ーバスの運転士になりたいー バスファンであれば子供の頃に一度は頂いただろう、将来の夢。 大人になって、昔の夢とは大きく異なる職業に就きましたが、憧れの職業であることは変わらず・・。 西鉄バスドライバー。 大都市を動かす緻密なバス網、巧みにハンドルを操り、乗客を、乗客一人一人の望みを送り届ける任務。バスが高度に発達した街、福岡で生まれ育った自分にとって、「かっこいい職業」の筆頭です。 朝の通勤に、夜の飲み会帰り、休日のショッピング。春夏秋冬、お世話になるのは西鉄バス。そして一便一便を支えるプロのバスドライバー。 人と人とを繋ぎ、街の営みを支え、地域の文化を紡いでいます。 昔の夢にもう一度近づくことができたなら。そんな『憧れ』が、ツアー企画の根底にありました。 | |
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2014年11月22日(土)、9回目となるバスツアーを開催することができました。 「日本一」のバス会社とその安全運行を支える、西鉄バスの教習所で一日入校。 教習所は、人の生命を守る技術を習得する、鍛錬の場。今回ばかりは『お客様』ではなく『入校生』としての開催です。 ★開催に際し特別の許可を頂いております。 ★画像については、一部編集を行っています。 ▼使用車両 博多営業所8501号車(日野ブルーリボン ノンステップハイブリットバス/2011年式/LJG-HU8JMGP ) ▼コース 朝:博多営業所(乗車)→福岡空港国際線(乗車)→西鉄自動車教習所【入校/3班に分かれて班別行動/修了】→九州急行バス福岡営業所→博多営業所(降車) |
▼もくじ
1.博多営業所 乗車
2.福岡空港国際線 乗車
3.西鉄自動車教習所 到着
4.1時限目:燃料節約体験車+バス整備場
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5.2時限目:実技(大型バス運転)
6.昼食:カリスマ教官の操縦を学ぶSD-Ⅰ巡航
7.3時限目:講義(点呼・死角体験・緊急脱出)
8.休憩:構内のようす
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9.4時限目:教官によるデモンストレーション走行
10.5時限目:車輛見学
11.修了式
12.九州急行バス福岡営業所 見学
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| 今回、乗車時間も短時間であることから、初めて路線バスを貸切らせて頂きました。車輛はお任せしていたのですが、まさか虎の子「日野ハイブリ」が出てくるとは! 今回の御参加は21名。 集合時間前には皆様既にお揃い・・事務局の準備の方が追い付かずに失礼しました(涙) 博多営業所の入口で出発を待つ、今日の乗車車両8501号車(2011年式)。 |
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| (左)運転席から見た博多営業所構内。 土曜とはいえ、朝のラッシュ時の終盤戦。頻繁にバスと運転士の方の行き来があります。 奥には夜行車のエアロクィーン軍団。 (下)定刻よりやや早めに出発! 左手には、普段は延岡線「ごかせ号」で活躍する40代の白夜行。 |
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| 博多バスターミナルには入らず、おたふく横の信号を左折。貸切でしか味わえないコースです。 奥のルーセントカラーは、子会社の貸切車。本体と異なり、「おでこ」まで黒く塗られています。 ・・ちなみに今日ご担当頂くのは、
第5弾の共栄車体&西肥自動車ツアー(セレガスーパーハイデッカーを貸切)
でお世話になった運転士の方。 マニアで騒がしい道中ではございますが、今回もよろしくお願いいたします。 |
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| 遠方から飛行機で参加のかたのため、福岡空港国際線ターミナルへ。 ここで時間調整をかねて、トイレ休憩・・と言いたいところですが、必然的に撮影タイムに。 朝の出発ラッシュにつき、市内からの急行A系統や九州各地からの高速バスから、大量の降車とスーツケース。 |
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| | 前面・側面とも「貸切」標記。 ここで参加者全員21名を迎えて、空港を出発! 下は20代前半から、上は50代後半まで。男性20名、女性1名での行路です。 車内では再会を懐かしむお話や、バスの話で盛り上がり・・! |
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| 福岡空港から3号線バイパスを南に約30分。 大野城市山田にある、西鉄自動車教習所に到着。 正面玄関では、西鉄バスのフラッグシップが勢揃い! いずれも西鉄高速・貸切バスのエースとして活躍し、現在は教習車として余生を過ごす車達です。 左から、 ●3330(火の鳥色/1998年式/教習専用車) ●3146(白夜行・元げんかい号/1996年式) ●3270(ムーンライト/1997年式) ●3259(元リフト付き西鉄観光/1997年式) 今では福岡高速営でも見られない贅沢な光景です。 ▼他に廃営業所の看板など、貴重な品の数々。西新営業所の立て看板に感動。まさかここに! |
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| | 上の車の勢揃いに、車内からは大歓声。 さらに正面玄関では、所長以下教官の皆様が整列してお出迎えを頂く。誠に恐縮です。 10時より、所長以下教官の皆様にご出席の入校式。 所長から、入校生として心得についてご挨拶を頂く。 ・・続いて行われた、教習所の教官の皆様特製の、 「バスマニア向け、早押し西鉄バスクイズ」。 最初は即答が相次いでいたのですが、問4くらいから雲行きが怪しく・・。中盤以降、バスマニア軍団お手上げのカルト級問題が続出。教官の作成した問題に、ひざまずいた(?)のでした。 |
| 入校式終了後は、3班に別れての集団行動。 今回用に組んでい頂いたカリキュラムを受講します。 最初は賑やかだった一行も、 教習所の厳しい雰囲気に、やや緊張した面持ちに。 |
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| ■西鉄自動車教習所とは− ここで簡単に西鉄教習所についてご紹介します。 1951年にバスガイドの養成所としてスタートし、1955年からはバスドライバーを含めた社員研修施設として運用。実に半世紀以上、西鉄バスの「基本」を教え込まれる施設として活用されています。 西鉄バス運転士であれば、入社時はもちろん、定期的に一定期間の宿泊を含めた研修が行われるこの場所。書籍でも取り上げられることが多く、皆様もよくご存知かと思います。 その実際の研修風景は、思った以上に「厳しい」場面も。 |
| 歩行者に見立てたポールを倒した時など、時には大きな声での注意が飛ぶことも。 正直な第一印象は「ここまでやるか」。しかしここで厳しくしておかないと人命を奪いかねない。「ここまでやるからこそ」日本一のバス会社、西鉄の安全運行が守られていると、痛感させられました。 さて、車輛的にはユニークな車も。 西鉄バスファンにはおなじみ「安全運転推進車(4513号車/1990年式)」。車内には運転士の行動を計測する機器を搭載 |
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| | 中型二種の教習車として残るスペースランナー(6444号車/1989年式)。助手席が取り付けられています。 後方は横向きロングシート! ナンバーが外されているとはいえ、執筆時点(2014年12月)での西鉄バス最古参ではないでしょうか? |
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| 筆者所属の3班は、燃料節約体験とバス整備工場の見学へ。燃料節約体験車は1137号車(1996年式/KC-LV380N)。58MCながらいすゞV8。さらに西鉄路線バスの中では雑餉隈専用仕様の「標準床」と、レア要素ぞろいの一台。 (写真下)運転席後方のメスシリンダーは燃料消費量が分かるもの。エンジンを入れ、V8サウンドが響く車内では目盛りが少しづつ低下・・。アクセルをちょっと強めに踏み込むと、みるみる低下。 「アイドリングストップを始めたのはオイルショックの頃から。アクセルの踏み込み方を少し優しくするだけで、燃料の消費量は大きく変わる。毎日・数千台が走る西鉄では、1台1台の小さな節約でも、全体で行うと大きな効果を生む」とのこと。 |
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| バス運転士一人一人が持つ、コスト意識と環境への配慮。西鉄バスが日本一であるが所以の一つは此処に。 教習所から10分ほどで西鉄雑餉隈営業所に到着。 規模としてはあまり大きくはありませんが、主に博多区南部をカバーする歴史ある営業所です。 (★写真は別の機会に撮影したものです) |
| ここでは西鉄バスの整備について解説。 実際にリフトで車を持ち上げて、西鉄バスの整備体制や車輛構造や整備のポイントに付いて解説。 |
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| (左)異常の有無を、視差確認。 確実に、的確に、迅速な所作。 西鉄バスの安全を支えるのは彼ら整備の方々です。 「車によって個性がある。あの車のあの部品はそろそろ取り換えか?この前調子が悪かった箇所は大丈夫か?と、特徴を踏まえながら診て行っています」 バス1台1台を見て、目をかける仕事。 プロが持つ、愛情のような心を感じさせられます。 |
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| (左)整備年月日?がハッキリと書き込まれる。 (下)エンジンルームを開いた状態。 今回床下を拝見したのは、いすゞエルガの西工版、2102号車(2006年式/PA-LV234N1) |
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| 2時限目では、いよいよバスを運転。 2〜3人一組になっていざバスへ。 21名のうちAT限定が3名。 恥ずかしながら、筆者もそのひとりです・・。 そのため、雑餉隈営業所から、わざわざAT車の2101号車(2006年式/PA-LV234N1★上記整備工場の車の同僚)を連れて来て頂きました。 ★運転中につき、写真なしです。 運転席へ。ATのコードを入れて、いざ発進。 ・・進む、進む! アクセルワークは勿論ですが、ブレーキングがとても難しい!遊びが多くてなかなか効かないな・・と思って少し深く踏み込むと急にカクン!と効く印象。 街中で立ち席満載。しかもタクシーや自転車が左右から特攻してくるようなシチュエーションで、よくもスマートな走れるものか・・と感動しました。 また定番の内輪差も想像以上。 左のミラーを気にしつつも、やや危ない場面が(涙) また運転席より前輪が後方にある状況になれず、ここまで突っ込めるものか!と驚きました。 |
| 構内道路を、交代しながらぐるぐる回る。 ここまでミラーに気を遣いながら運転するのは初めてです。 『軸は後輪。後輪に合わせて前が振れるから、そのイメージを常に持って。常に全方位を見ることはできないから、ミラーを確認するポイントを押さえながら走ってみましょう。はい、よくできました〜』 的確ながら、とても優しく教えて頂きました。 緊張しながらも「楽しい!!」。 左の写真は、凛々しくも笑顔でハンドルを握る匿名課長様(画像加工済)。 それにしても、体験運転中はみなさん満面の笑み! Webでは画像加工を施していますが、思わず無修正で載せたくなるほど、良い顔して運転されてあります。 きっと自分もニヤニヤしながらハンドル握っていたのでしょうね。。 |
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▲教習所で教習専用車として活躍する3330。方向幕部分は「にしてつ」のアンドンが埋め込まれています。 | 昼食はバスファンにはお馴染み「バス弁」! 天神バスセンター等で販売されるバスの旅にお馴染みのお弁当を取り寄せました。 味の濃厚なかしわごはんはもちろん、具材も十分に詰め込まれ、価格の割に質・量ともに満足!! また、揺れる車内でも食べやすい大きさに揃えられた具材や、匂いを押さえたメニューも、バス旅には非常にありがたいところ。バスファンならずともおすすめの逸品です。(ランクにより600円〜1000円程度)
▼製造元の「博多いもっ子屋」
昼食を片手に、以前はさくらじま号や北九州〜別府・大分線で活躍していた西工SD-Ⅰ、3330号車へ乗車。テレビ等でお馴染みの「カリスマ教官」による高速巡航を体験させて頂きました。 |
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▲福大トンネルを通過中。 | ▲福重ジャンクション。 |
▲ヤフオクドームを右手に見ながらももちランプを通過。 | 教習所そばの大野城ランプから都市高速へ進み、環状線を外回りで1周。テーブルにお茶や弁当を置いても、全く揺れず車内は極めて快適。と同時にメリハリの効いたスムーズな走り。スーパーハイデッカーの居住性を保ちながら、三菱ふそうの力強い走りを引き出す走り。 ドライバー・・というよりも、サラブレットを操る騎手を思い起こさせるような車と阿吽の呼吸でつながる走り。食事もそこそこに、シャッターを切るのを忘れさせるほど、引き込まれるような巡航でした。 日本一のバス会社「西鉄」に在籍する運転士の中で、頂点にいるといっても良い方の走りに感動。 |
▲天神北ランプの坂道では路線バスを横目に。 |
▲福岡都市高速の難所、千鳥橋JCT。変速のショックも無くスムーズかつ力強い速度で走行中。 | ▲帽子の二重の白線の持つ威厳。 |
▲右に左にカーブが続く、福岡都市高速千代ランプ付近。安定走行はプロの技 | ▲カーブに差し掛かりハンドルを操る。 |
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| 昼食後は「講義」の時間。 乗務前に行う一連の所作とその意味を学びます。 新人運転士の方が見せるお手本。 それまで和やかに笑っていた教官の顔が引き締まります。 アルコールチェック、免許書携帯、私金の所持ナシを手早く確認。 それ以上に、ハンドルを握ることへの覚悟と心の具合を改めて確認し合う時間のように思えます。 |
続いて車椅子のお客様への対応を学びます。 雑餉隈営業所の5039号車で実習。 混雑する街の中で、安全に、確実に、かつスピーディに乗降を行うため、テキパキとした所作でセットされるスロープ。 | |
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| 運転をするだけじゃない。接遇も今や運転士に求められる重要なファクター。 そう思わせられたのは、車椅子を降りた後の出来事。 ただ車椅子を降ろしたところで終わらない。 『どちらの方向に行かれますか?』 そう聞いて、その方向に車椅子の向きを合わせる。 何のこともない一所作かもしれませんが、 ここまでの対応が西鉄では教育されていることに感動を覚えました。 |
| 続いて死角体験。 ミラーが沢山付いていながら、小型車と比べても大きな死角。安全第一には欠かせない講義です。 (左)2本のペットボトルの間、この間が前方にできる死角。バスの手元を見るミラーでも、フロント越しに直接前方を見ても気が付けないゾーンだそうです。 (下)少々見にくいですが、前ドアから垂れる白いメジャーの外側、これが側面ミラーの死角。 ドアの閉まったバスに乗り込もうと、前ドアの斜め後方から、前ドアに駆け寄る・・なんて行為は死角を突き進む危険な行為。乗客側も気を付けたいところ。。 |
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| 中ドアに取り付けられたマットスイッチ。 教官が踏まれている部分を踏んでいる限り、ブザーが鳴り、中ドアは締まりません。 またドアのゴムにはセンターが取り付けられ、万が一体が挟み込まれた時は扉が閉まらないようにできています。 ここまで安全対策がなされていても、なお注意事項を重ねる教官の方々。 『マットが無い中央部や、マットの手前に足が乗っていたらブザーはならない。ドアのゴムも、指や空のバックなど、厚みのない物には反応しきれない事がある。常に万が一を考えて安全確認を』 安全確認が形骸化した動作にならないよう、二重三重のチェックを行なう意味と必要性を教わります。 |
講義の最後は非常時の対応。 ご存知の通り、多くの場合バスの右後方に取り付けられた非常口。この非常口を使って脱出する際の対応を学びます。 ○非常口開放の動作と共に車内に鳴り響く非常ベル(初めて聞きました/写真下)。 ○恐らく車内は動揺につつまれるでしょうが、脱出方法と冷静な行動を呼びかける運転士からアナウンス(定型原稿を皆さん記憶されているようです)。 ○非常口を開放(写真右)。低床のバスとはいえ結構な高さ。・・運転士の方は、すかさず座席のクッションを取り外し着地点へ。そして先に車外に出て『私の肩に手を置いて飛び降りてください!』。 | |
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| 乗務員の方の手助けを得ながら、クッションをめがけてジャンプし、無事に脱出完了。 緊急脱出の対応をされたのは、教官ではなくその場に居合わせた運転士の方。 当然の指名にも関わらず、スマートに落ち着いた対応でいらっしゃいました。 非常脱出の際のマニュアル化と訓練の実施は想像以上・・というのが正直な感想です。 よく航空会社のフライトアテンダントの方が、緊急脱出の訓練をされている風景が雑誌やテレビで取り上げられますが、西鉄バスの運転士全員が、それと同じ事を訓練されているようなものです。 西鉄バス運転士の訓練は「パイロット」のみならず、緊急時の客室対応にまで及んでいます。 またバスが巻き込まれた事故の事例で、乗り合わせていたバスマニアが乗客を非常口に誘導し、乗客を安全に車外へ脱出させたことがあるそうです。 バスに乗る機会が多い私ども。もしもの時には役に立てるよう、普段から訓練(?)しておかねばなりませんね・・。 |
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教習所には、訓練用として沢山の路線バスが留め置かれています。 市内線を一足早く戦線離脱して、第二の職場として教習所にやって来た経年車のほか、高速車や教習走行用の比較的新しい車も在籍しています。 | |
| 講義が終わり、構内の様子を改めて観察。 (左)死角講義で用いた1423号車(1999年式/KC-LV380N) (下)市内では徐々に数を減らしつつある58MCの姿も |
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西鉄自動車教習所の58MC(いすゞV8)を使って訓練中。 助手席にブレーキが取り付けられた教習専用車です。 | |
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| ツアー参加者が運転するV8。 筆者のようにMT限定しか持たない方から、大型免許、けん引免許を持ちの方や、元バスドライバーの方まで。 やはり大型免許をお持ちの方の運転は一味違いますね。。 (下)銀色の元消火器やペットボトルは走行路の制限を行うもの。時には通路を狭める目的で障害物として置かれるようです。 |
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西鉄の社会実験路線などの住宅路線で活用されてきたトヨタハイエース。3台が導入されましたが、そのうち0502号車(2011年式)が教習所に在籍しています。 ハイエースに乗って構内を移動。西鉄のハイエース乗車は、実は初めてでした。。 (後編へつづく) | |
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15:30 4時限目:教官によるデモンストレーション走行
(障害物S字の後輪ゴルフボール抜け/幅狭駐車/障害物ポール/鋭角/極狭クランク/後方風船割り/急ブレーキ)
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| 全員が実習を終えたところで、最後の時間は「お手本」の見学。教官自らがハンドルを握りデモ走行を見学。 車輛は教習専用車となっている3416号車(1999年式)。新製直後から福岡空港内連絡バスとして活躍していた車です。 まずは障害物付のS字コース。 ただのS字コースを、障害物(銀色の円筒形の物体)でさらに狭くしてあります。 |
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| 「バスは運転席の後方に車輪がある」と、頭では分かっているものの、路肩まで運転席を持っていった状態にするのは非常に勇気がいるもの。 教官を乗せたバスは、路肩に並んだペットボトルをスレスレでターン。 まるでカーブギリギリを自動運行する車のよう・・。 さらに度胆を抜かれるのは、赤矢印の先にある白い球。 それは『ゴルフボール』・・。 |
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| S字カーブ内2か所に設置された『ゴルフボール』。 バスの後輪と後輪の間を通します!と言われたその時、意味を誤解していました。 てっきり2軸左右の間を通すものかと思いきや・・。 赤矢印の先のゴルフボールに注目。 後輪と後輪の間=右側後輪の2本付いている後輪の間を通すという意味でした。 左右の余裕はわずか数ミリ。誤ってゴルフボールの上にタイヤが乗れば、車体が傾いてすぐに分かってしまう・・。 |
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| 無言で後輪を見つめる参加者の方々。 (写真左)ご覧の通り、バス前面の半分以上が路肩に突き出た状態での右カーブ。 「運転席の後ろにタイヤ」と言われながらもイメージがわきいませんでしたが、こういう事なんですね・・。 難なく無事にクリア。 |
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| 次は駐車。 おもちゃ箱の中身のような、 バスとバスがギリギリに並んだ状態。 ここにバックで駐車です。 |
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| 両側は数センチ。 切り返しなしで一発駐車。 僅かでもずれると、ミラーが間違いなく接触事故。 ミラーとミラーが重なるギリギリの位置まで更新して頂きました。 |
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| 続いて障害物。 訓練中の運転士の方が最徐行で、切り返しながら進んでいたこのポイント。 一定のペースで右に左に、巧みなタイミングで躱しつつ、スムーズに通過! |
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続いて鋭角とクランク。 (写真右)このクランク、2回目の方には、クランクの先には障害物代わりのバスが駐車されていて、右側を路肩の外に出せない状態になっています。 バスが接触しないギリギリの所を通過。 | |
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| 続いて風船割り。 教習所専用の3416号車のリア方向幕部分には、 特製の「針」が取り付けられ、バスをバックさせながら、風船を割る・・という芸当を可能にしています。 |
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| ただ風船を割るのではなく、 その直前のバーにかかった、直径数センチの「輪っか」を通して・・というもの。 (写真左)見事一発で輪っかを通る針。 (写真右)パン・・乾いた音と共に割れた風船。 |
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| 続いて濡れた路上での急ブレーキ。 安全講習を兼ねたものです。 路面の両側からスプリンクラーで水を噴射。 午後の光に照らされて虹が出ました。 バスの陰から、人が飛び出す想定です。 |
バスが直前に差し掛かると、 歩行者を想定した「装置」が勢いよく路上へ! ブレーキに足をかけた状態で運転した場合と、 かけて居なかった状態で運転した場合での、 制動距離の違いを確認。 それにしても、一度見たら忘れられない、 手作りのシュールな装置です。 麦わら帽子を被っている姿が、 より一層インパクトを強めている気がします。 | |
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| 急ブレーキによる制動。 スプラッシュマウンテンの如く、立ち上がる水しぶき。 路面をスリップせずに、正確に停車です。 この後実際に、乗車しての急ブレーキ制動も体験させて頂きました。 制動中より、止まった後の反動の方が衝撃が大きいんですね。 |
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| 続いて、当時(2014年9月)教習所内に配置されていた訓練用の夜行車の乗り心地を堪能させて頂きました。
3146号車(1996年式/KC-MS822P) 御承知の通り、新製当時は「GENKAI」のロゴを纏い、荒尾・大牟田・久留米・北九州〜名古屋線の玄海号で活躍した車。 ロゴを消され白夜行共通色となりましたが、貫録は十分!既に幕を抜かれた状態ではありますが、柔らかく重厚な乗り心地は健在でした。 (写真下)車内の様子。 比較的使用頻度が少なかったのか、非常に綺麗な状態です。モケットもオリジナルの状態でしょうか? |
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| 3270号車(1997年式/KC-MS822P) ご存知、ムーンライトカラーでデビューした最後の車です。末期は九州内長距離路線の続行でも活躍していました。 左目上のサビが目印の車でしたが、年波には勝てずか、後進に道を譲り、運転士を養成する役目へ。 (写真下)立ち姿は堂々たるもの。 威厳に満ち満ちた風格は、最後の日まで。 |
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| 90年代後半、増発で使われていた、 ロゴマグネット。 加賀号用(福岡〜北陸小松・金沢) 昔は夜行路線ごとにロゴが設定され、 ボディに誇らしげに掲げてありました。 運用合理化の為に、無地になったため、 今では見られない姿。 |
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| 修了式。 入校生として取り計らいを頂き、 最期まで厳粛な中、修了証まで頂きました。 (写真左)玄関に書かれたツアー名に感動。 |
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| 玄関前にバスを付けて頂き、帰りの準備。 名残惜しくも出発の時間です。 一日だけの「学び舎」。 きっと西鉄バスの運転士の方々にとっては、 初めてハンドルを握った緊張や、 困難なコースに立ち向かう勇気や、 支え合った仲間や、教官の方々との感動が詰まった、 自身の使命をふり返る原点のような場所なんだと思います。 |
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| 教習所をあとにした一行は、 博多駅の南側、扇町車庫にもほど近い、 九州急行バス福岡営業所を見学させて頂きました。 西鉄グループで、福岡〜長崎線「九州号」のみを運行する同社。福岡・佐賀・長崎、沿線のバス会社が出資し田歴史的背景はご承知の通りです。 新旧C型が並ぶ中に、スマートループが1台。 違和感のある光景です(笑) |
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営業所としては比較的な敷地。 給油所と洗車機こそあるものの、整備工場は無く、宇美営業所横の西鉄エムテックまで回送されます。 ズラリ並んだ西工高速車。 壮観です。 ・・この後、博多駅まで戻り、名残惜しくも解散となりました。 | |
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| 自社の理念を理解し、 会社を通じて社会に貢献できる人であれ。。 世間一般で『よく聞く』経営理念を纏めると、 だいたいこんな感じだと思います。 しかし常日頃、全ての社員が共有できているか。 多くの会社の悩み事だと思います。 自分の仕事の重みを全身で感じ、 会社の果たす役割を心に刻み込む。 厳しくも、迷った時に戻るべき原点を作る。 西鉄バスが日本一のバス会社である所以は、 この教習所にあるような気がします。 西鉄スピリッツ、此処にあり。 (貴重な体験と、西鉄の神髄を拝見させて頂きましたことに、心からの御礼を申し上げます) |
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