このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
俳 人
岳輅
加藤暁台
門下の俳僧。名古屋乗西寺の住職。虎足庵。僧名は源恵。
可都里
『名録帖』
に「
岳輅 乗西寺
」とある。
『俳人住所録』
に「
岳輅
名古屋住吉町
乗西寺隠居
」とある。
享和元年(1801年)4月、
井上士朗
は門人松兄・
卓池
を伴い江戸から帰る途中で飯田を訪れた。岳輅も尾張から飯田を訪れていた。
文化元年(1804年)5月16日、岳輅は名古屋市の
妙安寺
に
士朗
の句碑を建立。
万代や山の上よりけふの月
文化元年(1804年)、
『枇杷園句集』
桂五序。岳輅跋。
文政4年(1821年)、72歳で没。
文政4年(1821年)5月11日、岳輅の句碑を建立。
満月の其まゝ出たり十六夜
豊明市の
二村山
に句碑がある。
二むらや三河に出るあきの月
岳輅の句
春千里風羅念佛の聲滿り
『風羅念仏』
(法会の巻)
一句井に入んとするに夕
皃の無門關、句なくは入
へからすとあれは
夕顔の關をはからはほとゝきす
『松の炭』
大かたの人はともなり秋の月
『春秋稿』(第七篇)
郭公けだかきよるのけしき哉
『ななしどり』
淋しさに立さる松も夜の雪
はるの夜のうつゝを夢のはじめ哉
『鶴芝』
須磨同行
蜑の家は師走もしらぬ月夜哉
『せき屋でう』
きのふ見しまゝにもあらず枯尾花
『はたけせり』
月夜にはいつなる事ぞ春の月
『有磯蓑』
子規河原なでしこ水の月
『続雪まろげ』
小鮎くむ花のしからミかけしより
『おくの海集』
我宿にかれ木のほしきしぐれ哉
『曽良句碑建立句集』
ひと走りするや山路の小夜碪
『筑紫みやげ』
月によし茶によし水の山路来て
『古今綾嚢』
月か出て又何処へやら鴨の声
『しぐれ会』(文化6年刊)
淋しさに立さる松もよるの雪
『続草枕』
世の人をみどり子にしてけふの月
『物見塚記』
死残る人のおほさよ盆の月
『随斎筆記』
しら雲の中にも花のちから哉
『
俳諧
道中双六』
ちれかしとおもふは花のゆかり哉
『名なし草紙』
向ふ行舩の高さよ閑古鳥
『信濃札』
日の筋の片下りするすゝき哉
『やまかつら』
梅ぬる
(マゝ)
む人はおほかた月夜哉
『世美冢』
うめの花たゝしき国の境かな
『青かげ』
梅盗む人は大かた月夜かな
『三韓人』
目ふさげば耳にこたへる須磨の秋
『杖の竹』
降くらすさまや老木の雪の声
『的申集』
死残る人の多さよ盆の月
『
俳諧
西歌仙』
枯枝にとまらば折む閑古鳥
『花之跡』
夕粧するや時雨のあらし山
『小夜の月』
是かあの花すゝき也茶の烟
『雪のかつら』
曲り曲り行そ柳の水の泡
『しをに集』
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