このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
オランダは自転車天国 | |
この国の名前はオランダ語で「ネーデルラント(低い国)」というのだが、この国はまさにその名の通り低い。というか、起伏がほとんどないのである。この地形はサイクリングにはうってつけである。また、サイクリングはなかなかの運動になるので健康にいいし、スポーツクラブなどに通うよりお金もかからない。それに加えて自転車は排気ガスも出さないので環境にいい。政府も道路には自転車専用通行帯を設けたり自転車専用の道案内を設置したり、あちこちの観光名所や景色のきれいなところをうまくつないだサイクリングコースを作成し、その地図まで作成・発行する…と自転車奨励に一役買っている。というわけで、オランダでは老いも若きもみんながサイクリングを楽しんでおり、30分程度の自転車通勤・通学は当たり前、中には片道1時間半の距離を自転車でやってくる人もいる。 夏の間はサマータイム制のおかげもあって夜10時過ぎまで明るいので、仕事の後、夕ご飯を済ませてから2時間くらいサイクリングに出かける…という人も結構多いし、週末ともなればこれまたあちこちでサイクリングを楽しんでいる夫婦、友達、家族、グループなどなどを見かけることが出来る。夏の休暇にはオランダからフランスや北欧まで自転車で出かけてしまう人もいるくらいなのだ。 ところで、ある統計によると、オランダには住人一人当たり一台以上の自転車がある計算になるのだそうだ。それだけオランダでは自転車人気が高い、と言えばそうなのだが、実はこれにはちょっとした事情もあったりする。オランダの治安は全般的によくも悪くもないのだが(日本に比べたら悪いが)、こと自転車に関しては残念ながら非常に悪い。アムステルダム辺りでは、自転車にどんなに頑丈な鍵をかけていても絶対に盗まれない、という保証はないのである。そこで、泥棒対策としてオランダの多くの人たちが普段通勤や通学に使う自転車(大抵は古い中古品である)と週末や休暇の時に使う自転車(変速ギア付きのピカピカ自転車)の2台を持っているのである。 それはさて置き、オランダの大きな街では大抵駅の隣りに貸自転車屋が併設されているので、観光客でも気軽にサイクリングを楽しむことが出来る。だから、オランダに旅行に来られた際には是非一日くらい自転車で郊外に出かけてみて欲しい。電車や車からでは見られなかったオランダが見えてくること請け合いである。ちなみに、貸自転車屋では泥棒に目をつけられるようないい自転車は貸し出していないので、その点はご安心あれ。
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