このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

ヨーロッパ鉄道博物館巡り

【オーストリア】  鉄道博物館 ストラスホフ

Eisenbahnmuseum Strasshof

 

●アクセス

 Sバーン S1のSilberwald駅下車 徒歩5分

 
●URL
  http:// www.heizhaus.com/
 ※営業日、営業時間、入場料などはこちらでお調べください
 
●見学所要時間(あくまで「いのさん的」に…)

 コレクションは膨大。2〜3時間は欲しいところ。

 

 前回ウィーン訪問時に、鉄道部門の移転を知らず、ウィーン市内の産業博物館へ行ってしまったわけですが、(まぁ、こちらも充実しているのでお勧めです。)6年ぶりのウィーンを再訪する機会を得て、やっとリベンジを果たしました。(それがメインでウィーンを再訪したということであるとかなり寒いのですが…)

 

 さて、私はウィーン産業博物館のページで最寄り駅はSilberwald駅(S1)と、自分でしっかり書いていたにもかかわらず、博物館の名前に気をとられ、手前のStrasshof駅で下車してしまいました。名前が同じことに加えて乗客の大半がここで降りてしまったのでつられてしまいました。下車駅は次のSilberwald駅です。お間違いの無いように。それに気づいたのは駅前の地図を見た時で、博物館まで3キロくらい。次の電車は30分後。少々考えましたが、歩いていくことにしました。郊外の住宅地と、交通量の多い地方の幹線道路の歩道を歩くこと40分ほど。入り口は住宅地の端の寂れたところにあり、看板が無ければここが博物館とはちょっと思えないところなので注意です。それでも平日にもかかわらず鉄道マニアのグループや家族連れが数組(決して賑やかな数ではないのですが、寂しすぎるという感じでもない)来場していました。

 

 もとは事務室のような建物が入口になっており、カウンターでチケットを購入して入場。メインの建物は検修場であったと思われる大きな車庫。入口のすぐ近くなので、まずはそこへ。博物館ですが、中はあまり改修されておらず、検修場にそのまま足を踏み入れた感覚になります。整備用の工具や機械がそのまま並んでいるので、今でも保存車両の整備などはここで行っている様子です。この庫の中には、1911年製の大型高速蒸機「310.23」を はじめ、観音開きの煙室扉が特徴的なオーストリア型の蒸気機関車が並びます。他にはドイツ製の貨物機「52.100」や、電気機関車ではいわゆる「OeBBクロコディル」などが展示されています。庫の半分は衝立で仕切られ、実際に保存車両の修繕が行われています。また、庫内の2階は、ストラスホフ周辺の鉄道の変遷を紹介するコーナーになっています。

 

 そして、この博物館で圧倒されるのは、野外展示のとてつもない広さです。どこまでが博物館の敷地なのかが分からないほどの奥行きで、1Km以上はあるのではないかと思われる(なんたって鉄道マニアの私が途中で引き返すくらいですから…)広大なヤードに現役を退いた車両がこれでもかと言わんばかりに並びます。ヤードの途中には転車台もあり、それを囲むように機関車が並んでいました。展示されている車両も大型蒸気機関車やロータリー除雪車など興味を惹く貴重なものも多いのですが、非常に残念なことに保存状態は悪いです。野外展示で100両は超えるかという膨大な車両数は、管理に無理があるのは一目瞭然。これでは一見、廃車置場といっても過言ではありません。ノスタルギーツークや保存鉄道で美しい蒸気機関車が活躍しているオーストリアですから、これらの車両も何とかして欲しいところです。ここで出会った「12.10」という蒸機なんて本当にカッコイイですから…

 

 実物展示の他にはミニ鉄道の乗車体験や大型模型による庭園鉄道レイアウトなど、こどもにも楽しめる内容になってます。入口のある建物には、N・HOゲージの鉄道模型コーナーがあり、精巧に作られたレイアウトをオーストリアを代表する列車が走り回っています。操作している係員はゼッタイ楽しんでます(笑)。また、入口のチケット売り場はミュージアムショップを兼ねているので、オリジナルグッズなどはココでGetしてください。

 

 コアな鉄道マニアと自覚する方にはオススメしますが、決して、いや、間違っても新婚旅行ついでなんかに訪問するなんてのは止めたほうが良いと思います。朽ち果てそうな廃車体をわざわざ見に行くより、ウィーンのカフェで一服していたほうがよっぽど有意義だと思いますから(笑)。

 

 

※オススメ情報

 ウィーン市内よりSilberwald駅に向かうには、ウィーン・ミッテ駅からS1に乗車するのが分かりやすいです。Silberwald駅は小さい駅ですが、駅構内に小さいカフェ、駅前にレストランがありランチをとることができます。それ以外はあんまり何にも無いところです。電車は30分間隔であります。

 

 また、年に数回、蒸気機関車運転のイベントやコンサートなども設定されています。開催日はホームページで案内されています。

 

2009年5月訪問

 

駅からはこの看板を目印にエントランスのある建物
名機「310.23」「310.23」の動輪
庫内展示の様子こちらは修繕場所(柵外より撮影)
転車台を囲んでロータリー除雪車もちろん蒸気機関
朽ち果てそうな機関車、ドイツの52かどこまでもつづくヤードの展示
「12.10」コレはカッコイイ!!跨線橋より
…宮崎アニメの世界みたい(笑)鉄道模型

 

ヨーロッパの鉄道博物館

●  ヨーク国立鉄道博物館 【イギリス】
●  ロンドン交通局博物館 【イギリス】
●  ミュールーズ国立鉄道博物館 【フランス】
●  DBミュージアム ニュルンベルク 【ドイツ】
●  ドイツ蒸気機関車博物館 【ドイツ】
●  ドイツ博物館 【ドイツ】
●  スイス(ルツェルン)交通博物館 【スイス】
●  ウィーン産業技術博物館 【オーストリア】
●  オーストリア鉄道博物館ストラスホフ  【オーストリア】

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