タイには戦前から多くの私鉄が存在していた。最初の私鉄はPRC(パークナーム鉄道)で実は国鉄よりも起源は古い。現在のクルンテープ駅前〜パークナームというサムットプラカーン方面の港町まで営業していた。一部区間では電化を実用していたが、モータリゼーションの発達による自動車の交通量の増加に対処するために線路は全面はがされ道路となってしまった(現在のラマ4世通りなど)。その痕跡も今ではタイ鉄道博物館に保存される記念の石碑のみとなっている。その後に登場したのがバンコク西部(現在ではトンブリー)〜マハーチャイを結んだマハーチャイ線、そしてマハーチャイ〜メクローンを結んだメークローン線である。マハーチャイ線も一部は電化されていたが、結局は非電化に戻された。そのマハーチャイ線とメークローン線はまずは統合されメークローン線(MRC)と呼ばれるようになった。そして最終的にタイ国鉄に買収され、現在ではタイ国鉄傘下の別系統の国鉄となっている。そのメークローン線を走った蒸機の中の何両かが現在でも静態保存されている。場所はタイ国鉄本社前、そしてバーン・スー工場前である。 |