このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

オランダ料理とは

オランダのトイレは冒険である
「オランダ人は遊ばない」か
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自転車専用道路
「1500万の人」
オランダ人女性はスカートをはかない!?
オランダ料理とは
オランダのレストラン
オランダの台所
ちょっと乱暴な言い方ではありますが、日本料理といえば味噌、しょうゆ、みりんといった調味料を使ったシンプルな味付けのもの、中華料理といえばダイナミックに炒めたもの、フランス料理はきれいに盛り付けられた西洋料理の代表格で、イタリア料理といえばトマトやオリーブ油をたっぷり使ったパスタやピザ…といったものがすぐに思いつくのではないでしょうか(少なくとも私はそうです)。それではオランダ料理とはどんなものなのでしょうか??

残念ながら、「こういう風に味付けしてこういう風に料理するのがオランダ独特の料理」というのは存在しません。でも、だからといって「オランダ料理」または「オランダに来たら絶対に食べてほしい」という料理が存在しない、というわけではありません。オランダ独特の食べ物は結構あるのです。

オランダはもともとは農民の国なので、食べ物も一言で言ってしまうと「農民の食べ物」です。すなわち作るのが簡単で腹持ちがよいもの、それがオランダ料理です。何かの本で読んだのですが、「オランダ人にとっては食事というのは楽しむものではなく、空腹を満たすためのものである」のだそうです。確かにオランダ人は朝御飯としてハムやチーズを挟んだパンを食べ、昼御飯としてもハムやチーズを挟んだパンを食べ、暖かい食事を取るのは夕御飯だけだったりします。夫の会社の昼休みも基本的には30分しかありませんし。

…などという書き方をすると「オランダの料理って、あまりおいしくないんじゃないの?」と誤解する方がいらっしゃるかもしれませんが、そんな事はありません。オランダの料理はとってもおいしいです!!

以下、典型的なオランダの料理をご紹介しますので、オランダにいらした際には是非食べてみて下さい(いくつかのものは レシピ も紹介しています)。

Haring(ハリング)
オランダのガイドブックには必ず載っている食べ物で、保存用に塩漬けした生ニシンの塩抜きをしたものです。この生ニシンの保存法は当時(14世紀末)画期的な発明だったようで、これによってオランダ経済は随分発展したんだそうです(この辺りのことはHoornのZuiderzeemuzeumで調べられます)。

それはさて置き、この生ニシンは食べ方が結構独特だったりします。骨、頭などを取り除いてきれいにされた(という状態で売られています)生ニシンに刻んだ玉ねぎをまぶし、しっぽを持ってつまみあげてぱくりつく、という具合です (写真) 。ちょっと生臭いのと食べた後に喉が渇いてしまうので、外では食べない、という人もいるのですが、私はやっぱりマーケットの魚屋さんで買ったニシンをその場で食べる、というのが大好きです。

Pannenkoek(パンネンクック)
アメリカの分厚いホットケーキと、フランス(なのかな?)の薄いクレープの中間みたいなもので、生地だけのものもありますが、普通はいろいろなものと一緒に焼き、シロップをかけて食べます。

…と書くと「ふーん」で終わってしまいますが、この一緒に焼く「いろいろなもの」というのが結構意外なんです。甘い系だとリンゴ、バナナ、パイナップル、チョコレート、生クリームなどなどですが、甘くない系だとベーコン、玉ねぎ、チーズ、マッシュルーム、ピーマン、などが入って来ます。フローニンゲンにあるパンケーキ専門のレストラン(「 フローニンゲンで食べる・飲む 」参照)ではもっといろいろなものが入ったパンケーキが楽しめます。

このパンケーキ、さらにすごいのはそのサイズで、はっきり言って大人の顔よりずっと大きいです (写真) 。私は甘い系のパンケーキは食べきれないので、いつも甘くない系のパンケーキを注文し、それにシロップをかけないで食べています(そうじゃないと食べきれないんだもん)。

Stamppot(スタンポット)
これもオランダのガイドブックには必ず載っている、という料理。一応冬の食べ物です。

簡単に言ってしまうと、ジャガイモと野菜を一緒に茹で、茹で上がったら一緒につぶし(stampとは つぶす という意味です)、塩、こしょうで味付けして、暖めた太いソーセージと一緒に食べる…という料理です。初めて見た時には、ソーセージの上に山盛りのマッシュポテトが乗っているだけのStamppotに正直とてもびっくりしましたが、いまでは私の好物の一つとなっており、日本から友達が遊びに来ると必ずこれをごちそうしています。作るのも簡単だし、結構おすすめです。

Hachee(ハッシェ)
ビーフシチューのようなもので、玉ねぎがたっぷり入っており、ジャガイモ・赤キャベツと一緒に食べます。作り始めてから出来上がるまで約2時間と時間はかかるのですが、弱火にかけっぱなしにして、焦げ付かないように時々面倒を見てやればいいだけなので、作るのは割と簡単です。

Mosselen(モッセレン)
ムール貝のことなのですが、「ムール貝」と聞くと「え、あれってベルギー名物じゃないの?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんね。確かにオランダよりベルギーの方が(とくにブリュッセル辺り)ムール貝シーズンになると大騒ぎするのですが、実はベルギーで食べられているムール貝もほとんどがオランダから輸出されているんです。

レストランで「ムール貝の白ワイン蒸し」なんていうのを注文すると、一人分約1キロくらいで20ギルダーくらいですが、スーパーやマーケットでは生のムール貝を2キロで15ギルダー前後で売っています。どっちにしても日本とは比べ物にならないくらい安いですね(^_^;)

料理の方法は、香味野菜と一緒に白ワインで蒸す、というのが一般的ですが(感覚的にはあさりの酒蒸しと同じ 写真 )、フライにしたりスパゲッティソースに使ったりもするようです。私は一度ムール貝で味噌汁を作ったことがあるのですが、あさりの味噌汁と全く同じ味になりました(^_^;)

Mosterdsoep(マスタードスープ)
これはGroningen近郊の名物料理のようです(アムステルダムの近所にあるザーンダムでも作っている、と聞いたこともありますが…)。私はオランダに来る前はマスタードなんて大嫌いだったのですが、これを食べて「おいしい!!」と思ってしまいました。お子様向きではありませんし、どこのレストランでも食べられる、というものでもないのですが、機会があれば是非試していただきたいメニューです(といってもレストランによって味はいろいろ変るんですけどね)。

Erwtensoep(エルテンスープ)
これもオランダのガイドブックには必ず載っている、えんどう豆のスープです。「スープ」という名からは想像できないくらいこってりしていて、はっきり言って離乳食のようで、これを見ると、オランダ語では「スープを食べる」というのも納得できてしまいます(^_^;)。味はなかなかグッドです。えんどう豆を形がなくなるくらい煮込み、さらに野菜とソーセージが入っています。寒い日にエルテンスープを食べる…、うーん、幸せ(^.^) (というのはちょっとおおげさかなぁ)

Patat(パタット)
いわゆるフライドポテトのことですが、オランダのフライドポテトは日本のファーストフード店で食べられるようなものとはちょっと違います。まず日本のものに比べて太い!! 私の薬指か小指くらいです。それからオランダ人はケチャップではなくマヨネーズで食べる!!(^_^;) 初めて知った時はちょっとびっくりしましたが、食べてみると結構おいしいんです。だまされたと思って試して下さい。

ちなみにパタットはマーケット、駅などで買えますが、メニューの「Patat met」がマヨネーズ付、「Patat zonder」がマヨネーズなしです。metが英語のwith、zonderがwithoutの意味なのですが、「met mayonaise」ではなく「met」だけでマヨネーズを意味している、という辺り、いかにフライドポテトをマヨネーズで食べる、ということがポピュラーか、がおわかりいただけると思います。(マヨネーズだけでなくケチャップやカレーソース、インドネシア料理の影響でピーナツソースなどでも食べるのですが、こういうソースはちゃんと「met ketchup」「met kerrie」などと書かれています)

Waffel(ワッフル)
ワッフルというとやはりベルギーワッフルが有名で、ベルギーワッフルはオランダでも食べることが出来ますが、ここで私が書こうとしているのはそのワッフルではありません。

見た目はベルギーワッフルを薄べったく、硬くしたクッキーのようなもので、2枚のワッフルの中にシロップがはさんであります。フローニンゲンだとマーケットで焼き立てのワッフルを買うことが出来るのですが、大抵どこのスーパーでもお菓子売り場で売っています(空港にあるスーパーでも売っています。お値段はちょっと割高ですが)。

夫曰く、このワッフルはゴーダ(チーズで有名な町)のものが一番おいしいんだそうで、確かにゴーダで買ったワッフルは近所のスーパーのものよりも香ばしいかな、という気がします。我が家でもゴーダへ行くことがあると買ってくるのですが(夫の実家がゴーダから10km程度のところにあるんです)、普段はスーパーで売っているワッフルで我慢しています(それでも十分おいしいです)。

Dropje(ドロッピェ)
オランダ料理ではありませんが、オランダの食べ物を紹介するのにこれを無視するわけには行かない、というお菓子です。どんなお菓子か、を簡単に説明するなら、「オランダ人はみんなこれが大好きだけど、オランダ人以外はみんなこれが大嫌い」というところでしょうか(^_^;)

色は黒、キャンディのように硬いものもあればグミのように柔らかいものもあり、甘いものもあれば塩味のものもあったりします。ミントの味をもっとエグくしたような感じ…かなぁ。私も一度しか口にしたことがない(でもって数秒後に吐き出した)ので、ちょっと詳しくはわかりません。私の友達(日本人)でも、たまーに「あ、これおいしい」という人はいますが、ほとんどの人が私と同じ反応をします(^_^;) でもこれは風邪を引いた時には喉の薬にもなるんだそうですよ。

 

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