このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
天保七年九月七日没 | |
馬かりてかはるがはるに霞みけり |
蓼太
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病中 | |
寛政二年三月十三日没 | |
鶴に乗術(てだて)もあらば花の山 |
竹阿
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寛政三年九月十三日没 | |
千どり鳴やふいと悲しき羽箒 |
白雄
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寛政七年七月廿二日没 | |
元日や此気で居たら九千歳 |
素丸
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文化八年二月十九日没 | |
梅咲くや鼠の歩行(ある)く大座敷 |
浙江
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文化十年五月十六日没 | |
年よりの目にさへ桜々かな |
松井
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石の上の住居のこゝろせはしさよ | |
雪ちるやきのふは見えぬ借家札 | 一茶
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楢に雀の寒き足音 | 成美
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鍋ひとつ其日其日がうれしくてかな |
一瓢
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たもとかざせば晴るる夕雲かな |
諫圃
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きのふ見し旅人もどる五月雨 |
成美
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元日句なし、二日試筆 | |
かりそめは三日にせうぞ米ふくべ |
みち彦
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お(を)しげなく若葉折けり魚屋(なや)の人 | 其堂
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文化十一年十一月十八日没 | |
谷へはく箒の先やほとゝぎす |
巣兆
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秋暮ぬ百がものなき痩からだ | 寥松
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元日やうしろに近き大晦日 |
完来
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朝夕を煙ばかりや冬の山 | 白芹
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菰槌に永き日脚のかゝりけり | 一峩
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さゝ小笹雪にさもあれよき隣 |
応々
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露の世と見えてさつさと蓮の花 |
車両
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どこからか夜々は来てなく千鳥 |
久藏
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小雀(こがら)なけ十日の菊のあい(ひ)しらい(ひ) |
碓令
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小昼から蚊遣りもおくや臼の上 | 素玩
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大山が崩れてきても巨燵(こたつ)かな |
一瓢
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下 総 | |
山ぶきや草にかくれて又そよぐ |
斗囿
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寛政十一年十一月二日没 | |
鍬かけて長閑にしたる榎かな |
立砂
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文化九年八月廿二日没 | |
垣並に此世の月も見たりけり |
一堂
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霜枯の藪やかならず茶のけぶり |
可長
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文化九年十月十七没 | |
朝飯も焚ぬうちから閑古鳥 |
双樹
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猿橋
ふみしめるころは、たゞならぬ寒さなり | |
けり。 | |
甲斐がねや江戸で見て来し秋の雲 |
鶴老
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十人が十色に寝たる厚さかな |
若雨
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竹の皮朝々人におつるなり | 近嶺
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両国にて | |
虫売の出て夜に入るやうす哉 |
月船
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長閑さや愛宕で逢しけさの人 |
一白
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文化七年九月十四日没 | |
海山や目をふさいでも秋の夕 |
恒丸
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文化十一年九月六日没 | |
草の戸や人のさしたる柳蔭 |
兄直
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すゞしさの夜をやり過す莚(むしろ)かな |
素迪
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臼にきく渋もお(を)かしや蔦のてり |
雨塘
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索麺(さうめん)の細き筋より天川 |
至長
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上 総 | |
いやさうに枯芦そよぐ日暮かな |
白老
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ひよ鳥の見えてはや鳴はつしぐれ |
雨十
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文化十一年三月卅日没 | |
初雪や梅に筋かふ釣瓶竿(つるべざお) |
祗兵
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此沼もおなじ向なり天河 |
徳阿
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置露や手にとるやうな夜の空 |
子盛
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文化七年四月三日没 | |
用のなひ(い)髪とおもへば暑さ哉 | 女
花嬌
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春風や女ぢからの鍬にまで | ゝ
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鵙なくや筑波をまたぐ日和虹 |
里丸
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我庵は茶にも酒にもさくらかな |
砂明
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あり明やことしも活て青簾 | ゝ
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安 房 | |
文化九年九月三日没 | |
見殺しにすると思ふなきりぎりす |
児石
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世中や月夜がらすも花の中 | 郁賀
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埒なしに長閑なりけり山畠 | 杉長
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信 濃 | |
天姥 | |
梅咲てかくれきられぬ庵かな |
李翁
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花の雨ねらひすまして濡にけに |
葛三
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枇杷の葉の匂ひ淋しき扇かな | 反古
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落葉して雀の木とは成にけり |
文路
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雪とけて町一ぱいの子ども哉
| 柯尺 |
長閑さや萩見し丘を田に出かす |
武曰
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文化八年十月二日没 | |
けさの雪竹のふし所も見廻たし | 柳荘
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アサノ | |
かゝる代に生た上に桜かな |
文虎
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三ヶ月のしやんとつゝ立暑さ哉 | ゝ
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華の事云ては腹をへらしけり | 竜卜
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春雨や居た共見えぬ藪の家 | 松宇
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淋しさを我にうつすな女郎花 |
春甫
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陽炎や草臥(くたびれ)顔の古仏 |
呂芳
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卯月廿五日発足の折から | |
江戸へいざ江戸へいざとやほとゝぎす | 一茶 |
右(みぎり)は早苗ひだり卯のはな | 春甫 |
市小屋に有明月の筋かひて | 呂芳 |
茶呑に来よと笛をふく秋 | 魚淵 |
我庵を狭しと牡丹咲にけり |
魚淵
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田中 | |
鶯のふんまたぎ行小家かな |
希杖
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大鷄の身をもかこたず梅花 |
其翠
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享和元年五月一日没 | |
高井野 | |
引上げて見れば風吹く燈籠かな | 兎園
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曲り所の草の青さよ春の水 | 春耕
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六川 | |
夕顔も人の咲せる借家かな |
知洞
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五月雨の癖の付たる柳かな |
大綾
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スハ | |
山吹の友くづれする垣根哉 |
素檗
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郭公鳴た空なり見て置ん |
若人
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かはせみの芦にちよいとや角田川 |
蕉雨
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文化十年十二月八日於当所没 | |
梅がゝや門よりおくの長い事 |
若翁 |
甲 斐 | |
いふことのさはるやう也夜の華 |
可都里
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晩までのこゝろすましけり更衣 | 満々
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夕案山子我にしばしのあるじせよ | 一作
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霜の夜や甲斐に居しめる膝頭 |
嵐外
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越 後 | |
閑古鳥こゝろ長くもなく事よ | 幽嘯
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どのやうな木が嬉しいか閑古鳥 |
竹里
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常 陸 | |
はつ春の人とも見ゆる妻子かな | 湖中
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春うれし茶水捨ても草になる |
松江
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肌寒や藪木の下の明ず門 |
里石
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文化九年九月十五没 | |
水見ても笑ふが如し春の月 | 遅月
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奥 陸(陸 奥) | |
梅がゝの壁吹よごす草の庵 |
平角
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玉(魂)まつり平家の人の通りけり |
素郷
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水鶏にも疎まれがまし世にあれば |
雄淵
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老けりな華見る迄を人まかせ |
雨考
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松前 | |
烟にも名をもつ夜也梅のはな | 布席 |
黄鳥のころがして行茶の実哉 |
冥々
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菊もてば侘ぬ日はなし馬の面 | きよ女 |
そこらうちいひ合せてやとぶ螽(いなご) |
乙二
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出 羽 | |
享和三年十月廿五日没 | |
夏山や子にあらはれて鹿の鳴 |
五明
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文化十年八月十二日没 | |
我ための夜のはしらや高灯籠 |
長翠
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三 河 | |
梅持て尻から這入戸口かな |
卓池
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ひとたびは父にも花のよしの山 | 秋挙 |
相 摸(模) | |
しぐるゝや野は近付の女郎花 |
知(雉)啄
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尾 張 | |
梅盗む人は大かた月夜かな |
岳輅
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文化九年五月十五没 | |
何をして人は暮すぞ須磨の秋 |
士朗
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京 都 | |
寛政十一年五月三日没 | |
枯芦の日に日に折れて流れけり |
蘭更
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夕燕ひとつは谷へ帰りけり |
雪雄
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摂 州 | |
声よきはぬるゝ千鳥と思ひけり | 尺艾 |
柳から見ればちい(ひ)さし親の家 | 奇淵 |
鶏の道も付たる清水かな |
三津人
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伯蔵司賛 | |
享和元年十二月廿八日没 | |
世は芒穂にこそ出ねみな狐 |
二柳
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自像画 | |
文化二年三月十七日没 | |
春の花こんな親爺じ(ぢ)やなかつたに | 大江丸 |
花の雲ことしも夢に暮す哉 |
一草
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此次は我身の上か鳴烏 | 一茶 |
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