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俳 書
『桃の実』(兀峰編)
| 富花月 | |
| 艸庵に桃櫻あり | |
| 門人にキ角・嵐雪有 | |
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両の手に桃とさくらや草の庵
| 芭蕉翁 |
| 菓子盆に芥子人形や桃の花 |
其角
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| 桃の日や蟹は美人に笑るゝ |
嵐雪
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| しろしとも青しともいへひしの餅 | 兀峯 |
| 春 | |
| つぶつぶと梅咲かゝる霞哉 |
尚白
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| 梅雪亭にて | |
| 躑躅咲うしろや闇き石燈籠 |
桃隣
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| 鶯や下駄の齒につく小田の土 |
凡兆
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| 冷酒にのみつく比かもゝの花 |
曲水
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| 淺間嶽にて | |
| 永き日に遠近人とならふよや | 兀峯 |
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須磨寺
の花の制札に、一枝を切と | |
| らば一指を切べしと、義經の戯れ | |
| られし情を感じて | |
| 當代(イマノヨ)も指切事や花ごゝろ | 兀峯 |
| 世の花は五年以前の女とは | 其角 |
| 菜の花や小屋より出る渡し守 |
史邦
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| 夏 | |
| 柚のはなや庭へ下たるついで有 | 彫棠 |
| 餞 別 | |
| 帷子を洗はずにやるなごり哉 |
正秀
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頓て死ぬけしきに見えず蝉の聲
| 翁 |
| 綿のはなたまたま蘭に似たる哉 |
素堂
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| 秋 | ||||||||||
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名月や門へさしくる潮頭
| 翁 | |||||||||
| 名月や縁とりまはす秬(きび)のから |
去來
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| 木曽塚にふして | ||||||||||
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木曽殿と背(せなか)あはする夜寒哉
| 又玄 | |||||||||
| 夜が身に秋風寒し親ふたり |
鬼貫
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| 冬 | ||||||||||
| 万句興行 | ||||||||||
| 見しりあふ人のやどりの時雨哉 |
荷兮
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| 口切やのしめの裏の貧乏さ |
洒堂
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芭蕉庵
に | ||||||||||
| 花鳥や見出せし冬の有所 | 兀峯
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| 陰惜き師走の菊の齡哉 |
露沾
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| 水鳥よ汝は誰を恐るゝぞ | 兀峯 | |
| 白頭更に芦靜也 | 翁 | |
| 中汲の醉も仄に靜提て | 洒堂 |
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