このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


* I am afraid I might handle all Railways on our planet!

with 地球の鉄道

 

Table of contents
CC201形DEL
CC202形DEL
CC203形DEL
CC204形DEL
CC206形DEL
BB304形DHL
BB306形DHL
D301形DHL
KRD(液体式DC)
KRDE(電気式DC)
KRDE(レイルバス)
Ekonimi列車に乗ってみた
保線用車両
            
○ホーム

ジャカルタ・コタ駅
ガンビール駅
保線検測・保守作業
Bumi Geulis号
○ホーム
○ インドネシア国鉄 file: //PT. Kereta Api Indonesia/

PT. Kereta Api Lokomotif Diesel Elektrik tipe CC201.

 インドネシア国鉄の起源は元宗主国オランダの手による植民地鉄道である。1864年頃からインドネシア各地(各島)で同時多発的に施設工事が開始されている。主導したのは国策企業のオランダ東インド会社だったが、当初は植民地政府は積極的な指導は行わなかったようだ。

 しかし、ジャワ島、スマトラ島での開発は分かるが東の・・・スラウェシ島(K字状の島、生物学上の理由で有名)でまで鉄道を開発するのだから、鉄道網の拡張は事態の潮流だったんだと納得してしまう。この後で世界恐慌が来なかったら、今の鉄道はもっと面白いことになっていただろう。きっと。

 何事も初めが肝心なのだが、政府が長期的な展望を持つ前に民間が先行して世界の波に乗ってしまった。おかげで規格は全てバラバラで、軌間に至っては標準軌から極狭軌までバラエティーに富む事態にまで発展することになる。

 それを根本的に変えたのが日本である。1941年に開始された太平洋戦争の結果、インドネシアはオランダの手を離れて日本の勢力下に政治的に移動した。そして、軌間を日本と同じ1067mmに統一を実施した。一部標準軌とは第三軌条化によって共存にも成功した。

 それが現在まで事後承諾で受け継がれている。戦後に一時的に戻ってきたオランダにもどうすることもできず・・・21世紀の現在まで幹線用の基本規格として維持されている。しかし、山岳地形で地盤の安定しない箇所もあるのに、1000mmゲージでないところが凄いなあと思ったりする。

 そうそう、タイのカンチャナブリーの戦場にかける橋の鉄橋部品はインドネシアから失敬して来たものだ。

 ▲不正乗車撲滅のため『ゴール・ボール作戦』実施中.

 近代化の第一歩を歩み出したのは1953年、米国から輸入されたディーゼル機関車だった。しかし、発展を経験したどの国でも体験するモータリゼーションの発達により、鉄道のシェアが急激に下落し始める。

 その後、世界銀行や日本の援助によって鉄道が徐々に復活して行くことになる。1991年になって安定を取り戻した鉄道の運営は国営から半民営のインドネシア鉄道会社(PT. Kereta Api Indonesia)へと移った。ここではインドネシア国鉄という名称をそのまま使うことにする(英文資料を当たると多くのケースでNational Railwaysと書かれているののが目に付くので便宜上)。

 ▲踏切中央位置から通過列車に手を振る少年.

 基本的に地上構造物(軌道)は政府所有、車両や駅施設などはインドネシア国鉄所有という建前になっている。インドネシア国鉄とは違った形の上下分離方式である。

 このおかげでKRL_JABODETABEK(ジャボデタベック)という独立組織がジャカルタ近郊の軌道を借りて都市鉄道を運営できているのだ。つまり、ジャボデタベックはインドネシア国鉄にレールを借りているのではく、インドネシア鉄道会社と平等に政府の店子という地位を与えられているのだ。

 インドネシア国鉄の運営エリアはジャワ島とスマトラ島。前者は旅客、後者は貨物が主なサービスとなっている。ジャワ島では日本から輸出された中古電車が走るジャボデタベックと共存している。

 スマトラ島上ではメダン、パダン、パレンパンの3つに分けられる。いずれも未接続だが島国らしく海上輸送との連携などが取られているなど興味深い部分も多い。

 まだまだ謎が多く、ゆっくりと謎解きを楽しんでいくつもり。



 

■線路の上からつり下げられた謎の鉄球について
 つい最近、KRLジャボデタベックを世界的に有名にしたのが、最近インドネシアで行われている不正乗車追放キャペーン『ゴール・ボール作戦』だ。これは電車にも関わらず、やたらに屋根上無賃乗車が多いKRLジャボデタベックを対象とした風紀取り締まりのイベントである。

 『ゴール・ボール作戦』とは屋根上乗車に対する究極の対策として、『屋根ぎりぎりの高さに一つ5キロもあるコンクリート球を吊す殺人的なアイデアである。これを実行に移したものだから世界が注目してしまった。

 構造は至って簡単。ゴールポスト状の鉄棒を線路の囲むように建てる。そして上から鉄球を鎖で垂らす。一応、列車に当てないように長さの微調整は行う。これで製作作業はすべて完了だ。

 車両限界ギリギリに鉄球が並んでいるので衝突を避けるには、列車の屋根の上から飛び降りる以外には選択肢は無い筈である。中にはヘルメット着用の上で鉄球に頭付きで突撃という勇者もいるそうだが、それでも不正乗車するロックなヤツラの数は確実に減っている。だから効果有りの判定を下せるだろう。

 ここまで書いておいて何だが・・・これは3割不正確な情報だ。実は『ゴール・ボール作戦』はKRLジャボデタベックを対象としたものではなく、インドネシア国鉄を対象としたものなのだ、よく考えてみれば1500Vの直流電気が流れる架線のすぐ横に無数の鉄球を並べることができない。だから、鉄球は非電化区間でのみで実施可能な作戦なのだ。

 屋根上無賃乗車はインドネシア国鉄でも大きな問題となっていた。しかし、外国人がそのことをあまりよく知らなかった。で、『ゴール・ボール作戦』を知った瞬間に・・・旅行者でも滞在中に一度は目にするKRLジャボデタベック名物の屋根上乗車を連想してしまってネット上で話が広まっていったのだろう。そういうオチである。
 ▲車両限界ギリギリに立つゴール・ポスト



 ▲不正乗客をヒットするゴール・ボール



 ▲不正乗車中の皆さん



 ▲架線は日本よりちょっと高い位置にある



 ▲国鉄列車の屋根上乗車



 ▲ジャボタベック安全啓蒙動画





 

インドネシア国鉄の機関車紹介

CC201形DEL
CC軸動輪配置を与えられた米国GE社製の電気式ディーゼル機関車(DEL)。勾配区間でも高い牽引力を発揮する。

CC203形DEL
CC軸動輪配置を与えられた米国GE社製の電気式ディーゼル機関車(DEL)。主に優等旅客列車を担当する。

CC204形DEL
CC軸動輪配置を与えられた米国GE社製の電気式ディーゼル機関車(DEL)。CC201/203形の後継車両。

CC206形DEL
CC軸動輪配置を与えられた米国GE社製の電気式ディーゼル機関車(DEL)。デビューしたばかり。

D301形DHL
D軸動輪配置を与えられた独逸クルップ社製の液体式ディーゼル機関車(DHL)。インドネシア鉄道全域で車両入れ替え作業に従事している。

BB304形DHL
BB軸動輪配置を与えられた独逸クルップ社製の液体式ディーゼル機関車(DHL)。同時期に運用が開始されたCC201形DELと比較すると、対照的ですでに幹線では身を潜め始めている。

BB306形DHL
BB軸動輪配置を与えられた独逸ヘンシェル社製の液体式ディーゼル機関車(DHL)。首都圏では車両入れ替え作業に従事している。

液体式DC
日本車輌製で形式はKD3/2。すでに旧式化しているが、まだ首都圏で活躍中。

 

 

 











とろん・ぷるぐぃ・く・すたしうぅん・くれた・あぴ!!























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