1930年12月31日現在

1929年の世界大恐慌が始まる前の数年間は第一次世界大戦のため混乱したヨーロッパ諸国に代わって日本からの輸出が急増し、空前の好景気になりました。好景気を背景に宅地開発が進むとともに鉄道も各地で建設されました。
相模鉄道が厚木まで延伸され、神奈川県中部地域と横浜が直結されました。しかし、横浜駅に乗り入れるまでにはまだ時間が必要でした。
東急東横線が渋谷から高島町(地下化により2004年に廃止)まで延伸されました。
京成本線が津田沼から成田まで延伸されました。
青梅の奥にある石灰鉱山からの石灰石を川崎のセメント工場に輸送するためと多摩川の砂利輸送のため南武線が建設され、現在の形になりました。
小田急が新宿と小田原駅間が完成しました。全線複線化に伴い急行電車を運転し始めました。レクリエーション地域の箱根と東京がこれで繋がりました。また熱海などの伊豆温泉地域も東京に近くなりました。
東急田園都市線が二子玉川から溝の口まで延伸され南武線と接続されました。
東急池上線が雪谷から五反田まで延伸され現在の形になりました。
東武東上線と武蔵野鉄道(西武池袋線)に客を奪われていた西武鉄道(西武新宿線)の路線が東村山から高田馬場まで建設され東京と直結することができました。都内は住宅地をぬって建設されたためこの路線は屈曲が多く高速化の足かせになっています。
としまえんの開園に合わせて西武池袋線の練馬から豊島園までの路線が建設されました。
多摩湖鉄道(西武多摩湖線)が国分寺と萩山と萩山から東へ小平、萩山から西へ村山貯水池前駅(西武遊園地駅付近)まで建設されました。
西武多摩湖線が萩山から武蔵大和まで延伸されるとともに、西武西武園線が東村山から村山貯水池前(西武園)駅まで延伸されました。この付近に西武線の三駅が固まっているのは当時、東京の水道の水源貯水池として村山・山口貯水池が完成しレクリエーション地域となったため武蔵野鉄道と多摩湖鉄道、西武鉄道がきそって延伸したためです。ここいらへんのせめぎ合いを調べてみると興味があります。
武蔵野鉄道(西武池袋線)が石灰石などの輸送のため飯能から吾野まで延伸されました。
東武野田線が大宮と粕壁(春日部)間で完成し、現在の形になりました。
東武日光線が東武日光まで全通しました。小田急に対抗して臨時に「日光特急」を走らせました。
京浜急行が神奈川から横浜まで延伸されました。
湘南電車(京浜急行)が浦賀から黄金町まで建設されました。当初の計画では黄金町から東進して長者町まで行く予定でしたが すったもんだ の末、後日横浜駅までつなげることになりました。

2010-06-16 作成