このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





鑑真号
☆鑑真 (ex.飛龍)
 
沖縄航路の貨客船から改造を受け、
日中国際定期フェリー航路の歴史を開いた記念すべき第一船!
 
1985年7月、日中間で初の国際定期フェリー航路が開設され、大阪/神戸−上海間に最初に就航したのがこの『鑑真号』でした。
沖縄航路に就航していた貨客船『飛龍』を改造し、初代日中国際フェリーとしてデビューした『鑑真号』は、その後、日本国内の寄港地に横浜も加えられ、1994年に代替新造船『新鑑真号』が登場するまでの約9年間活躍しました。
武骨なルックスにツインファンネル、なかなか渋い通好みの魅力的なスタイルの船でした。
 
写真は1990年に神戸港ポートターミナルで撮影したものです。
この日は長崎で建造されたばかりの新造クルーズ船『クリスタル・ハーモニー』(現・『飛鳥Ⅱ』)が、回航の途上神戸港に寄港するということで出かけたのですが、当日は青函連絡船『十和田丸』改造の『ジャパニーズ・ドリーム』が入港するということで、本命の前にポートターミナルに寄ったのでした。岸壁で入港を待っていると、『鑑真号』も入港してきました。偶然撮った写真が貴重な記録になったいい例です(笑)。
 
しかしこの時、3年後にこの船に乗って上海へ渡ることになるなどとは、撮影している本人は知る由も無いのでありました・・・。
 
 
☆乗船Impresson
 
船で海外へ行くという目標が叶ったうれしさと、はじめて海外に出かける緊張感が交錯しての乗船でした。大阪南港かもめ埠頭のとなりにあった旧国際フェリーターミナルに停泊している船の上からは、フェリーターミナルに停泊しているフェリーを見わたすことができました。私は出航前からフロントデッキに立ち、眼の前に停泊している鹿児島航路(当時)の『さんふらわあ・きりしま』などを眺めてました。
 
乗船したのは1等船室で、アウトサイドキャビンに2段ベッドが2つの4人部屋でした。窓があるので圧迫感が無く、外の景色も見ることができ快適でした。他の船室は、2等室(2等B)はカーペット敷の大部屋、2等寝台(2等A)は船体中心付近に開放式2段ベッドが並んでました。貴賓室や特等室は見に行きませんでした。どんなお部屋だったのでしょう・・・。
 
昼食時間にはレストランへ行き、はじめて食べる本場の味付けの中華料理に少々戸惑いながらも、おいしく昼食をいただきました。
そして、食事のあとはお散歩(笑)。
船体を一周するオープンデッキは魅力的で、何度も散歩してました。特にブリッジ下部のフロントデッキは最高!進行方向の眼の前に広がる大海原を体いっぱいに感じることができました。もう一階上にもオープンデッキがあり、こちらにはトロピカルな装飾が施された小さな売店がありました。沖縄航路の名残りだったのでしょうか?残念ながら営業はしてませんでした。
 
レストランの料理の味付け、キャビンクルーの大陸的旅客対応(笑)など、大陸に上陸する前に、『鑑真号』の船内で基本的な中国式の習慣に慣れていったような気がします。軽いカルチャーショックを受けながらの楽しい船旅でした。
 
 
☆Ship Data
・総トン数:9,280㌧
・旅客定員:564名 ・貨物積載能力:128TEU
・就航年:1985年(旧航路では1974年?) 
・船籍:中国(上海)
 

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