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TOP > バスツアー(主催ツアー) > 第6弾 日田バス自社カラー高速車で行く、ひた&とよのくにS型ツアー |
2013年3月9日、西鉄グループの日田バスの高速バスを貸切り、第6回目となる『バスファンのためのバスツアー』を開催しました。 今回は日田バス様のご協力を賜り、当時最後の1台となってしまった「日田バス自社塗装」の高速バス705号車を貸切らせて頂き、 福岡発着で、日田バス本社を見学・部品販売会に参加の上、湯布院で昼食&温泉、 別府では亀の井バス本社を訪問し、見学と部品販売会を開催して頂きました。
・・しばらく主催ツアーの記事をさぼっておりましたが、2016年5月、この時貸切った705号車が突如廃車される一報を耳にし、 この車とゆっくり過ごした最後の思い出となったこのツアーの報告記事を作成することとさせて頂きました。 この場を借りて、日田バス様、御参加の皆様に心より御礼を申し上げると同時に、同車の13年に渡る活躍を偲んで報告を申し上げます。
(2016/5/31)ツアー前半をアップしました。 | |||||||
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朝8時過ぎ、博多駅の貸切バスプールに、見慣れたはずの、しかしココでは見る機会のない1台の「高速バス」が登場。 日田バス705号車、日田の日田バス本社から到着です。 (なお、貸切免許の都合上、日田発着の貸切ツアーとして手配していますので、既に主催チームが乗車しています)
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既にご集合の今日の参加者の皆様を横目に、入線! 実は初めて博多駅筑紫口のバス駐車場を手配。勇気を出して(?)電話してみましたが、結構アッサリ取れました。
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セレガに挟まれた西工S型。新車に負けず、保守的で堅牢なボディは風格バッチリ。 向って左側は高速ツアーバス。当時はこの乗り場からの発着していました。
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「珍しいバスが貸切に来ろうねー」 周囲バスの運転士の方も、珍しそうに705号車を観察。特にカメラを持った我々一団が一斉にカメラを向けるもので、 一体何事かと思われたようです。お騒がせしてすみません。。 西鉄グループ「九州観光バスカラー」のセレガとの並び。ツアーから3年後に、このどちらもが見られなくなるとは・・。
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リアからも1枚。 違う乗り物と思えるほど違うエクステリア。これでも日田バスが先輩なのは3年だけ。 | |||||||
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8:20 博多駅 発車 | |||||||
皆様お揃いのところで、博多駅を定刻で発車。 半道橋ランプから都市高速に乗り、太宰府インターを目指します。 車内では、恒例の自己紹介を実施中。今回も遠くは千葉県から御出席を頂きました。 西鉄バスもとい、日田バスの魅力は関東圏にも伝わっているようです。
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| 車内は、トイレこそないものの、 同時期に導入された、西鉄高速バスの 「とよのくに号」用の車と似た雰囲気。
こげ茶色と保守的な色を各所に用いた 落ち着きのある内装です。 | ||||||
基山パーキングエリアで途中休憩。 手早くトイレと買い物を済ませて、撮影タイムに! | |||||||
シンプルな形状ながらも、絶妙な角の「R」のついた堅牢さと丸みが合わさったデザインに、 日田バス自社カラーの爽やかな青とエメラルドグリーンを纏います。
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1時間半ほどで、大分県の日田市内へ。 日田インターを降りて、高速バス「ひた号」と同じ経路で日田の中心部へと進みます。 対向には、福岡行の高速バスの姿も。 | |||||||
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10:00 日田バス本社(日田営業所) 見学・販売会 | |||||||
日田駅と日田温泉の中間にあたる本町にある日田バス本社兼日田営業所。 今日借りている705号車も、普段はここに所属し、日田〜福岡高速『ひた号』で活躍しています。 今回のツアーの開催にあたり、特別に「バス部品販売会」を開催して頂きました。
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フロア一面に広がる方向幕や、バスのプレート、バス停など、バスファンにとってはパラダイスのような場所・・! 車内で行った「くじ引き」の順番で、皆様欲しい物を手にされてゆきます。
・・手前にある高速バスの方向幕、ゆふいん号のコマが『由布院駅前』になっている珍しいタイプです。 ゆふいん号の方向幕の標記には、『湯布院』『由布院駅』など、数パターンがあり、コレクター魂に火を付けられます。 一体どなたの手に渡った事やら(筆者はくじ順が悪く撃沈)。 ※過去の合併の経緯から、地名は「湯布院」、駅名は「由布院」と、読みは一緒ですが漢字表記が異なります。
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今回の販売会の目玉はこちら! 日田バス702号車のフロントに付いていた「お弁当箱」と呼ばれるボックス付き方向幕。 西日本車体工業S型には、方向幕の寸法を大きく取り、バンパーとフロントガラスの下に、あと付けの箱を乗せたタイプが居ましたが、 702号車は、西鉄グループでの最後の1台! ツアー開催の直前に廃車となり、その形見として大切にされるバスファンの方に・・とのご厚意で出品を頂きました。 なお、箱の上法2か所が斜めに切り取られた珍しい形状で、S型黒バンパー(新グリル)の正面2枚窓の車用のものです。 (斜めの部分は、合掌型ワイパーに当たる部分です)
※幸運にもくじ引きで良い順番をとられた方の御自宅で、大切に保管されています。
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さて、お買い物が一息ついた後は、営業所構内の見学へ。 コンパクトな営業所ですが、日田〜福岡線のほかに、湯布院〜福岡線、黒川温泉〜福岡線、大分〜福岡線の各駅停車など、 大分県内と福岡を結ぶ多くの高速バス路線を担当することから、ローカル線よりも圧倒的に高速バスの存在感が強くなっています。
西鉄グループという事もあり、日田バス自社カラーのこの705号車を除けば、西鉄バスの営業所と同じ光景が広がります。
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日田バス705号車の撮影会!方向幕を回して頂き、様々なカットで撮影。 福岡と日田を結び、2010年代前半に運行されていた「スーパーノンストップOJIRAN号」のコマも搭載されています。 福岡行の幕標記も、705号車の物は独特です(写真上右)
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車内の様子。同じ2003年頃に導入された西鉄高速バスの中距離仕様車と同じく、 「N」がデザインされた紺色のシートモケットに、セパレートしたスマートな形状の座席。 座席数は西鉄の近距離高速と同じく、4列×11列の仕様と、中距離仕様と近距離仕様と合わせたよ独特の仕様です。
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当時はOJIRAN号も運行されており、西鉄担当便も営業所に駐車していました。 4015号車、普段は日福線に入ることの無い中距離路線用の西鉄S型。日福線の中ではちょっぴり豪華仕様です。 幕の標記は西鉄と日田バスで表記が異なるあたり、意図されていないのでしょうが、ファンのツボを絶妙に押しています。。
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整備工場を観察。屋根が非常に高く、まるで格納庫のような雰囲気を醸す、日田バスの整備。 日田バスに転籍となったばかりの、西鉄のE型高速486号車(西鉄車番9619号車)と、B型高速が整備中でした。 | |||||||
営業所に停車中のバスも撮影!日田バス517号車、西鉄からの転籍車で旧車番は4841号車です。 西鉄観光の旧塗装である、ルーセントカラーのロイヤルハイデッカー。 フロントの大きな日田バスの社紋が更に貫録を深めています。
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路線車にはこんな車も。懐かしいお顔のエアロミディ。1991年式です。 日田バスは山間部のローカル路線を多く担当しており、一般路線には中型車やマイクロサイズの車ばかりが在籍しています。
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日野の小型貸切。ルーセントカラーを纏っていますが、正面から見ると、とても西鉄グループの車とは思えない姿・・。 その後、日田駅周辺にある、日田バスの第二駐車場へ移動です。 | |||||||
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11:00 日田バス駐車場(日田駅前:当時) 旧702号車と最後のご対面 | |||||||
日田バス本社営業所を後に、次は日田駅前の日田バスの駐車場へ移動(現在はコンビニになっています)。 ここに廃車になったばかりの、日田バス自社カラーの高速車702号車が留置されていました。
(写真上)幕を抜かれた702号車を寂しげに見上げる参加者の姿も (写真下)もう並ぶことのない2台。これが最後のツーショットになったのかもしれません。
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運転士の方に2台を並べて頂き、撮影タイム。 左の702号車。方向幕の弁当箱の下にも塗装は行われていたんですね。ナンバーも切られ、満身創痍の姿。 705号車と年式の違いはナント10年!西工S型が長期間にわたり生産されたことから、パッと見は似ていても・・。
705号車の方が、フロントの白地の部分が大きい分、実に爽やかに見えます。
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▲最後に、ツアーの1年前、2012年に撮影した702号車が健在の頃の様子。 いかつい弁当箱に目指す行先を掲げ、勇猛に九州道をかっ飛ばす姿は、九州の高速バスの代名詞ともいえる光景でした。
荒ぶる雄姿を、脳裏に刻みつけて、いざ旅は続きます。
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13:00 湯布院・山水館 昼食タイム・入浴 | |||||||
一行は日田を離れ、一路東へ! 道中ベテラン運転士の方による大分道の建設秘話を聞かせて頂きました。 このカーブしている橋が、当時それほどまで珍しい物だったとは!
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約1時間ほどで湯布院インターを降り、湯布院の市街地へ。 上の写真は湯布院バスセンターの裏側です。日田バスのS型高速車に、大分交通の貸切車が停車中。 この先、道幅が非常に狭いうえ、路上を埋め尽くす観光客。乗用車でも人をかき分けるのが大変そうな場所へ、 12mの大型バスで突入!・・流石という腕前で、巧みにスムーズに右へ左へ曲がる様子はまさに匠の技です。
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今日の昼食会場「山水館」へ到着! レストランの入り口まで、恐縮なくらい頭から突っ込んで頂きました。 こちらでは由布の食材を集めたバイキングを堪能!食後、希望者は館内の日帰り温泉へ。
この温泉旅館の風呂、リーズナブルなうえに、広さ・清潔感・景色どれをとっても文句なしの素晴らしさ! バイキングとのセット料金では、風呂の入浴料は実質300円。 ホームページに露天風呂の写真がありますが、本物はこれよりもっと広い(気がしました)。
由布院駅の徒歩10分圏内と良好な立地。日帰りでも訪問の際はぜひお勧めです。 【参考リンク】 山水館
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もっとゆっくり浸かっていたい気持ちと、時間配分を誤ったなという反省の気持ちを押さえて、再びバスへ。 温泉旅館と日田バス。良い組み合わせです。
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昼食を終えた一行は、いざ別府へ! 高速でひとっ跳び・・というのも芸が無いので、今回は下道経由で別府へ向かいます。 亀の井バスの湯布院〜別府線と同じ経路を廻って山越えの旅へ。
途中、由布岳沿いに広がる荒涼とした景色に目を奪われます。 | |||||||
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途中、鶴見岳のロープウェー駅で休憩兼撮影タイム。 丁度ロープウェーが日田バスの上を通って行ってくれました。 本来は山頂まで往復も・・と考えていましたが、所要時間の関係で途中休憩のみになってしまいました。 ・・ただ、この日は結構ひどい黄砂で、仮に山頂まで登っていても、視界は良好ではなかったかもしれません・・。 黄砂は撮りバスにも大敵です。 | |||||||
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15:20 亀の井バス本社 見学・販売会 | |||||||
ゆけむり溢れる別府市内を通り、やってきたのは亀の井バスの本社営業所。 西鉄グループということで、同じ西鉄グループの日田バスの車輛でお邪魔させて頂きました。 2011年の第2回ツアー 以来、2年ぶり2回目の訪問です。 ・・よく「西鉄バスで産交の営業所を見学するツアーやってください!」というご要望を頂きますが、 資本関係の無い全くの他社に、西鉄バスでお邪魔する度胸は無く、過去のツアーは全て西鉄グループの会社訪問とさせて頂いています。
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こちらでも参加者限定の部品販売会を開催して頂きました。 横たわる方向幕に、巻き取り機、スピードメーター、奥には懐かしの「とよのくに」プレート! 独特のフォントの切り文字にそそられる逸品です。 ここでもくじ引き順に購入タイム。日田バスのリベンジで、良い順番を引き当てることができ、高速幕をゲット!
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お楽しみ撮影タイム!路線車に交じって貸切車の姿も。 立派なロイヤルハイデッカー「西工C−Ⅱ」です。
少し離れた貸切車の車庫にもお邪魔させて頂きました。 | |||||||
出ました!亀の井が誇るネオロイヤルのスーパーハイデッカー「西工SD−Ⅱ」。 以前は92MC改良型のバンパーでしたが、この02CM吊り目に改造された変わり種です。 夜行路線の「ぶんご号(名古屋線)」用でしたが、撮影当時は「SORIN号(神戸・大阪・京都線)」としての活躍だったようです。
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鋭い02MCの目付きと、メルヘンカラーの組み合わせが何とも似合います。。
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そして撮影当時でもレア物だった、ネオロイヤル化前の旧SD! どこか欧州の雰囲気を感じさせる旧マスクはもちろん、折り戸のスーパーハイデッカーという希少な存在です。 2台が並んで休んでいました。
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亀の井バスの社紋は立派な金属製です。 観光車のマスクを見上げて。
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亀の井バス旧貸切塗装。中型の純正セレガです。 | |||||||
亀の井バスと日田バス自社カラー。 撮影に興じる皆さんを横目に、夕日を浴びて。 | |||||||
そして日田バス705号車の幕回しタイム。 幕を製作した時期が他の日田バス車より新しいためか、他の車には無い独特の表記です。 久留米から日田に向かう急行系統。
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こちらは高塚〜日田〜朝倉街道の急行系統。 705号車が運用に入った姿を目にしたことはありませんが、真相はいかに?? 経由地を二段書きにしながらも、しっかり「経由」の文字が入る、西鉄グループでは独創的な標記。
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ゆふいん号の方向幕。 高速日田が経由地に入るタイプの幕は、705号車が唯一?? | |||||||
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19:00 帰 路 ( 福 岡 へ ) | |||||||
名残惜しくも別府市街をあとに、ひたすらに福岡へ。 帰路は後方座席で話に夢中になっていたせいか、写真が皆無。 気が付けば、日の暮れた博多駅前に帰着していました。その後御参加可能な方で夕食会、そして二次会へ。 幸せなまま、力尽きるように深夜の帰宅となりました・・。
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収 穫 物 | |||||||
今回の販売会で一番の収穫物、亀の井バスの高速車の方向幕です。 日田バスではくじ運に恵まれず、あまり購入できませんでしたが、 その分亀の井バスでは、1990年代前半の路線が残る、貴重な品を手にすることが出来ました。
(左)ゆふいん号が一日3往復程度の本数だった時代、終点は城島高原でした。 それに高速車にも関わらず城島高原〜北浜間の路線バスの幕を搭載! (右)同じ1本に、夜行路線の幕まで!1994年に廃止された、大阪〜別府間の元祖ゆのくに号に、名古屋線のぶんご号の幕です。 | |||||||
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