このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

ヨーロッパ鉄道博物館巡り

【フランス】 ミュールーズ国立鉄道博物館

“Musée Français du Chemin de Fer, Mulhouse”

 

●アクセス

 バーセルSBB・SNCF駅から約30分

 ミュールーズ駅(Mulhouse)からタクシー約10分

●URL(公式はありません。観光協会のページです。)
  http://www.tourism-mulhouse.com/dec/detaillieu.php?id=4
 ※営業日、営業時間、入場料などはこちらでお調べください
●見学所要時間(あくまで「いのさん的」に…)

 3〜4時間は欲しいです。

  フランス型ファンなら1日居ても。。。

 

 フランスの国立鉄道博物館は、パリからは遠く離れたミュールーズという街にあります。スイス国境のバーセルから30分程なので、私はチューリッヒから日帰りで訪ねました。

 SNCFのミュールーズ駅から博物館までは、タクシーで10分程。街の外れにあります。博物館の入口脇では古典蒸気機関車が置かれ、訪問者を迎えてくれます。

 思ったより狭い玄関ホールを抜け、展示ホールに向かう途中に、屋外展示スペースがあり、数輌が展示されています。その中には、つい最近まで活躍していたTEE牽引機の「CC40100」がステンレス製のTEE客車と共に保存されていました。その他には、錆びた蒸気機関車や近郊線用の電車。信号機などが展示してありました。


 メインの展示ホールに入ると、その大きさにまず圧倒されます!入ってすぐ左手に、フランス鉄道創世期の蒸気機関車「サン・ピエール」号が鎮座し、その先に続く線路には、これでもかと言わんばかりに蒸気機関車が並んでいました。特に、大型蒸気の数には圧倒されます。蒸気機関車のほかにも、フランスならではの超個性的車両もいくつか展示されています。代表はブガッティー製のゴムタイヤを履いた列車。ゴムタイヤには鉄のフランジがついて、普通のレールを走ります。それから「一度乗ってみたかったのに、もう博物館入りしたのか…。」と嘆いてしまったのが、ガスタービン車のその名も「ターボ・トラン」。やっとホンモノに会えた時には博物館。最近のヨーロッパ鉄道の世代交代は着々と進んでるようです。そして高速鉄道の豪快な実験電気機関車「BB9004」の姿もあります。時速331km/hを叩き出したこの機関車。実験後のレールがグニャグニャに曲がって、降りてきた機関士が卒倒しそうになったのは有名な話。事故を起こさず、ちゃんとこの博物館に展示されて、思わず「よかったねぇ。」と声を掛けたくなってしまいます。それからワゴン・リ社の客車も、エンブレムを誇らしげに輝かせて、かつての栄光を偲ばせています。

 

 車両のデモランは設定されていないようですが、保存されている大型蒸気の動輪を、機械仕掛けで回すコーナーがあります。直径2メートルはありそうなC型蒸気の動輪が、汽笛とドラフト音にあわせてぐるぐる回ります。これが迫力満点!! 実演は1時間に1回行われています。汽笛が鳴ったら機関車の前に集合です!!

 

 館内は広く、展示物もとても充実していただけに、ちょっと後悔したことがあります。それは、最近のフランスの車両はそれなりに分かるのですが、これだけの種類の古い車両を一同に出されると、もう知識の限界。何が何型で、どこの線区で活躍していたのかなんてのが、まったく分かりません!! ドイツやスイスより、ゴテゴテにドレスアップされた車両が多く、過去の栄光を物語っているのはよく分かるのですが…。フランス型の資料は日本ではあまり手に入らないと思いますが、それなりに勉強してから行けば、もっと楽しめたと思います。写真をたくさん撮ってきて、後で調べることはできますが、やはりホンモノを目の前にして浸るためには予習が効果的でしょう。これから行かれる方には是非とも予習をお勧めします。

 

※オススメ情報

 タクシーは片道8ユーロ (当時)でした。駅で乗るとき「往復で。(「ルトゥール、シルブプレ」で通じました。)」と頼んで、帰りの時刻を告げておいたら、ちゃんと迎えのタクシーが来てました。私のように不安な方はお試しあれ。ちなみに博物館は「ミュゼ、トラン」で通じました。

 

 入場口がちょっとしたミュージアムショップになっています。予習をしていなかった私はここで図録を買って帰りました。オススメお土産はやっぱりピンズかな? ここの超個性的な車両のピンズを買えるのは、やはりここだけだと…。

 

 写真撮影については、特に制限されませんでしたが、館内はさほど明るくないので、こだわるなら三脚は必要だと思います。 (最近のデジカメは手ブレ補正などがあるので大丈夫かと思いますが…)

 

2002年訪問

↓ クリックすると拡大画像が見られます ↓

mfm01.JPG (63339 バイト) 創世記の蒸気機関車

「サン・ピエール」号

mfm02.JPG (58973 バイト) 並ぶ蒸気機関車たち
mfm03.JPG (47782 バイト) 連結棒を繋ぐ部品がフランスしてます
mfm04.JPG (68636 バイト) この機関車の汽笛が鳴ると…。
mfm05.JPG (51396 バイト) 動輪が回り始めます!!
mfm06.JPG (59496 バイト) フランス国鉄「SNCF」の古いエンブレム

アルファベットが複雑に絡んでます

mfm07.JPG (62602 バイト) 最高速チャレンジ電気機関車

「BB9004」

mfm08.JPG (47938 バイト) 「BB9004」の記念プレート
mfm09.JPG (59099 バイト) ブガッティー製の車両

フランジ付きのゴムタイヤ!?

mfm10.JPG (59523 バイト) 「ターボ・トラン」もついに博物館入り
mfm11.JPG (48580 バイト) TEEの花形機関車

4電源方式の「CC40100」

mfm12.JPG (51118 バイト) 客車に「TRANS EUROP EXPRESS」

の文字が輝く

mfm13.JPG (73911 バイト) 館内を一望できるデッキから

広い館内にぎっしり車両が詰まる

 

ヨーロッパの鉄道博物館

●  ヨーク国立鉄道博物館 【イギリス】
●  ロンドン交通局博物館 【イギリス】
●  ミュールーズ国立鉄道博物館 【フランス】
●  DBミュージアム ニュルンベルク 【ドイツ】
●  ドイツ蒸気機関車博物館 【ドイツ】
●  ドイツ博物館 【ドイツ】
●  スイス(ルツェルン)交通博物館 【スイス】
●  ウィーン産業技術博物館 【オーストリア】
●  オーストリア鉄道博物館ストラスホフ  【オーストリア】

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