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芭蕉の句
八九間空で雨降る柳かな
元禄7年(1694年)春、芭蕉51歳。
『続猿蓑』
(沾圃編)巻頭の句である。
八九間空で雨降る柳かな
芭蕉
春の烏の畠掘る声
沾圃
『続猿蓑』
(巻之上)
「八九間」は陶淵明の「帰
二
田園居
一
」の「
草屋八九間、楡柳蔭
二
後簷
一
」による。
素行曰、八九間空で雨降柳哉といふ句は、そのよそほひはしりぬ。落所たしかならず。西華坊曰、この句に物語あり。去來曰、我も有。坊曰、吾まづあり。木曾塚の舊草にありて、ある人此句をとふ。曰、見難し。この柳は白壁の土藏の間か、檜皮ぶきのそりより片枝うたれてさし出たるが、八九間もそらにひろごりて、春雨の降ふらぬけしきならんと申たれば、翁は障子のあなたよりこなたを見おこして、さりや大佛のあたりにて、かゝる柳を見をきたると申されしが、續猿蓑に、春の烏の畠ほる聲といふ脇にて、春雨の降ふらぬけしきとは、ましてさだめたる也。去來曰、我はその秋の事なるべし。我別墅におはして、此青柳の句みつあり、いづれかましたらんとありしを、八九間の柳、さる風情はいづこにか見侍しかと申たれば、そよ大佛のあたりならずや、げにと申、翁もそこなりとてわらひ給へり。
『梟日記』
『
俳諧
一葉集』に前書きがある。
春の雨いとしづかに降て、やがてはれたる頃、近きあたりなる柳見に行けるに、春光きよらかなる中に、滴りいまだをやみなければ、
八九間空で雨降柳かな
『
俳諧
一葉集』
青森県黒石市の
保福寺
宮城県登米市の
津島神社
福島県棚倉町の
芳松寺
、南会津町の
稲富歯科医院
茨城県大子町の
八龍神社
、結城市の
釈迦堂
、土浦市の
東光寺
群馬県沼田市の
平等寺
、渋川市の
伊香保道入口路上
埼玉県川口市の
善光寺
、杉戸町の
浅間神社
静岡県浜松市の
蓮華寺
山梨県笛吹市の
正法寺
、甲州市の
秋葉大権現
長野県伊那市
美篶青島の旧家
新潟県新潟市の
福照寺
、佐渡市
小木町の旧家
滋賀県長浜市の
売比多神社
岡山県岡山市の
矢坂東町集会所茶屋
高知県香南市の
宝幢院
福岡県北九州市の
安国寺
に句碑がある。
保福寺の句碑
津島神社の句碑
芳松寺の句碑
八龍神社の句碑
釈迦堂の句碑
平等寺の句碑
伊香保道入口路上の句碑
蓮華寺の句碑
正法寺の句碑
秋葉大権現の句碑
美篶青島の句碑
小木町旧家の句碑
宝幢院の句碑
『陸奥鵆』
、
『風羅袖日記』
には「
空に
」とある。
青森県弘前市の
安盛寺
、群馬県沼田市の
屋形原町
に句碑がある。
安盛寺の句碑
屋形原町の句碑
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