このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





新鑑真号
☆新鑑真
 
先代から受け継いだ歴史ある航路を守るのは、
スマートなデザインの白い船。
フロントデッキで広い海を実感しよう!
 
約9年にわたって大阪/神戸−上海航路を守ってきた初代『鑑真』でしたが、船の老朽化や輸送貨物量の増大などでリプレースが決まり、次代の新造船に航路を託すことになりました。その初代『鑑真』から歴史ある航路を引き継いだのが、この『新鑑真』です。
 
鋭角を多用したスマートなスタイル、先代の初代『鑑真』を凌駕する国際総トン数14,543トンの大きく堂々とした純白の船体・・・。この船をはじめて見たときには驚いたとともに、本当に頼もしく感じました。
かっこよく傾斜した箱型ファンネル、後部甲板に集中配置されている救命艇などが、船体のいいアクセントになっています。
 
写真は神戸港ポートターミナルに停泊中の『新鑑真』です。
☆乗船Impresson
 
乗船したのは1等船室でした。
アウトサイドキャビンに2段ベッドが2組の部屋で、ドア寄りには洗面台と荷物置き場があり、窓際には椅子と小さなテーブルが置かれています。
 
2等船室(2等B)はカーペット敷の大部屋ですが、2等寝台(2等A)はアウトサイドキャビンに2段ベッドが4組の8人部屋となり、初代『鑑真号』と比べて格段にグレードアップしました。
 
ちょっと気になるのは上等級の特等室と貴賓室です。
両等級ともブリッジデッキの1階下のAデッキにありますが、このAデッキは船客が気持ちよく散歩ができるよう設置されたサンデッキやフロントデッキがあるところ。特等室と貴賓室は、船を360度周回するこれらオープンデッキに面しており、窓からはデッキ越しに外の風景を見ることになります。窓はミラーグラス処理されていて外からは覗かれない様に配慮されていますが、夜になると部屋の中が丸見えになってしまいます。昼間はいいですが、夜はきちんとカーテンを閉めておきましょう。
 
この船でうれしかったのは、何といっても初代『鑑真号』に設置されていたフロントデッキが引き続き設置されたこと!
ブリッジ下部のフロントデッキに立って、何もさえぎる物の無い広い視界で東シナ海の大海原を全身で感じる・・・。初代『鑑真号』で体感した感動を、『新鑑真号』でも体感することができるのです!
私が『新鑑真号』で上海へ行ったときには、このフロントデッキに立ち、初代『鑑真号』ではじめて体感した大海原を思い出しながら、初渡航のあの日をオーバーラップさせていました。
 
フロントデッキの下部にはフォワードラウンジがあり、ここではソファーに座りながら、船首に開いた窓から前方の景色を楽しむことができます。
オープンの時間が午前と午後でそれぞれ限定されているのは残念ですが、ゆっくりできるいい空間です。私は、オープンしている時間には、ほとんど入り浸ってました(笑)。ウェイターのおじさんと話しながら、まったり過ごしました。
 
☆Ship Data
・総トン数:14,543㌧
・全長:156.7m ・全幅:23.0m ・喫水:6.20m
・主機関:10,500馬力×2基
・航海速力:21ノット
・旅客定員:345名 ・貨物積載能力:242TEU
・就航年:1994年 ・船籍:中国(上海)
・横揺れ防止装置:フィンスタビライザー ・離着岸支援装置:バウスラスター

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