)
食後はまず北寺塔へ行きました。三国志にも出てくる呉の孫権が建立し、その後、南宋時代に改修された高さ76mの木の塔です。登れると聞いて驚いたのですが、中に入ってみたら木の部分をセメントかコンクリートか何かで覆ってありました。10元くらいの入園料を払ってまずは庭園に入り、塔に登ろうとするとそこでさらに5元を支払い、一番高い8層目まで行くとさらに1元を取られます。最後の1元はチケットも無いしどうも胡散臭いオヤジが徴収するので正式なものなのかは謎です。7層目に「一番上に行って望遠鏡で街並みを見よう。有料1元」という中国語のポスターがあって、読みようによっては登るだけでも1元かかりそうだけど、望遠鏡の料金なんじゃないかなぁ。いくつかの方向に向けて設置してある望遠鏡を覗くとオヤジが横から説明してくれますが、方向が固定されているのであまり面白くありません。オヤジ「そっちは駅だ」。私「...駅ですね」。オヤジ「そっちは人民路だ」。私「...人民路ですね」。し〜ん。この望遠鏡は苦笑いアイテムとして楽しむには良いでしょう。でも望遠鏡無しで8層目から蘇州市内を見下ろすと気分いいですよ。
蘇州市内で散々見かけた広告です。「ディズニーはとても遠い。蘇州遊園地へ行け」という簡単な構文なのですが、しっかり「遠」と「園」で韻を踏んでいるところがニクイ!中国はこういう言葉遊びがとても多くて、道路でも「但願人長久。千里路平安」なんていう交通安全の標語をよく見ました。

でもこの「蘇州遊園地」の看板、街中でしょっちゅう見かけたのですが、どれを見ても結局この遊園地がどこにあるのかは一切書かれていませんでした。う〜ん...
北寺塔の後は「寒山寺」。南北朝時代に建てられた禅寺。唐の時代に「寒山」という僧が住むようになってこの名前になったらしい。(って「地球の歩き方」に書いてあった)

5元を払うと鐘をつけるらしく、台湾か福建の観光客が列を成して順番待ちをしていました。それにしても赤いロウソクがちょっとナニですね。(一戸君が過剰に反応していた)

さらに虎丘に行きました。とても蒸し暑かったので行きは楽して馬車で登り、帰りは徒歩。この丘の頂上にある47mの塔は961年(宋の時代)に完成したらしいのですが、400年前から傾き始めたようです。で、さすがにここには登ることはできませんでした。

ちなみに後になって北京で知り合った蘇州出身の人にこの塔の名前を聞いてみたら、「斜塔」だと言うのです。「いや、それは斜めに傾いているから斜塔って言うんだろうけど、本来の名前は何なの?」って聞いても「斜塔」だそうです。うそだ〜。そういえば「ピサの斜塔」って「ピサ」があの塔の名前なんですかね?

蒸し暑さの中、今日も昨日に続いてよく歩き汗だくになって夕方4時半頃に蘇州を後にしました。中国の歴史に興味のある人には面白い街でしょうね。私はどちらかというと建築物ばかり見ていましたが。


でも残念だったのは、蘇州の街には細い運河がいくつも走っていて「東洋のベニス」と言われている(らしい)のに、一部ではその運河に生活排水が流れ込んでいるようで水が汚かったことですね。これも観光客の勝手な言い種なのかな。

上海に帰り着いて一休みした後、仕事を終えた先輩と見習い嬢と合流し、「一戸君は中国初めてなんだから北京ダックでもどう?」という先輩の提案で北京の老舗「全聚徳」の支店へ行きました。北京ダックは、北京時代に東京から出張者が相次いで来たときに週に三回も食べて一時期は見たくもない状態だったのですが、久々に食べるとやはりウマイですね。この皮の部分を食べるのですが、このままだと油が強いので葱を味噌だれに付けて餃子の皮みたいなものに巻いて食べます。

ここのはさすがに高級店だけあってビールや他の料理も頼んで一人あたり100元(1300円)もしましたが、北京の学校の近くの安い店で食べるとビール、前菜、野菜、スープも食べて一人あたり20元(260円)でした。
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