藍ヶ江港
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

  八丈島の見所スポット林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
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 [1] 中之郷エリア
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     1藍ヶ江港
     2 ナカッチョ
     3 裏見ヶ滝
     4 名号墓
     5 梅辻規清の墓
     6 越後騒動流人の墓
     7 八丈島地熱発電所・地熱館
     8 農業用ため池
     9 しんのうやし雌雄原株
     10 光るキノコの森

温泉が集中するの訪れる観光客も多い藍ヶ江

八丈島の中でも海の碧さが特に素晴らしいのが藍ヶ江港。本来は漁港で中之郷漁港といいますが、藍色を流したかのような青い海ということで藍ヶ江の地名がついているそうです。八丈島のある7カ所の日帰り温泉のうち4カ所がすぐそばにあるため、ほとんどの観光客が訪れる人気のスポットにもなっています。

中之郷地区の中心を走る都215号線を尾越で海岸方向に折れて道なりに進むと、途中に裏見ヶ滝温泉、 中之郷温泉やすらぎの湯、 ブルーポート ・スパ ・ザ ・BOONが順に現れ、やがて眼下に藍ヶ江集落の家並みと港が見えてきます。






八丈八景の一つ「藍ヶ江落雁」に選定されている港

やがて右手の崖下に藍ヶ江港が見えてきました。天然の地形を利用した八重根、神湊と並ぶ良港で、 天保7(1836)年に地役人兼御船預りの山下平治平為民が廻船の港として開港し、天保15 (1844) 年に幕府より357両を狩りて改修したそうです。

藍ヶ江港の眺めは八丈八景の一つ「藍ヶ江落雁」に選ばれています。月明かりの元、雁が列をなして飛ぶ姿がここから見られたのでしょう。ちなみに各地にある八景は中国湖南省の瀟湘八景にならって特定の地域の景勝地8カ所を選んだもの。近江八景や金沢八景が有名ですが、八丈島では江戸時代末期に流人と島の風流を愛する人たちがこれにならって八丈八景を選定したそうです。






100mにも及ぶ険しい断崖のもとに儲けらて居る藍ヶ江港

崖下に見える藍ヶ江港から 、高さ100mにも及ぶ断崖が連なる小岩戸ヶ鼻の半島方向を眺めてみます。港のすぐ外には黒潮流れる太平洋の外洋が広がっており、水平線上には島影一つなにも見えません。海の広さをことさら思い知らされる景色です。






ひっそりとした漁村の趣の藍ヶ江集落

港を眺め下ろしてさらに坂道を下っていくと藍ヶ江の漁港の集落に入っていきます。付近の温泉や港を訪れる観光客は多いですが、集落そのものはシーンと静まり返って地元の人の姿は見かけません。見かけるには観光客の姿だけです。なお、藍ヶ江に商店はなかったと思いますが、自販機が置かれていました。






ぐるりと防波堤に囲まれている藍ヶ江港

藍ヶ江港のほとりまでやってきました。周囲をぐるっと防波堤で囲まれているのは、港がそのまま外洋に面しているからでしょうか。ムロアジが釣れるそうで、防波堤から釣り糸を垂れる釣り人の姿も見かけます。

訪れた時は海は穏やかそのものでしたが、時化ている時は防波堤にぶち当たる波が物凄くて釣り人が海にさらわれる事故もあるそうです。 昭和23 (1948) 年3月には第3旭丸がここ藍ヶ江港で遭難しています。 なお、 前方正面の堤防は海面からの高さが10mほどあるそうです。

なお、海に面した港では潮の香りというか、海藻の腐ったようないわゆる漁港くささが感じられるものですが、八丈島の港ではそれが感じられません。島を吹き抜ける風が強いからでしょうか。透明度の高い海は美しいですが、漁港くささの匂いがないことでさらに海が美しく感じられます。






夏の季節には港の中で八丈ブルーの海水浴が楽しめます

防波堤の上を外洋に面した港の入口までWRで進んでみました。港から眺める小岩戸ヶ鼻の断崖と海の青さが素晴らしく、夏は防波堤に囲まれた港内のみ藍ヶ江海水浴場として遊泳ができるそうです。 トイレとシャワーもあって、 釣りをやらない方でも八丈ブルーの海を存分に楽しむことができるでしょう。

ただし、港を利用した海水浴場なので当然ながら水深は深くて底に足は届きません。防波堤の切れ目から港の外に泳いで出るのは危険で、風向きによっては波が高くなるのでその点にも注意が必要です。






外洋に面して開放感も抜群!

港を囲む防波堤から果てしなく続く水平線をバックにパチリ。う〜ん、さすがのWRも大海の前ではちっぽけで海の広さが実感できますね。






透明度抜群な海のきれいさは港内でもこの通り!

海の透明度を実感すべく海面をのぞき込むと海底までくっきりと見えていました。港内の水深は3〜4mほどありますが、碧く澄みきった海面は鏡のようでまるでそこに水がないみたい! 吸い込まれるようで怖かったですが、この青さが八丈ブルーです。






ダイナミック過ぎる小岩戸ヶ鼻へと続く断崖風景

港を囲む防波堤の左手に回って小岩戸ヶ鼻方向を眺めてみますが、 100mを優に越える高さの断崖が先端地点の小岩戸ヶ鼻へと続いていました。藍ヶ江港から眺めると断崖の高さがことさら実感できて、見上げるような壁が圧巻です。

波打ち際には人の背丈ほどもある巨大な玉石が大量に積み重なり、弓なりに続く波打ち際の中程が亀トドと呼ばれる地点で、その先の先端地点が小岩戸ヶ鼻。波打ち際沿いに歩いて行けないものかと思いましたが、普通に考えて無理ですね。そしてあの見上げる高さの断崖の上に延びているのが 東山林道 です。






人間の小ささを実感させられる見事な断崖が続きます

藍ヶ江港から右手を眺めてみますが、 こちらにも断崖が続いていました。 高さは50mほどですが、それでも落ち込む溶岩台地の断崖風景は圧巻! すぐ先には海に突き出たハラブトの岩礁が見えています。波打ち際も巨大な石だらけです。
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