このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
芭蕉の句
蓬莱に聞ばや伊勢の初便
出典は
『炭俵』
。「
立春
」と前書きがある。
元禄7年(1896年)、江戸で詠まれた句。
「蓬莱」は新年の祝儀の飾り物。
菅沼曲水
宛書簡(元禄7年1月29日)にある。
愚句京板にて御覧可
レ
被
レ
成候へ共、
蓬莱にきかばや伊勢の初便
「伊勢に知人音づれてたよりうれしき」とよみ侍る慈鎮和尚の哥より、「便り」の一字うかゞひ候。其心を加へたるにては無
二
御座
一
、唯、神風やいせのあたり、清浄の心を初春に打さそひたるまでにて御座候。
『芭蕉翁繪詞傳』
に「
元禄七戌のとし、春立ちそむるより、故郷の方ゆかしとやおぼしけむ、
」とある。
同年
5月11日、芭蕉は江戸を発って上方へ最後の旅する。
10月12日、大坂
南御堂
前花屋仁右衛門宅で死去。
蓬莱に聞ばやいせの初だより
芭蕉
深川よりの文に「此句さまざまの評有。汝いかゞ聞侍るや」と也。去来曰、「都・古郷の便ともあらず、いせと侍るは、元日の式の今様ならぬに神代をおもひ出でて、便聞ばやと、道祖神のはや胸中をさは
(わ)
がし奉るとこそ承り侍る」と申。先師返事に曰、「汝聞処にたがはず。今日神のかうがう敷あたりをおもひ出て、慈鎮和尚の詞にたより、「初」の一字を吟じ侍る斗なり」と也。
『去来抄』
蓬莱にきかはや伊勢の初たより
慈鎮和尚の奇に、此春はいせにしる人音信て便うれしき花柑子かな、此詠によれるか。此五文字尋常の人は元日と置へきを蓬莱と形容せられたるハ例の風姿にして柑子櫃かち栗のうつろひもむなしからす。此国の歳旦にいせの初便尊く誠に一字を増へからす一字を減すへからすといふへし。
『芭蕉句解』
秋田県にかほ市の
鈴バス停
福島県西会津町の
諏訪神社
群馬県伊勢崎市の
民家
埼玉県羽生市の
古城天満宮
、深谷市の
地蔵堂
、川越市の
愛宕神社
東京都新宿区の
花園神社
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長野県長野市
中条日高の路傍
新潟県糸魚川市の
熊野神社
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観音寺
滋賀県長浜市の
慶雲館
高知県高知市の
高野寺
、
高法寺
福岡県飯塚市
許斐神社
、福岡市の
櫛田神社
佐賀県武雄市の
淀姫神社
に句碑がある。
伊勢崎市の句碑
古城天満宮の句碑
地蔵堂の句碑
花園神社の句碑
慶雲館の句碑
高野寺の句碑
高法寺の句碑
許斐神社の句碑
淀姫神社の句碑
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