2016年 7月

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7月31日() 【体力の限界】

 東京都民にとっては一大イベントである都知事選挙の日ということで、僕も選挙に出かける。ただ、選挙の告示から投票日までの間に引っ越してしまうと元の住所の投票所で投票しないといけないということで、新居の住民票を持って1時間かけて旧居の三鷹台まで行ってきた。電車代も往復で1000円以上かかるし、雨が降るという予報だったし、面倒だから行くのを止めようかなとも思ったけど、選挙権は先人たちが苦労して獲得してきた大切な権利であることを考えると、やーめた、なんて言えない。そして何より、あまり声を大にして言えないが、誰が都知事になるかで僕の仕事も変わってくる可能性がほんの少しでもあるかもしれないから、自分で一票を投じておきたかった。

 結果はご存知の通り小池百合子圧勝で、まあそりゃそうなるよねという感じではあった。小池百合子を積極的に推すというよりは、自民党都連の傀儡に見えた増田、圧倒的に準備が足りず口先だけでごまかしているような(そしてその口先ですら危うかった)鳥越に比べれば、小池百合子の方がまだマシという消極的選択をした人も多かっただろう。革新系は鳥越さんを担ぐより、宇都宮氏にした方が良かったのではないかと思う。しかし1995年の青島都知事以降、作家とかキャスターみたいな元からテレビで顔が売れてる人しか都知事になってないな。こういう感じはいつまで続くのだろう。

 話を戻して、選挙に行った帰りに渋谷の後楽本舗で昼食を食べて帰る。今日はニラレバ定食。夜に家で炒飯を作る予定だったので、ここで炒飯を食べるのはやめておいた。参考までに、職人はどういうふうに中華鍋を使っているのだろうと観察していたのだけど、鍋を操る手さばきはともかくとして、そもそも圧倒的に火力が違うんだな。中華鍋を使ったとしても家庭用コンロの火力でパラパラの炒飯なんて作れるんだろうかと思ったが、果たしてその疑問は夜に現実のものとなるのであった。

 帰宅後、食材の買い物に出かける。先週木曜に駅前の24時間スーパー、昨日は中規模ショッピングモールのスーパーへ行ったので、今日はうちから歩いて7,8分くらいのところにあるイオンに行ってみた。何というか、品揃えと清潔感と明るさが昨日のスーパーを比べると段違い。というか僕が想像する普通の物が普通に置いてある一般的な大規模スーパーだった。にんにくもちゃんと青森産のものが3種類くらい置いてある。平日の忙しいときは駅前の24時間スーパーで済ますとしても、休日にゆっくり買い物したいときはイオンだな。ということで早速WAONカードも買ってみたりして。

 そして帰ってから、満を持して中華鍋を使った夕食作りに取り掛かる。昨日届いて2時間ほどかけて空焼きと油ならしをして使えるようにした中華鍋。記念すべき最初の品は炒飯にした。これまでフライパンで何度も作ってきた料理ではあるけど、店で出るようなパラパラな炒飯を作れたことはなかった。しかし鉄製の中華鍋を使うと素人でもパラパラの炒飯を作ることができるということで、今回は今までの自分とは違うはず。

 具はにんにく、チャーシュー、葱、そして卵といたってシンプル。シンプルな方が純粋な出来が分かっていい。ニンニクを油でじっくり温めて、きつね色になり始めたところで卵を投入。卵は大きな音を上げて瞬時にぐつぐつと煮え始めた。さすがの中華鍋で、これまでのフライパンとは全然違う。よしよしいいぞ、と思っていたが、順調なのはここまでだった。卵が固まりきらないうちにご飯をと思って急いで投入したら、なぜかご飯が全然ほぐれない。それどころか炒めれば炒めるほどご飯がべちゃべちゃになってダマになっていく。ダマになるせいで、お玉を動かす手も重くなる。なぜだなぜだ。ご飯は水分少な目で炊いたのに。中華鍋を使えば誰でもパラパラの炒飯ができるんじゃなかったのか。

 ・・・というわけで、失意のうちに炒飯が完成した。皿に盛りつけた見た目も非常にもっさりした感じ。食べてみるとご飯がべちゃべちゃで失敗した油っぽい炊き込みご飯を食べているみたいだった。二口くらいで食べる気が失せたけど、折角作ったのに食べないのはもったいないので、頑張って最後まで食べ切った。救いだったのは味自体はおいしかったことで、この辺りに自分の腕の希望を見出すことにしよう。とにかく、パラパラの炒飯を楽しみにしていただけにとても残念だ。ただ単に僕の腕が悪いのか、そもそも作り方が間違っているのか。


<中華鍋、出動>

<べちゃべちゃして全然おいしくない>

 今日は都知事選も大きかったが、もう一つ、千代の富士死去のニュースも驚きだった。物心ついたときに一番強い力士だったし、引退を決意したという当時の貴花田に負けた取り組みはリアルタイムで見ていてよく覚えている。周りが本当に太っただけにしか見えなかった相撲取りの中において、小さいのに筋骨隆々でしかも強くて顔も精悍で、子供ながらにこの人はヒーローなんだと分かったくらいだったから。「体力の限界」で有名な引退会見を見たのがつい最近のことのように思える。今年は大物有名人が次々と亡くなっていくなあ・・・。


7月30日() 【鉄の男】

 先週は土曜出勤だったので、今週はようやく二連休。引っ越す前の土曜は疲れ果てて昼過ぎまで寝て、一日使い物にならない日が多かったけど、通勤時間短縮の影響か、今日は8時には目が覚めたうえに結構すっきりしていた。そして起きてもモノでごちゃごちゃしていて居場所があまりない旧居とは違って、今は引っ越したばかりでスッキリ片付いている状態なので気分が良い。今のところ、引っ越して正解だったなと思う。

 今日はいい天気だったので、午前中は掃除や洗濯をし、午後から買い物へ。西葛西に引っ越してからまだあまり近所を歩いてないので、買い物に行くついでに街をうろうろしてみた。うちから徒歩5分のところに江戸川区スポーツセンターという区の施設があり、プールやトレーニングジムや卓球室があるとのこと。利用料金は1回210円で、日曜以外は夜10時半まで開いているということだったので、これは今後使わない手はない。安くて夜遅くまでやっている施設がうちの近くにあるなんて、これは僕に運動しろと言っているようなものだ。

 そのスポーツセンターの隣にあるのが、ダイソーやしまむらやスーパーなどが入っているサニーモール西葛西。ダイソーやしまむらは普段あまり使わないけど、折角来たのでダイソーで整理ボックスなどを買い、1階に入っているマルエイというスーパーで食料品の買い物をして帰る。マルエイの店舗は広くて活気があったけど、何となく店内全体が昭和50年代くらいの雰囲気がしてちょっとなあ・・・という感じではあった。そもそもニンニクを買おうとすると中国産と香川産のものしか置いてないのが駄目だ。ニンニクと言えば青森産。なぜ青森産のニンニクを置いていないのか。あと、299円の弁当があったので試しに買って夕食にしたけど、安い弁当には安いなりの理由があるんだな。もう二度と買わない。ただ弁当以外のものは安いことは安いので、いろいろと安く買い込みたいなら利用できるかもしれないスーパーではあった。

 夜は注文していた中華鍋が届いたので、使えるようにするために空焼きと油ならしという作業をする。鉄製の中華鍋には出荷時に錆止めが塗られていて、これを落とすために、そして油が十分馴染んでいくように、最初に空焼をしないといけないらしい。ネットに乗っているやり方を参考にして空焼きをしていたら、1時間くらいかかってしまった。というのも最近の家庭用ガスコンロはSIセンサーなるものが強制的につけられていて、温めているものの温度が上がると勝手に火が弱くなったり消えてしまったりする。中華鍋の空焼きにこれはマイナスで、なかなか上手い具合に焼けてくれなかった。ずっと右手で中華鍋を動かしていたのでちょっと筋肉痛にもなっているし、何よりずっと強火のコンロで鉄を熱しているのだから熱い。暑い、じゃなくて熱い。

 悪戦苦闘しながらも何とか空焼を終えて(というか半分くらい諦めて)、次にクズ野菜を多めの油で炒めるという「油ならし」をする。といってもうちにはクズ野菜なんかあるわけないので、スーパーで半額60円になったカットレタスを買い、それを使ってやることにした。油がバチバチと飛んで熱かったけど、さすがは鉄製の中華鍋といったところで、これまでのテフロン加工のフライパンと熱の入り方・伝わり方が全然違う。これだったら家庭用のガスコンロでもおいしい炒飯ができそうだな、ということで、明日以降を楽しみにすることにした。こちらの油ならしも1時間程度で終了。これで実践デビューできる形になった。

 前の住まいでは古いIHでフライパンや鍋が全く反応せず、その結果暖かい料理が全くできなかった。そのため今回は満を持して8年振りに料理再開となるので、それじゃあ折角だから形から入りたいということで中華鍋を買ったのだった。結局空焼きと油ならしで2時間弱かかってしまったが、鉄の中華鍋は使えば使うほど味が出る一生モノだということなので、最初の準備に時間がかかるのは仕方がないかもしれない。ちなみに今回買ったのは、横浜中華街の料理人のほとんどが使っているという山田工業所製の30cm中華鍋。この中華鍋をガコンガコン言わせて、料理のできるオトコになれるだろうか。


7月29日(金) 【思い出】

 今日は非常勤先の期末試験で、11時頃家を出て横浜六角橋へ。空の青色が濃く、遠くにぷかぷかと雲が浮かんでいて、夏だなあと思う。非常勤先に着いてから高層階のカフェテリアに行き、夏の横浜を眺めながらいつものカレーを食べた。大盛りで430円なのでお得。そしてカレーで気力を十分に漲らせてから試験監督に臨んだ。来週は採点地獄だ。


<横浜の夏>

<カフェテリアでお決まりのカレー>

 試験後、夜は久々に駒場へ。今日はうちの師匠が病気から復帰したということで、そのお祝いを兼ねた食事会。僕が知る限り、今までで一番弟子たちが集まったかもしれない。僕は不肖の弟子だし、久しぶりだし、知り合いもそんなにいないから行き辛いなあと最初は思っていたが、実際には思った以上に見慣れた顔が多かった。というか、国立関係で知り合った人が多く出席していて何だか不思議な感じだった。国立関係で知り合ったのに、皆元を辿れば師匠のところの出身なのだと思うと、自由にさせてくれる師匠の懐の深さが感じられるような。そして国立とは全く関係ないと思っていた人から国立のI君の話題が出てきたりして、世間(というかこの業界)は狭いと思い知った。

 師匠も思った以上に回復されていて、正直なところ本当に安堵した。同じ病気で亡くなった先生や、復活が難しいと言われている先生がいるなかで、師匠だけでも助かって本当に良かったと思う。相当一生懸命リハビリされたんだろう。そして今後は出版を見据えた研究会を始めるプランがあるというくらいやる気十分で、まだ情熱が衰えてない点でも安心した。くれぐれもお体にお気を付けいただいて、ますますご活躍ください(僕の博論も見ていただかないといけないので。。)

 食事会が終わり、折角久しぶりに駒場に来たのだからあそこに行かないといけないだろうと、電車で帰る皆さんと別れて歩いて裏門へ。駒場に来るのは多分3年振りくらいだと思うけど、久々に銀杏並木を歩くと、大学に入ってから博士課程までの10年間のいろいろなことを思い出してちょっと感傷的になった。夜で誰もいなかったからだと思うけど、歳取るとすぐ昔のことを思い出して嫌だね。


<夜の駒場銀杏並木>

<昔の生協食堂があった場所に僕の知らない建物が>

 で、山手通りのラーメン山手へ。ものすごく久しぶり。今日は焼ねぎラーメンにする。大盛りは無料になったらしく、これで650円。スープを飲んでスパゲティのような麺を食べて、ああこれこれ、という感じになる。多分人生で一番食べたラーメンだからなあ。ラーメンは以前と変わらなかったけど、昔は濃紺で味があった店前の大きな暖簾がかなり色落ちしているのを見ると、年月が経ったんだなと思う。次に食べられるのはいつになるだろうか。


<久々の山手で焼ねぎラーメン>

<暖簾は色あせていた>

 せっかくなので昔よく通っていた道を歩いて渋谷まで行き、地下鉄に乗って帰宅。今日はいい一日だった。


7月28日(木) 【梅雨明け】

 関東地方もようやく梅雨明け。東海以西よりも10日遅く、去年よりも18日遅いとのこと。今年は割と涼しいから過ごしやすくていいなあと思っていたが、暑い夏が始まってしまった。年々夏の到来が嬉しくなくなってきている気がする。今日も空はすっかり夏という感じで、外に出ると溶けそうになる。

 今日もつつがなく東陽町で過ごしてから帰宅。これまでは帰りにニトリに寄ったりして帰っていたので、普通にまっすぐ帰ったらどのくらいで帰れるのだろうと思い、駅に着いてからスーパーで買い物をして帰るという一般的な行動で帰ってみた。すると、家に着いたのは6時前だった。これまでの三鷹の家だと、どう頑張っても家に着くのは7時前だったので、1時間の余裕が生まれる。朝の1時間の余裕と合わせると、引っ越したことで生まれる余裕は1日2時間。今は週4で出勤しているので、1週間だと8時間。1か月で32時間。1年だと384時間=16日分もお得が生まれる。この時間を有効に使えたら、有意義な人生を送れるだろうか。

 時間に余裕は生まれたが、引っ越しで散財したせいで金銭的にはカツカツになったので、真剣に節約生活を始めることにした。手始めに、ペットボトルの購入をやめ、麦茶は市販のパックで作り、外出時には水筒に詰めて持ち歩くことにする。これまで買っていた2リットルの麦茶は1本150円から180円というところが相場だが、伊藤園の54リットル分の御得用パックを使えば2リットル当たりたった6.7円。今計算してちょっとびっくりだ。こういうところから節約していかないといけない。

 ・・・とかいいつつ、スッカロの雲海と定番の黒霧島を買ってしまう。夏になったから、焼酎のソーダ割りが本当においしくなるんだよなあ。


7月27日(水) 【改めてスタート】

 今日はつつがなく東陽町で一日。やや忙しい時期を経て、今は凪のような状態になっている。このまま夏休みに突入できるかな。

 今日で引っ越しから一週間ということで、そろそろ引っ越しの匂いを取り除きたい。ということで最後まで残っていた段ボールの荷ほどき作業に着手した。最後まで残っていたのは雑多な紙の資料や前の引っ越しの時から開けてない古い段ボール4箱。雑多な紙の資料はまだいいとして、前の引っ越しのときから全く開けてない古い段ボールを開封するのは億劫だった。そもそも8年間開けないでも過ごせた段ボールなら、捨ててもいいはずなんだけど、もしかしたら重要なものが入っているかもしれないと思って捨てられない。開けてみると、大学1年から修士課程時代までの紙の資料がわんさかでてきた。修士1年の時のレジュメ、恥ずかしい。大学1年春学期の基礎演習の報告レジュメ、もっと恥ずかしい。さらには大学に入学した時のオリエンテーションでもらったサークル勧誘ビラの束が出てきて、なんでこんなものをご丁寧にも取っていたのかが謎だ。

 とりあえずそういった昔の資料は新しい段ボールに移し替えて(サークルの勧誘ビラは捨てたけど)、収納の奥で再び眠りについてもらう。捨てりゃいいじゃないかと思うけど、やっぱり個人的な思い出というか歴史なので残しておきたくなってしまう。こうやって物を取っておくから、どんどん荷物が溜まっていってしまうんだよなあ。

 とにかくこれで段ボールの山はなくなり、ようやくきちんとした形で新生活スタート。次は中華鍋と炊飯用土鍋を買って自炊を始めよう。


7月26日(火) 【海岸線】

 引っ越してから改めて、今まで結構ひどかったんだなと思うことが多々ある。その代表格が家電の性能で、新居では冷蔵庫とエアコンが飛躍的によくなった。冷蔵庫は今回の引っ越しを機に買い替えたもので、これまでは大学に入学したときに家電一括セットみたいなので買った本当に安いシンプルな冷蔵庫をずっと使っていた。そんな冷蔵庫を15年も使っていたものだから、ここ5年くらいは運転音がうるさくて、あまりのうるささに夜中に何度か目が覚めてしまったことがある。冷蔵庫はそのくらいうるさいのが普通だと思っていたけど、新しい冷蔵庫は本当に運転してるのかというくらい静か。今回買ったのは三菱の冷蔵庫で、運転音は22デシベルらしい。まともな金を出せばまともな機能が手に入るんだな。

 エアコンの方も、旧居の備えつけエアコンはおそらく最初は白かったんだろうけど長い間使って茶色っぽく変色してしまったであろう残念なもので、となると恐らくアパートが建てられた25年くらい前の製品だと思うが、それはひどかった。冷房を付けると一気に冷やして寒くなったと思えば急に運転を止めて暑くなり、暖房を付ければ途中で「ボゴォ・・・」という空気の抜けるような大きな音を出して温風が出ない時間が20分くらいあったりするという、前時代的な代物だった。運転音ももちろんうるさい。一方で新居の方の備えつけエアコンは運転音が静かで風も優しい。エアコン側の勝手な判断で運転を止めるなんてことは決してない。見てみると富士通の2013年製のエアコンだったので、最新とは言わないまでもそこそこ新しい。25年前の黄ばんだエアコンに慣れると、最近のエアコンは天使のように感じられる。

 家電の性能や部屋の広さも含め、今までいろいろ残念なことをしていたんだなと自分の人生(と部屋の選択)をちょっと後悔している。8年前、旧居に引っ越した当時は今まで一人で住んだ家で一番広くてベランダも十分で快適と思っていたけど、新居の利便性と快適さを考えたらあの広さであの家賃はなかったな。自分の8年間を否定するようで悲しいけど。家賃に「吉祥寺近辺」というブランドの上乗せがあったのかもしれない。

 今日は午前中東陽町で、午後は所用で東陽町から少し離れた場所にある潮見へ。用件は無事終了し、潮見からそのまま帰宅することになった。潮見から西葛西へ帰るとなると、京葉線で葛西臨海公園まで行って、そこからバスということになる。潮見とうちは直線距離で5kmくらいしか離れてないけど、ぐるっと大回りするようで何だか勿体ない。天気は悪かったが葛西臨海公園はそこそこ賑わっていた。夏休みだもんねえ。


<京葉線の潮見から>

<葛西臨海公園へ>

 帰りにマツモトキヨシでいろいろと買い物をして帰る。徐々に新居が整ってきた。あとは残った資料系の段ボールを片付けるだけだ。


7月25日(月) 【手続きでたらい回し】

 今日は午前中東陽町へ行き、土曜日の後始末など諸々。午後は勤務調整ということで休みにし、この平日の貴重な時間を使って区役所に転入届等を出しに行く。ただ、江戸川区役所は場所的に西葛西からだと行きにくいので、うちからも歩いていける葛西事務所へ行って手続きをすることにした。隣の葛西駅まで来たので、昼食は葛西の老舗ラーメン屋であるちばき屋で取ることにする。ちばき屋は昔から有名で、上京してから一度行ってみたいと思っていた店だった。ただ葛西方面にはずっと用事がなかったので、わざわざ来ることもなかった。こっちに引っ越してきて近くなったのでようやく食べられるというところ。

 ちばき屋はラーメンに半熟卵を初めて乗せた店らしい。が、今日はその半熟卵はつけずに普通の支那そば醤油味大盛りにする。ラーメンは本当に昔ながらのおいしい醤油ラーメンという感じだった。醤油味が身に沁みる。20代の頃はこういうあっさりしたラーメンがあまり好きではなかったけど、30代になってこういうラーメンもいいなあと思うようになってきた。シンプルな醤油ラーメン屋に年配客が集まるのも分かる気がする。


<葛西のちばき屋>

<支那そば大盛り>

 食後、葛西事務所に行って転入手続きなどを行う。事務所というから三鷹台の姿勢窓口のような、いつも客が2,3人くらいしかいないようなこぢんまりとした場所を想像していたが、そこは普通に混雑する区役所のミニ版という感じだった。人がかなり多くて、結構またされたうえに、足りないものを一回家まで取りに帰ったり、家に帰った後でまた住民票を取りに行く羽目になったりと、かなりの無駄足があり、結局全ての手続きが終わったのは窓口が閉まる5時を過ぎていた。最後の窓口には5時のチャイムが鳴り終わる寸前で飛び込んで何とか対応してもらったけど、何だか腑に落ちない。最初から住民票がいるならいるって言ってくれれば、事務所と家の無駄な往復をしなくてよかったのに。

 今日はドイツのアンスバッハでテロのような事件があったとのこと。アンスバッハは一般的には馴染みがないかもしれないが、個人的には昨年調査でアンスバッハに行ったこともありちょっとショックだった。まさかあの街でそんな事件が起こるとは。案内してくれた役場の人は大丈夫だろうか。


7月24日() 【休日】

 今日は休日。引っ越してから初めて天気が良い日になったので、段ボールの荷ほどきをしたり洗濯をしたり布団を干したりする。新居のベランダは西向きで、最初は東向きじゃないのがちょっとネックだなと思っていたが、西向きだと昼以降の強い日差しがずっと降り注ぐので、モノを干すには持って来いかもしれない。そして西向きなので冬は暖かいらしい。夏は西日が照り続けるので暑くなるのが玉に瑕だけど、今回は防熱のレースカーテンを買っておいたので多分大丈夫。


<駅前住宅街の感じ>

<スカイツリーもちょっとだけ見える>

 段ボールの荷ほどきも8割くらい終わり、ガスコンロも設置し、ようやく新生活っぽくなってきた。あと残っているのは、前の住処で8年間一度も開けなかった段ボールの中身を開けて整理するかどうか。どうせフランス語のノートとかがいっぱい出てきて、不可ばっかりとった嫌な思い出が蘇るだけなんだよなあ。


7月23日() 【休日出勤】

 今日は土曜日だが、東陽町の仕事場でイベントが開催されるため、初めての休日出勤。土日はゆっくりと休みたいところだが、どうやら全員参加が基本路線だったみたいなので仕方がない。おかげで今日開催される国立のプロジェクトの研究会にも出席できなくなってしまった。ただ、風の噂によると国立の研究会の方は大荒れだったらしいので、行かなくて良かったのかもしれない。国立のプロジェクト関連で言えば、去年まで土日に開かれていた国立の研究会やシンポジウム運営なんかでは基本的に交通費や日当は出なかったので、それに比べれば今の仕事はその辺りがしっかりしていて助かる。

 今日はそこまで暑くなかったがけど、一日中テントもない外で立ちっぱなしだったので、体力は相当消耗した。一方で、研究というのは仲間内だけでやっていてはだめで、一般の人にもきちんと優しい言葉で伝えることも重要なのだというごく当たり前のことを改めて思い知った有意義な一日でもあった。同じような思想を持った仲間内の集団でいろいろやることも結構だが、それをきちんと社会に伝える努力をしなければ意味がない。研究の専門分化が進み過ぎた現在の大きな問題だろう。

 夜はイベントの打ち上げがあったが、ついにシーリングライトが届くということでビールを1杯だけ飲んですぐに帰宅。そして7時頃、ついに我が家に光がやってきた。夜でも明るいことがこんなにありがたいとは。今のシーリングライトは蛍光灯ではなくてLED化しているので、これまでの蛍光灯シーリングライト(そもそも今までシーリングライトのことを日本語で何て言っていただろう。天井灯?)に比べると同じ光の強さで消費電力が半分になるらしい。さらにリモコンで白い色から暖かい色にグラデーションで変えることができるようになっている。少し前までLEDは高価で手が出なかったので、素晴らしき技術進歩と価格低下に感謝。

 夕食は明るくなった部屋で、打ち上げ早退のお土産でもらったビールとともに近所のマクドナルドでいろいろと買ってきて済ます。ここ最近、マクドナルドを食べるのは1年に1回くらいになっていたのに、もう3日で2回食べている。こんな食生活をしていると駄目なのは分かるので早く自炊に移らないととは思っているが、いろんな店が近過ぎるので誘惑に負けてしまう。参った参った。


<クーポンを使うと結構安くなる>

 夜はフジテレビの27時間テレビを見ていたが、夜中のさんまと中居にたどり着くまでに眠くなって寝てしまった。全国の高校生がダンクするのを見て何が面白いんだろう?


7月22日(金) 【快適】

 新居は西葛西駅前の中〜高層住宅街が立ち並ぶ一角にあって、低層マンションしかなく緑もそこそこあった三鷹の家の周辺環境と比べるとかなり都会的ではあるのだけど、今日は夜中にカエルのゲロゲロと鳴く声が聞こえてきた。こんな緑もない住宅街でどこから?と思ったら、近所の医院の屋上がビオトープになっていて、そこから聞こえてきたらしい。夜に聞こえてくる虫やカエルの鳴き声は安心感を与えてくれるので、いい仕事する医院だなと思う。

 今日は初めての新居からの東陽町。これまでは6時半過ぎに出ていたが、これからは8時に家を出ても間に合う。今日もゆったりと8時前に家を出て、東西線に乗って東陽町の仕事場へと向かった。確かに東西線の混雑はすごかったが、仕事場まではたった1駅(南砂町)もしくは2駅(東陽町)なので、そこまでストレスを感じることはない。西葛西では進行方向左側のドアが開き、そこにギリギリで乗ると進行方向右側のドアが開く次の南砂町ではまず降りれない。そこで西葛西と同じく左側が開く東陽町まで仕方なく行くことになるのだけど、南砂町で降りようが東陽町で降りようが運賃も仕事場までの距離も変わらないので全く問題ない。結果、8時前に出たのにこれまでよりも早く仕事場に着いた。何ということでしょう。

 帰りにニトリでござやレースカーテンを買い、今度は南砂町から乗って西葛西へ。たった2分。ニトリでかなり時間をかけて買い物をしたのに、家に着いた時間はこれまでよりも30分早い始末。疲れも全然違う。やっぱり通勤に時間をかけないというのは重要だなと、つくづく感じた一日だった。家賃はこれまでよりも2万円近く高くなるけど、部屋の快適さと通勤の楽さを考えたら2万円以上の価値がある。そもそも2万円なんて大きい飲み会に2回行かなければいいだけの話だし。

 夕食はまだ自炊の準備ができていないので、今日も近所の店で買ってきて済ます。今日はオリジン弁当のなすの辛みそ炒め弁当。オリジン弁当は前の家の駅前にもできたのに、駅前拡張工事の影響でたった2年くらいで閉店になってしまった。その後拡張工事が終わって新たに建てられたビルにできたのは居酒屋で、なぜフレッシュネスバーガーとオリジン弁当戻って来ない?と憤ったものだった。というわけで久しぶりのオリジン弁当。手軽に済ませたいときには悪くない。


<なすの辛みそ炒め弁当>

 明日も仕事だし、光もないしで、早めに寝ることにする。


7月21日(木) 【引っ越しその2】

 新居で朝4時に起床。外は雨が降っている。気温も低いようで、窓を開けて寝ていたのでやや寒い。

 疲れもそこそこ取れたので、朝から荷ほどきを始める。というか現段階ではそのくらいしかやることがない。テレビを見ようにもアンテナケーブルの長さが足りない。パソコンでネットを見たいが机も椅子も捨ててきたし、ネットもまだつながってない。ソファーもまだ届いてないので座ってぼんやりできない。極め付けはシーリングライトがないことを知らなかったのでそもそも部屋に明かりがない。ちょっと吉幾三のおら東京さ行くだの現代版みたいな格好になっている。おらの家には電気がない!(正式には電気はあるが照明がないのでつかない)

 今日は午前中に三鷹台の旧居に行って退去立ち合いをし、午後は家具家電ガスNTTなど様々なモノ・ヒトが来ることになっている。まずは退去立ち合いのため、9時に家を出て三鷹台へ。噂に聞いていた千葉方面から東京に向かう東西線の混雑だが、少なくとも9時を過ぎていればそこまででもなかった。7時台8時台もこれくらいだったら助かるなあとは思うけど、そうもいかないだろうな。

 旧居到着後、不動産屋の人と一緒に退去確認。全体的には綺麗に使ってもらっているが、ただ一点、キャスター付きの椅子によってできたフローリングの損傷はいかんともしがたく、フローリング全面張替えになるとのこと。そしてこのフローリング剥げは入居者の方でも復元費用を支払わないといけないとのこと。ただ、8年も長く住んでもらったので、最低でも大家と折半か4:6、もしくは3:7くらいの負担にしたいとのことだった。7年前に買った椅子は見かけだけで全然座り心地もよくないし、ひじ掛けのところもボロボロ取れていくしで最悪だったから捨ててきたのだけど、最後の最後でまた迷惑をかけるとは。まあフローリングで直にキャスター付きの椅子を使うと剥げてしまうということを知らなかった自分が悪いか。敷金が返ってくるかと思っていたら、それどころか逆に5万円近く出費しないといけなくなりそうなのでかなりorzという感じではあるが、自分が悪いから仕方がない。これを経験に、新居ではそういうことを起こさないようにしよう。

 その後吉祥寺へ出て、シーリングライトを買うべくヨドバシへ。ところがヨドバシの店舗だと、目を付けていた商品の値段が価格コムで見ていたものよりも3000円近く高い。ということは2つ買うとなれば6000円高い。電気は今すぐほしいから6000円余分に出しても買って帰るかな・・・と思ったが、ここまで引っ越しの出費が予想以上になっていること、さらに旧居のフローリングの傷の修理代金がのしかかってくることもあり、ここは我慢せねばならぬということで価格コム最安値のネット通販で買うことにした。背に腹は代えられない。ちなみに冷蔵庫売り場を見てみると、この前買って今日の午後届くはずの冷蔵庫が、買ったときよりも8000円も値上がりしていた。展示場所も同じで、製品名も同じだから間違いない。何故なんだと思ったけど、いい時に買っておいてよかったとニヤリとしたことは言うまでもない。あとはテレビのアンテナケーブルと水漏れしていた洗濯機の給水ホースを買う。

 11時を過ぎたところで、昼食。最後に吉祥寺で食べてから帰ることにする。さよなら吉祥寺スペシャルの第10弾にしてラストを飾るのは、カヤシマのワクワクセット。カヤシマは孤独のグルメに出てきてから知った、僕の中では割と歴史が浅い店ではあるけど、独特の雰囲気とナポリタンがおいしいのでちょくちょく通ってしまう魅力があった。今日は初心に戻ってナポリタン大盛りとポークジンジャーにする。中太麺で息を吸い込むと酸味が鼻の奥を突くくらいワイルドなナポリタンを食べると、ああこれこれという感じになる。白ご飯が欲しくなるけど、それをするといかにも「孤独のグルメを見て来ました!」みたいになるからできないんだよなあ。ナポリタンと一緒に白ご飯を頼むというのは宿題にしておこう。これで本当にさようなら、吉祥寺。


<カヤシマ>

<ナポリタン大盛りとポークジンジャーのワクワクセット>

 食後すぐに西葛西の新居に戻り、午後は来客ラッシュ。途中でニトリの人とNTTの人がバッティングして、2業者同時に作業をしてもらうという変な空間が生まれたが、仕事机、椅子、冷蔵庫、ネット環境、ガスと、これで生活に最低限必要なものは揃ってきた。そして何よりソファが届いた!ソファを設置するとさすがに威圧感がある。上京した頃から寝られるだけの長さがあるソファを置いてテレビを見ることができる家に住むことが夢だったので、ようやく夢が叶ったことになる。ソファを置ける家に住めるようになったのねえ。後は光だけだ。

 夜はマクドナルドで適当に買ってきて済ます。さすがに駅が近いだけあって、ファストフードの店やコンビニが至近距離に一通りそろっている。せっかく自炊する気満々で越してきたのに誘惑が多過ぎて、これは問題だ。


7月20日(水) 【地獄の引っ越し】

 今日・明日と東陽町の仕事場から休みをもらっていよいよ引っ越し。三鷹市の三鷹台から江戸川区の西葛西に引っ越す。

 昨日夕方5時に帰宅した時点で、引っ越し準備の進捗率は2%程度だった。でも前回8年前の引っ越し経験からすれば、半日あれば十分間に合うと思っていた。そもそも今回は引っ越し代を安くするために業者には午後フリープランで申し込んであるから、少なく見積もってもあと約20時間くらい時間がある。8年前に引っ越した時の日記を見ながら、これだったら全然余裕だな、と。

 ところが、準備はいつまで経っても終わらなかった。8年前の引っ越しの時は段ボール15個くらいで全て収まったと思うが、今回は15個梱包しても全然先が見えない。夜8時頃、これはちょっと本格的まずいぞ・・・と思い始め、かなりペースを上げる羽目になった。そもそもこの8年間で資料や紙や本が大幅に増えていることは仕事上当たり前のこと。何をD2時代の自分と一緒にしてるんだと、昨日までの軽く考えていた自分を殴りたくなる。作業をしているとなぜこんなものを今まで取っているのかが分からないものも大量に出てきたので、そういうものは思い切って捨てる。大学1年の時に買ってここ10年くらい来ていないミッキー×バレンチノのコラボシャツも捨てる。結果、古着だけで40リットルゴミ袋5つ分くらい捨てることになった。

 結局夕食も取ることができず、寝ることもできず、徹夜で準備をした結果、明けて20日の昼12時、ようやく何とか全ての作業が終わった。19日夕方5時に取り掛かり始めてから約19時間、途中で気絶しそうになるくらいフラフラになりながらも、何とか何とか終わった。段ボールの数は合計45個。いらないものを相当捨て、家具家電もかなりのものを粗大ごみに出した結果がこれなので、いかに荷物に埋もれて生活していたのかということが良く分かる。最後の辺りはパソコンデスクの前の椅子に座るか、布団に横になるかしか居場所がなかったからなあ。でもこれでそんな生活ともサヨナラだ。

 昼12時に準備が終わった時点で倒れそうなほど眠かったが、その前に転出届を出しておかないといけないと思い、市役所の出張所へ。いつもならすぐに対応してもらえるくらい空いているのに、今日は前の人たちがかなり面倒な要求をしていたようで20分くらい待たされる。疲労困憊の上に立って待たされたのでイライラも半端なかったが、引っ越し業者が来るのは3時くらいだろうから、帰ったらそれまでの時間仮眠を取ろうと思っていた。ところが転出届の提出を待っている間に引っ越し業者から「午前中の作業が早く終わったからあと30分くらいで行く」という電話がかかってくる。本来時間が早いのはありがたいことなのだけど、誰も私を休ませてくれない・・・。

 急いで転出手続きを済ませて家に戻ると、すぐに引っ越し業者がやってきて引っ越し開始。やってきたのはかなり若いお兄ちゃん二人で、最初は大丈夫か?と思ったけど、話した感じはとても丁寧で、作業もかなりテキパキ進めてくれた。おかげで一人暮らしにしては大量にあった荷物も、40分ほどできれいさっぱり。それにしても僕なら一箱でもぎっくり腰になりそうなくらい重い段ボールを、一気に3つもまとめて担いで行ってしまうのだからすごいもんだと感心してしまう。今回引っ越し代金として3万円しか払ってないけど、彼らに十分な給料が与えられているのだろうかと、ちょっと心配になってしまった。


<これだけの荷物が>

<40分できれいさっぱり>

 搬出が終わった後、引っ越し業者には先に新居に向かってもらい、僕の方は簡単に掃除をしてから新居に向かう。掃除をしながら改めてがらんとした部屋を見ると、もうここは自分の住まいじゃないんだなとちょっと寂しい気持ちになった。この部屋は上京して一番長く住んだ家で、この期に及んで「本当に今回引っ越しする意味はあったんだろうか」とか思うくらいには後悔の念が出てきていた。とりあえず退去立ち合いのために明日また来なければいけないので、名残惜しいけど新居の方へ向かう。

 三鷹台から1時間かけて西葛西の新居に到着後、早速搬入開始。新居は8階なのでエレベーターを使わないといけない分、搬出よりも時間がかかったが、それでも5時過ぎには全作業が終わった。最後に引っ越し屋のお兄さんから、明日アンケートのお願いメールが届くので是非答えてほしい、このアンケート回答が自分達の評価や給与につながってくると言われる。これだけテキパキと気持ちよく作業してもらったので、そりゃ是非ともいい回答をしてあげたいと思ったので、喜んで了解した。引っ越し業者も競争が大変だと思うけど、そのおかげで業界全体としてはサービスが向上しているのかもしれないな。これまで東京で4回引っ越ししたけど、今回の業者が一番丁寧で気持ちがよかったかもしれない。

 今回越してきたのは駅徒歩2分、中層住宅街が立ち並ぶ一角にある8階建てマンションの最上階角部屋。部屋の広さもこれまでの1K23平米から1DK36平米と、正直なところ清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟で引っ越した。これまでワンルーム19平米、1K21平米、1K23平米と15年かけてじわじわステップアップしていたのが、ここにきて急に1.5倍になった(途中で妹と住んだ2DKは除く)。数値上は1.5倍程度だが、部屋の大きさはDKが8帖、リビングが7.3帖なので、三鷹台の6帖より広い部屋が二つあることになり、一気に2倍以上広くなった気がする。現金なもので、改めてここが新しい住まいになると思うと、さっきまでの「本当に今回引っ越す意味はあったんだろうか」という後悔の念なんてどこへやら。まだ荷ほどきをしてない状態なのに、広くて快適なことこの上ない。引っ越す意味大ありだ。引っ越してよかった。

 ・・・と、最初のうちはやや興奮していたが、さすがに昨日の朝から全く寝ておらず、食事も昨日の昼に都庁ラーメンを食べてから何も食べてなかったので、さすがに目が回りそうな状態になってきた。段ボールはとりあえずダイニングの方に置いておいて、リビングの方だけ何とか形だけ整えて寝られる場所を確保し、近所にあった松屋で夕食を食べてから7時過ぎには寝る。さすがに疲れた。


7月19日(火) 【都庁の一日】

 今日は所用で朝から都庁へ。9時に都庁だったので、8時15分に家を出ても間に合うというありがたさ。引っ越したら新宿は遠くなってしまうけど。所用のため、夕方4時過ぎまで都庁で過ごす。昼食は食堂で都庁ラーメンなるものを食べたけど、薄い醤油味のいわゆる食堂風ラーメンだった。しかもこれにご飯がつき、麺も通常で大盛りだったので、炭水化物と炭水化物の夢のコラボレーション。。ラーメンが薄い醤油味なのでご飯にあまり合わない。さすがに食べるのに苦労した。こんなことしていたら糖尿病一直線だ。

 帰宅後、いよいよ本格的に引っ越し準備に取り掛かる。この時点では結構甘く見ていたが・・・。


7月18日() 【2%】

 三連休最終日にして、ようやく重い腰を上げて引っ越し準備に取り掛かる。まずは引っ越し当日の朝に廃棄処分する冷蔵庫の整理をしようと思って電気を抜いたら、いつの間にやら床が水浸しになって、初っ端から先が思いやられる展開になってしまった。水が出てくることは分かっていたから十分注意したつもりだったんだけど、一体どこからどうやって出てきたのか。おまけに冷蔵庫の奥からは賞味期限が2011年という謎の物体も出てくるし。きちんと処分しなかった5年前の自分に喝だ。あとは本を段ボールに4箱分だけ梱包して、今日はとりあえず終了。ここまでの進捗率2%、という感じ。

 夕食は近所のスーパーで買ってきた弁当と鰹の刺身。この近所のスーパーの弁当や総菜にはかなり世話になった。特に7時を過ぎた辺りから貼られる50%引シールの威力は半端ない。519円の弁当が260円になる素晴らしさ。惣菜はちゃんと店内で作っているので、出所が分からない弁当よりは安心感がある。吉祥寺の飲食店はこれからも食べる機会はあるだろうけど、このスーパーの弁当はさすがにもう食べる機会がないだろうということで、さよなら吉祥寺スペシャルの第9弾ということにしておこう。めちゃくちゃおいしい、というわけではないんだけど、思い出補正ということで。


<この弁当にはかなりお世話になった>

<ついでに鰹の刺身も>

 引っ越しは明後日の午後。明日は仕事。準備は果たして間に合うのだろうか。


7月17日() 【街並み】

 引っ越しの荷造りは全然進まない。というかほとんど手を付けてない。荷物の多さに手を付ける気力が出てこない状態に陥っている。

 昼から気分転換に吉祥寺へ。ついでにカメラを持って出て家の近所の写真を撮っておいた。これまで日常だった三鷹台の風景もこれからは日常じゃなくなるので、思い出に何枚か。今のアパートに住んで8年になるが、その前に妹と同居していた4年半を加えると、約12年半を三鷹台駅を最寄りとして過ごしたことになる。その時間は今までの人生の3分の1以上になるので、随分と長くこの小さな街に住んだんだな。駅そばのフレッシュネスバーガーとオリジン弁当が撤退して、目ぼしい飲食店もなくなってしまった不便で残念な駅前ではあるけど、離れるとなると愛着を感じてしまうから不思議だ。

 吉祥寺でもいろいろと写真を撮ろうと思っていたが、三連休中日の吉祥寺は人が多過ぎて写真を撮る気力も失せてくる。吉祥寺は良い街だと思うけど、それは平日のことであって、はっきり言って人でごった返す休日の吉祥寺はあまり好きじゃない。だから土日はあまり吉祥寺には近付きたくないなあという気持ちになる。本当に、どこからあんなに人が湧き出てくるんだろう。

 駅前のロータリーも人だかりで、一体何なんだと思ったら都知事選に出馬した鳥越俊太郎が演説をしているからだった。鳥越俊太郎の横には菅直人もいる。興味本位で鳥越俊太郎の演説を聞いてみたが、具体的なことはほとんど言わない空中戦のような話をしているから何が何だか。終いには群衆から「話が長い」と言われて群衆から失笑が漏れる始末。まあ、「話が長い」という野次が飛ぶくらいだから、聴衆がサクラばかりじゃないことが分かってちょっと評価は上がったけど。

 とりあえず写真を撮ったりぶらぶらする気が失せたので、遅めの昼食だけ取って帰ることにした。みんみんに行ってあさりチャーハンと餃子を食べようと思って行ってみると、夕方4時前にもかかわらず行列ができている。これだから休日の吉祥寺は・・・と余計に腹立たしくなった。こうなったらもうやけ食いだということで、ヨドバシのレストラン街にある万豚記で豚ニラにんにくピリ辛炒飯の大盛りを。さよなら吉祥寺スペシャル第8弾。出てきた炒飯はやけ食いするぞという最初の気力を失わせるのには十分な量だった。多過ぎる。ご飯2合くらいあるんじゃ・・・?


<豚ニラにんにくピリ辛炒飯の大盛りにした>

<ものすごい量だった>

 今でこそいろいろな炒飯を食べるようになったが、僕が上京して初めておいしいと思ったチャーハンがこの万豚記の炒飯だった。昔はよく参宮橋の万豚記で炒飯を食べていて、吉祥寺にもできたと知ったときにはどれだけ小躍りしたか。万豚記の炒飯はその量と健康とは真反対に位置する油の量で、たまにこの油まみれの炒飯が食べたくなることがある。今日もそんな気分だったが、肝心の炒飯は全然油っぽくなく、むしろ普通の炒飯よりも油が少ない。炊き込みご飯みたいな感じで、ええぇ・・・という感じだった。そしてこの量。さらに味も薄い。トリプルパンチで途中から拷問だった。

 何とか食べ切ったが、おかげで今日はこの一食だけになってしまった。これだけ食べると夜になっても全然お腹が空かない。


7月16日() 【ZZZ】

 世間的には今日から三連休。しかしどこかに行くというわけにもいかず、この三連休を利用して週明けに迫った引っ越しの準備をしなければいけない。しかし今日は昨日徹夜で飲んだこともあり全然使いものにならなかった。そもそもいつも土曜日は平日に蓄積した疲れが噴き出すので使い物になってないけど。二日酔いにはなっていなかったのが不幸中の幸いだったくらい。

 ということで、今日はほとんど一日中寝ていたような気がする。アクティブな土曜日を過ごせるようになりたい。


7月15日(金) 【朝から朝まで】

 仕事の都合上、今日は朝一旦東陽町に寄ってから非常勤先の横浜へ行く。結果論だが、今日は東陽町に行かなくてもよかった。自分一人でやる研究だったら大体の見通しが立つが、グループで何かをしようとすると先が読めないから難しい。僕が帰った後にまた大変なことになったらしいのでなおさらそう感じる。

 10時過ぎに東陽町を出て、横浜六角橋へ。大学に着く頃にはかなりの大雨になっていて、傘を差していてもずぶ濡れになるくらいだった。いつもより少し早めに着けたからよかったかもしれない。そんな大雨の横浜を眺めながら、本館最上階のカフェテリアで380円のカレーを食べる。ここは安さとおいしさを両立しているからすごい。


<380円のカレー>

<横浜は大雨>

 午後は2コマ講義。前期の講義は今日で最後だった。今期は何だかあっという間に過ぎていった気がする。既に試験問題も作っているので、学生の皆さんは頑張ってください。

 夜は渋谷。現在静岡在住のN君が資料収集で東京に来ているというので、研究仲間のTさんや別のN君と一緒に飲むことになった。別のN君は仕事で遅れるということだったので、まずは3人で井の頭線西口そばにあるうな鐵に入って鰻串を食べながら一杯やる。N君と会うのは彼の就職祝いをしたとき以来だから3年振りくらいか。確かそのときも渋谷で飲んだんだった。そろそろ本格的に暑い季節になってくるので、ビールとうなぎという組み合わせがたまらない。うな重メインの店はたくさんあっても、串焼きを主体にしている店はなかなかないので、ここはありがたい。


<鰻屋でビール>

<うなぎ串いろいろ>

<うなぎ串いろいろ>

<渋谷の元祖うな鐵>

 うな鐵で2時間ほど飲んだ後、仕事終わりの別のN君がやってきたので店を変えて2次会。うな鐵の向かいにあるビル4階の個室居酒屋へ。その後、皆酔っぱらったのか朝まで飲むということになり、3次会は鳥竹、4次会十徳と過ごして、閉店の4時過ぎに渋谷の街に放り出された。他の3人はラーメンを食べて帰るということで、24時間やっている神座までついていって店に入るのを見送った後、始発に乗って帰るべく駅へ向かう。いつもなら僕もラーメンを食べるところだけど、今日に限っては朝早かったうえに蒸し暑い中で講義をして疲れていたところに徹夜で飲んだので、体が悲鳴を上げる一歩手前でラーメンどころではなかった。この歳になって酒の勢いに任せた無理はよくないな。


<3次会の鳥竹>

<始発前のスクランブル交差点>

 5時の始発に乗って5時半に帰宅。倒れ込むように布団に横になって、そのまま三連休へ。


7月14日(木) 【今日で終了のはずが。】

 4月から朝6時前に起き、7時前の満員電車に乗って通勤する日々が始まった。これまでの生活が生活だっただけに、毎朝6時に起きる生活は辛く、じきになれるだろうと思って我慢していたが4か月しても慣れる気配は一向になかった。最近は逆に朝起きるのがさらに辛くなってきている。目覚ましが鳴って起きた瞬間の絶望的なだるさは、この世のものとは思えない。世の働く方々からすれば甘ったれたことを言うんじゃないと怒られそうだが、そう感じるのだから仕方がない。

 しかし、その(僕にとっては)地獄のような朝6時起床は今日で終わる。明日は横浜で非常勤、週末の三連休を挟んで火曜日は新宿で仕事で、水曜日には引っ越す。ということは、実質的に朝6時に起き、満員電車に乗るのは今日が最後になる。たった3か月半ではあるけど辛い日々だった。最後となると寂しいもので・・・と感じるかと思ったけど、やっぱりいつも通り起きたら絶望的にだるいだけだった。ただ、行きの東西線に乗って途中で運よく座れて落ち着くと、ああこういうのももう終わりか、と少し感慨深くはなった。さようなら、朝の満員電車での一時間通勤。

 ところが、仕事場でいろいろやっていたら何だか雲行きが怪しくなってきた。普段の金曜日は非常勤のため休務の日となっているが、仕事の都合上、どうにもこうにもそういうわけにはいかなくなってきた。かといって非常勤を休むわけにはいかないので、妥協案として東陽町には朝だけ出ていろいろとやることになった。つまりこうなると、明日も早起きしてこれまでのように満員電車に揺られなければならない。ということでまさかの延長戦になってしまった。朝の感慨は一体何だったのか。

 今日は少し残業した上に、帰りの東西線が千葉で竜巻注意報が出たとかで遅れていて、三鷹行に乗ったら途中で中野止まりに変更になるというガッテムなことがあり、帰りが遅くなってしまった。遅くなってしまったので、今日は吉祥寺のアトレで何かしらを買って帰ることにした。吉祥寺を離れる前に飲食店を巡っているが、アトレの惣菜や弁当にも随分世話になってきた。なので外食ではないけど、さよなら吉祥寺スペシャルの第7弾はアトレに入っているアンテンドゥのサンドイッチ。大葉とツナ、キュウリとたまご、白身フライの三種。アンテンドゥのサンドイッチ、パンはふわふわ、具はシャキシャキしていて好きなんですよねえ。アンテンドゥは吉祥寺発祥の店というわけでもなく、東京郊外に何店舗もあるのだけど、上京して初めて入った東京のパン屋ということで個人的な思い出の味でもある。東京東部には出店していないみたいなので残念だ。


<アンテンドゥのサンドイッチ>

 帰宅後、昨日勢いに任せてポチっとした布団乾燥機が届いたので、早速ダニ退治をする。サンドイッチを食べながら、布団が熱せられてダニが死んでいっているであろう様子を見て、一人で悦に浸っていた。この世の生態系バランスや生物多様性というマクロな観点からすれば、ダニが絶滅するのはよろしくないことは重々承知しているが、しかし僕の周辺というミクロな観点で言えばダニは絶滅しなければならない。シネシネ!!!!!


7月13日(水) 【お買い物】

 九州の方では大雨で大変らしいが、東京は朝からやや小雨。ジメジメとした一日だった。ジメジメした天候のせいか、仕事もジメジメした感じだったような。もちろんここで詳しく言うことはできないが、とりあえず何か言っておくとすれば、まるで学生指導のレベルみたい。無慈悲すぱくりより。

 ジメジメに加えてイライラも募ったので、昼休みにそのジメジメイライラに乗じてアマゾンで布団乾燥機をポチっとする。梅雨時は布団がジメジメして嫌だし、喘息だからダニが増えると困るし、そもそも先月ダニに噛まれまくって大変なことになったしで、いずれ布団乾燥機は欲しいなとは思っていた。思ってはいたが、まさか今日衝動的に買うことになろうとは。最近引っ越し関係で支出が多くなっているから、確実にそれで感覚が麻痺してしまっている。布団乾燥機は明日の夜届くらしいから、届いたら早速ダニ退治しよう。ジメジメともサヨナラだ。

 学生指導のようなものも4時には終わったので、今日は早く帰って病院へ行くことにする。ということで帰りに三鷹の病院へ行って喘息の定期診察。すっかり忘れていたが、引っ越しすると三鷹の病院は遠くなる。葛西からだと1時間はかかるから、どうしようか。今の病院は医師の口は悪いが腕は確かでしっかりした治療と処置をしてくれる(と思っている)ので、なるべくなら病院を変えたくない。さてどうするか。引っ越しのデメリットをすっかり忘れていた。

 吉祥寺に戻って夕食。さよなら吉祥寺スペシャルの第6弾はカレーのまめ蔵。吉祥寺には個性的なカレーの店が多いが、最も歴史がありかつ有名なのがこのまめ蔵。1978年創業なので、僕が生まれる前からやっている。僕の中では3か月から半年に一回、ふっと食べたくなる欧風カレーという位置付けになっている。今日は夕食時間帯の前だったので、空いていて落ち着いた雰囲気だった。


<東急裏のまめ蔵>

<夕食時間帯前なので空いていて静か>

 端の席についてメニューを手に取ると、いつものように表紙にはかわいらしい象の絵が描かれている。ずっと、まめ蔵の「蔵」と「象」をかけているんだろうなと思っていたけど、もしかしたらこの象はこの前亡くなった井の頭公園の象のはな子がモチーフになっているのかもしれないな。店の人に確認したわけではないから真実は分からないけど。

 今日はシンプルに、ちきんカレーにし、そこに「まめまめ」という四種の豆をトッピングする。何なのか分からないスパイスが複雑に効いたカレーよりも、こういうカフェ風のシンプルだけどコクのある欧風カレーの方が安心する。そして今日みたいに洒落た空間で落ち着いて食べられると、よりおいしさが増すような気がした。まめ蔵のカレーはおいしいのだけど、時間帯によってはうら若き女性やカップルばかりになって、オジサンは居心地が悪くなったりするので。まあでも、その気まずさを差し引いてもまめ蔵のカレーはおいしいので、今後吉祥寺に来る機会があれば絶対また食べよう。


<まめ蔵のメニュー>

<ちきんカレーにまめまめトッピング>

 食後、ヨドバシカメラへ移動していよいよ冷蔵庫の買い物へ。いつもより1時間早く帰ったおかげで、まだ時間的に余裕がある。


<正面に見えるラブ吉祥寺の文字>

<ヨドバシで買い物>

 冷蔵庫売り場へ行き、カカクコムの最安値に比べて明らかに高ければ買うのをやめようと思っていた。でもここ2週間くらいでヨドバシカメラでも値段が1万円くらい下がったらしい。2週間前に見たときは5万円だったような気がするが、今日は4万円まで下がっていて、ポイントも考慮すれば36000円くらいになる。ここまでになるとカカクコムの最安値とほとんど変わらないので、ここで買ってしまうことにした。ついでに二口ガスコンロも買う。ああ、本当にどんどんお金が飛んでいく。

 これでもう金銭感覚が狂ってしまったのか、今日のポイントも足してサーキュレーターを買ってしまおうかとか、データ保存ように3TBのハードディスクを買ってしまおうかとか、かなり危ないところまで行ってしまったが、ハッと我に返って何とか事なきを得た。狂っているときの家電量販店は危ないな。まるでメダパニがかかっているみたいだ。すぱくりはこんらんしている!


7月12日(火) 【セルゲイ・ブブカ】

 最近は会議とか打合せとかが多い。遅ればせながら諸先輩方が言っていたことが分かるようになってきたような気がしないでもない。会議や打ち合わせがあると、内容は大したことなくてもきっちりと時間が取られてしまうので、その分自分の時間が減ってしまう。今日もそんな感じの一日だった。そして学会報告でもないのにポスターを作る羽目になっちゃったりして、一体何やってるんだろう感は否めない。

 夜は吉祥寺に戻り夕食。さよなら吉祥寺スペシャルの第5弾。北口にあるぶぶかへ行く。ぶぶかと言えば油そばを広めた店で、上京して初めて食べた時には、「東京にはこんな不思議な食べ物があるのか!」と驚いたものだった。僕の記憶が確かなら、5年くらい前までぶぶかは吉祥寺で一番行列のできるラーメン屋だったと思う。駅南口の階段を降りて左手に50mくらい進んだ先、井の頭線の高架下近くにあったぶぶかの前には、いつも行列ができていた。そこで食べた油そばは、濃くてどうにかなりそうな気がしたこともあったが、それが病みつきになるくらいだった。

 その南口のぶぶかは、吉祥寺駅ビルの改修工事のため閉店し、北口に移ってきた。今のぶぶかがあるのは、以前味噌ラーメンの味源だったところ。味源も結構好きで、吉祥寺では貴重な味噌ラーメン屋だったこともあって結構通っていた。その味源の跡地に移転してきたぶぶかだけど、はっきり言って南口の店のときの油そばとはちょっと違うような気がする。その証拠に、最近のぶぶかには全く行列がないどころか、夕食の時間なのに店内は空いている。以前何度か食べて、その都度南口の店の時とは何かが違うなあと思っていた。

 そして今日、吉祥寺を離れるしということもあり、久しぶりのぶぶかへ。往時を思い出し、油チャーシューそばに半ライスを注文する。いつの間にか以前の単なる「油そば」は「元祖黒丸油そば」になり、それと対比させるようにあっさり味の「新味白丸油そば」ができていた。以前はこんなことしなくても十分賑わっていたのに、やっぱり迷走しているんだろうか。以前は関東各地に支店を出していたけど、今残ったのはこの吉祥寺本店だけらしいので、生き残りに必死なのかもしれない。 


<ぶぶかの元祖黒丸油チャーシューそば>

<昔味源、今ぶぶか>

 久しぶりに食べるぶぶかの油そばは、やっぱり何かが足りないような気がした。前はもうちょっと味付けが濃くて、調子があまり良くない時は目をくるくるさせていたいような気がするが、その乱暴さが全くなくなっている。体に悪い濃くてアブラギッシュな味付けをやめたのかな。一応ラー油とすりおろしニンニクを大量に入れてみたが、根本的な味が薄いのでやっぱり何か物足りない。油チャーシューそばと半ライスの組み合わせは、濃い味付けの焼豚でご飯を食べるのがおいしいのに、焼豚の味が薄くて何だかなあだったし。もしかしたら僕の味覚がバカになってしまったのかもしれないし、歳を取って好みが変わった結果かもしれない。いずれにしろ寂しいものだ。昔のあの感覚が戻ってこないのであれば、21世紀の夜明けは遠くになりにけり。


7月11日(月) 【ソファとデスクとチェアーと】

 朝7時に家を出た時点で、むわぁ〜っとした何とも言えない暑い空気に包まれた。小さい頃だったらいよいよ夏が来たんだなとワクワクしたかもしれないけど、残念な大人になった今では朝から暑いと気が滅入る。そんなわけで今週も元気に東陽町。

 東陽町の一日が終わった後で、仕事場に近い南砂町のニトリへ。これまで昼休みや午後にニトリに行って何も買わずにソファーやベッドや机の辺りをうろうろして物色していたが、今日はついに意を決して買うためにやってきた。ここ2か月の下調べにより、ソファーと机と椅子と桐すのこをさっと購入する。本当はすのこベッドを買いたかったけど、予算がオーバーしてしまうのと、そもそも小さい頃から床に布団という形に慣れ親しんできたので、ベッドは優先順位が低くなった。すのこベッドを買えば2万円だが、フローリングに置く布団用すのこなら6000円。布団用すのこなら使わないときは折りたためるから、部屋が広くなるしちょうどいい。

 そして何といってもソファーですよ!恥ずかしい話だが、ようやくこの歳になってソファーを置けるだけの家に住める。5万円という、ソファー相場からすればかなり安いソファーだけど、とりあえずソファーを置くという目的が達成されるからそれでいい。新しい家にソファーが来たら、ホームシアターでも作って、休日はソファーにもたれながら映画でも見よう。

 ・・・と、買う前は夢を膨らませて意気揚々と前向きな気分だったが、支払いの時に改めて金額を見てちょっと青ざめた。合計10万円弱。そもそも新居の契約で既に30万円超を支払い、さらにこれから冷蔵庫やガスコンロ、通勤用の自転車を買わないといけない。どれだけお金が飛んでいくんだと思うと、本当に今回の引っ越しは正しかったのか?という根本的な疑問が湧いてきた。そういうこともあってか、支払いを終えた後、ちょっとした鬱のような気分になる。今日は仕事中にコーヒーをがぶがぶ飲んでいたので、カフェイン中毒のような感じもちょっとあったのかもしれない。

 とりあえず気分が落ち込んだまま吉祥寺に戻り、駅前の炒王で肉あんかけ炒飯の夕食。一応、「さよなら吉祥寺スペシャル」の第4弾。ごく最近でこそ炒飯といえば渋谷の後楽本舗に魅せられているが、ここの炒飯もなかなか重宝している。開店したのは2013年と割と最近だけど、早くて安いというファストフード的な特徴を持ちつつ、味自体おいしい。最初はチェーン店かと思っていたけど、そうでもないらしい。駅に近いから困ったときにサッと行って食べて帰れるのも魅力。疲れた時には炒飯のような食べ物が一番だ。


<肉あんかけ炒飯(680円)>

<肉あんかけチャーハンの炒王>

 明日はカーテンやござを買わないといけない。出費がかさむから食費を抑えないとなあ。


7月10日() 【三分の二】

 昨日は雨が降っていたので外に出るのが億劫だったが、今日は今日で暑くて外に出るのが億劫だった。ただ良い天気ではあったので、洗濯をして布団を干して午前中をのほほんと過ごす。今の住まいでのほほんと過ごせる週末は今日が最後なので、のほほんと過ごしながらも一抹の寂しさはあった。そしてのほほんとしたまま、昼から参院選の投票へ行ってきた。選挙の結果は承知の通り。ニュースでは憲法改正が議論の的になっていたが、改憲勢力が3分の2を超えたからといって最終的な国民投票でどうなるかは分からないから、個人的にはまだまだ道半ばという感じじゃないかと思う。

 最近微妙にこのホームページのアクセスが増えたような気がするので、久しぶりにアクセス解析を覗いてみたらやっぱり増えていた。今日についていえば、トップページから来る人は25人程度だが、日記に直接来る人が14人ほどいる。あと、旅行記は検索で60の新規アクセスあるのは量があるからそんなもんだとしても、もう10年くらい更新していない「すぱくり人生」に26のユニークアクセスがあったのはちょっとびっくり。どういう理由で訪れているのかと検索ワードを見ると、「腹痛」「授業中」「トイレ」「便意」「お腹痛い」「下痢」「お腹いたいあるある」「学校お腹痛い」などなど、生理現象訪問の検索ワードばっかり。他の日を遡って見ても基本的にこういったワードで毎日ある程度の人が見ているようなので、なんだか恥ずかしいような申し訳ないような怖いような気分になってきた。ということで、恐らくこのホームページで一番見られているであろうページをリンクしておきます→「史上最大のピンチ」。やっぱりみんな、こういうことに興味あるのね。8年前に書いたものなので、今とはちょっと文章のリズムが違っていて見返すのは恥ずかしいけど、改めて自分で読み返してみてちょっと面白いと思ってしまったのは秘密。

 ただ、ネットは誰に見られているか本当に分からない。情報の扱いについては厳しい世の中になってきているので、今後はちょっと自制しよう。


7月9日() 【土曜はだめ】

 昨日は10時前には寝て、今日は6時に目が覚めた。ただ、金縛りのように体が動かないというか、起きたばかりなのにだるくて起き上がれない。いつもの癖で6時には目が覚めてしまうのだけど、体がついていけなくなっているっぽい。8時間は寝たので一応強引に起きて、パソコンに向かってはみたものの、8時過ぎにはどうしようもなく眠くなり、また横になって次に起きたら昼の2時過ぎだった。さすがにこれだけ寝るとスッキリした感じになるが、何というか人生を無駄にしているような気がして残念な気分になる。新年度になってからずっと土曜はずっとこんな感じなので、他人ごとのようだけどさすがに早く今の生活に慣れてほしいもんだと思う。

 夜は古舘伊知郎が出るというので「すべらない話」を見る。圧倒的だったな。オチがないとかいう意見もあったみたいだけど、話芸というのは落ちが全てではないし、それこそ落語のような話全体を通して聞かせる感じでよかったんじゃないだろうか。お笑い芸人の場合、どうしてもオチの奇想天外さやどんでん返しに重点を置いてしまうので、そこに至る過程がおざなりになってしまうことがよくあるように感じる。一方で古舘伊知郎の場合は、情景描写が上手いから、捨てるところがなく、全体で聞かせる感じに聞こえる。だから新鮮味がないとかオチがないとかいう批判も出るのだろうけど、古舘流落語として聴いたらそんなことは全く気にならない。話芸にもいろいろなタイプがあるんだなと思った。僕も学会発表で「落語家さんみたいですね」と言われたことがあるので、古舘伊知郎を参考にしてより一層落語っぽい講義にしていこうかしら。


7月8日(金) 【都心で講師】

 毎週金曜は横浜で非常勤だが、今日は諸事情のためその非常勤を休講にして東陽町へ。新年度に入って初めて週5で朝6時起きの東陽町ということになった。週5全部朝6時起きだとやっぱりきつい。でも引っ越しまで今日も入れればあと6回の我慢だ。

 午前中は東陽町の仕事場でいそいそと準備をし、午後は京橋で開催される研修に参加。研修に参加といっても、研修を受ける側ではなく、講師側での参加で、トータルで1時間くらいべらべらと喋った。いつもの学生相手ではなくて、自分より年上の人も多い中で喋るのはやや緊張する。初めてのことなので不備があってはいけないと思い、いつもの講義では絶対にやらない喋りの下書きというかメモを用意して臨んだ。でも結局、途中からそういうメモを全く使わずに喋ることになる。喋り出しこそちょっと緊張したが、結局は講義と一緒で、喋り出すと止まらなくなってくる。一緒に行った方に言わせると「途中から段々と熱が入ってきたね」とのこと。この何年かで大分鍛えられたということだろう。まあ、それが仕事だからな。

 研究終了後、一緒に行った方が一杯行こうということで、有楽町ガード下にあるこの店に連れていってもらう。小汚い店だけど、と言われて連れていってもらったけど、予想以上に年季の入った店だったことは確かだった。エアコンなんてそんなものもなく、扇風機のみ。一人じゃ絶対に入れないし、多分2人以上でも初見だと入るのを躊躇してしまうレベル。調べてみると昭和24年創業で、それだけの歴史があるならそりゃそうかという感じではある。

 3人でカウンターに通され、メニューとかどうなっているのかなと思って店の中を見渡したらメニューがひとつもない。一緒に行った方がビールを頼んだら、黒ラベルの瓶ビールとともに頼んでもない小料理がどんどん出てきた。どうやらここはメニューがなく、勝手に料理が出てくる店らしい。出てくる料理も何となく家庭的で、昔ながらの居酒屋だなあと感心してしまう。都会のど真ん中でこういう居酒屋が生きていること自体が不思議だ。

 この店の名物は店名にもなっているミルクワンタンで、食事コースの最後に出てくるのだけど、僕たちはそこまで行かずに〆てお会計にしてしまったので、名物にたどり着かなかった。ミルクワンタンが名物だと気が付いたのは帰ってから改めて店のことを調べてからなので、やってしまったなあという感じではある。名物を食べにもう一度行ってはみたいが、果たして行けるかどうか。ちなみに会計は単純で、料理と酒の量を見てご主人が2500円から500円刻みで決めるらしい。今日は一人3000円ポッキリの明朗会計で、しかも一緒に行った方におごってもらった。ありがたやありがたや。


<新幹線と在来線の高架下>

<キュウリの漬物と葱スープ>

<サンマの塩焼きが出てきた>

<おでんと酢味噌豆腐>

<途中で芋焼酎に切り替える>

<焼き鳥>

 その後、一緒に行った方ともう一軒、国際フォーラム横のレバンテでワインを飲んで、8時前に散会。レバンテは松本清張の点と線にも出てくる老舗らしい。居酒屋もビアバーも老舗で、やっぱり都心は違うなあ。引っ越したら都心が近くなるので、時間とお金に余裕があれば老舗の味を楽しむということもできそうだ。時間とお金に余裕があれば、の話だけど。


<夜の丸の内>

<夜の国際フォーラム>

 吉祥寺に戻ってきたのが夜8時半。腹は減っているような、もういいような感じだったが、折角吉祥寺経由で帰るのだから今日もやっておくしかない、ということで「さよなら吉祥寺スペシャル」の第3弾。少し酒を飲んでいるならここに行くしかないだろうと、ホープ軒本舗へ。中華そばに50円のにんにくトッピングで合計700円。にんにくにはいつの間にか「青森産」という表示が付いていた。にんにくを頼むと最初から溶かしてあるパターンとチャーシューの上に乗っているパターンがあるが、今日は上に乗ったパターンだった。すりおろしニンニクが緑色をしているということは、保存料とか入ってない新鮮なものなんだろう。

 ホープ軒には上京したときからよく通っていて、最初は「東京豚骨の元祖という割には麺はインスタント麺みたいだし、豚骨臭もほとんどないし、博多の豚骨の足元にも及ばないチンケなラーメンだな!」と思って毛嫌いしていた。ところがこのホープ軒のラーメンには不思議な力があり、特に飲んだ後はこのまったりとしたスープと歯ごたえのないインスタントみたいな麺が無性に食べたくなる。そして一回食べるとまた食べたくなる不思議。値段も割と安いのに、メニューに大盛りがない分、元から麺の量も多い。そんなこんなで15年間、恐らく飲んだ後に一番食べたラーメンだと思う。個人的に吉祥寺のラーメン二大巨頭は洞くつ家とこのホープ軒だと思っている。


<中華そば+ニンニク>

<黄色いホープ軒>

 9時過ぎに帰宅。今週は週5で東陽町だったので、ようやく長い一週間が終わった感じがする。明日はようやくゆっくり寝られる。


7月7日(木) 【37度】

 東京は今年一番の暑さで、日中37度まで上がったらしい。昼に昼食を買いに外に出たけど、確かに本当に暑かった。というか朝家を出た時点で暑かった。これからこういう日が続くようになると思うとちょっと憂鬱だ。

 今日は東西線がつつがなく動いていたので、いつも通り吉祥寺経由で帰る。無事に吉祥寺に戻って来れたので、昨日果たせなかった「さよなら吉祥寺スペシャル」の続きがおこなえる。洞くつ家に続く2軒目はやっぱりここだろうなということで、生麺スパゲティのスパ吉へ。8時過ぎだったが、僕が入ったら満席になって待ちが出るくらい盛況だった。

 スパ吉は2003年にオープンしているが、僕がよく通いだしたのは駒場からこっちに戻ってきてからだから2008年以降になる。特に2010年くらいまでは結構なペースで通っていたような気がする。ハシヤのたらことうにに魅せられてからはやや足が遠退いてしまったが、それでも半年に1回は食べていたはず。僕のスパゲティ遍歴は、壁の穴→スパ吉→ハシヤ→ハシヤ+喫茶店ナポリタン、というふうに変わってきているのだけど、ハシヤは壁の穴から独立したらしいし、スパ吉のオーナーはハシヤで長いこと修行していたらしいので、結局は壁の穴ラインに収縮される。シャレオツで高い本格的イタリンパスタより、日本的なスパゲティが好きということなんだろう。

 今日はこれまで一番よく頼んだミートソースに納豆トッピングの大盛り。生麺のモチモチとした感じが、ああスパ吉のこれこれ、という感じになる。ミートソースはかなり煮込まれていて、デミグラスソースの深い味がする。納豆をトッピングすると粘り気が出てなおよい。久しぶりに食べるとやっぱりおいしい。よく音楽や匂いが記憶のトリガーになるという話は聞くけど、僕の場合は食事もそうなっているところがある。久しぶりに食べて、あああの時もこれ食べてたなあとか、ふいに昔のことを思い出すことがある。今日もミートソーススパゲティを食べながら、6,7年前の出来事が急に蘇ってきた。


<ミートソース+納豆の大盛り(1150円)>

<汚いけどじっくり混ぜてこれから食べる>

 昨日行っておきたい店をピックアップしたら20軒くらいあって、引っ越すまでに全部回れそうにないこと判明してちょっと困っている。こうなると残念だが順番をつけないといけない。食欲旺盛で困った困った。

 さて、明日は非常勤の方を休講にしてまでの研修だ。緊張してきた。


7月6日(水) 【まわりみちくねくね】

 今日もつつがなく東陽町。段々と朝か辛くなってきた。最初は行きの電車で何とか座れるようにと5時半に起きて6時過ぎには家を出るようにしていたが、今はもう行きの電車で立っていてもいいからもう少し布団で寝ていたいと思うようになってきた。そういうこともあって、最近は6時半まで寝て7時に家を出るという感じになってきている。まだ20分くらいは余裕があるから、最終的には7時起床とかになりそうで怖い。といってもあと2週間で引っ越すので、朝の1時間ちょい通勤も残り7回だけど。引っ越したら8時まで寝られるようになるから、最後の力を振り絞れ自分!

 帰りは来客があった影響でいつもより30分ほど遅くなってしまった。東陽町の駅に着いたら、阿佐ヶ谷駅で人身事故があった影響で中央線・総武線に直通する地下鉄東西線もやや遅れているということ。今日はポンドが下落したからFXで失敗した人でも飛び込んだんだろうか、仕方がないなあと思いながら総武線直通の三鷹行に乗った。ところがこの三鷹行、途中から「後ろの電車が遅れているから間隔調整でちょっと停まる」ということを繰り返し出す。何か嫌な予感がするなあ・・・と思ったらその予感は的中で、早稲田に着いた時点で「阿佐ヶ谷の人身事故の影響で中央線と総武線のダイヤが乱れていて、そのおかげで直通する東西線も乱れている。前には各駅に電車が止まっているので進めない。ちょっと停まる」みたいなことを言いだした。しかも途中で行先が三鷹から中野に変わる始末。

 今日はやや疲れていて、早く家に帰って横になりたかった僕は次第にイライラしてきた。早稲田でボケーっと停まっている車両の中で無為の時間を過ごしつつ、ツイッターで一体阿佐ヶ谷の人身事故はどんなものなんだと調べてみた。するといろいろな情報が出てくる。事故が起こったのは夕方4時前で、しかも中央線快速のホームで起こった事故らしい。いや待て、何で中央線快速の事故が隣のホームの総武線・東西線に影響を与えているんだ?というか何で4時間前の事故でこんなことになってるんだ?事故が起こって4時間も経ってるんだから、東西線は事故が起こった時点で総武線との直通はやめておくとかそういう対策は取れなかったのか?

 ・・・という感じで本来では被害者であるはずの東西線だけど、その行き当たりばったりな対応にすらイライラしてきた。電車は何とか動き、高田馬場まで来たところで東西線と総武線は諦めて、山手線と井の頭線経由で帰ることにした。今日は吉祥寺でスパ吉に行って、さよなら吉祥寺スペシャルの続きをしようと思っていたのに、それが全部パーになってしまった。お願いですので電車を使って人生を終えるのはやめてください。あなたの命とともに私のささやかな楽しみや幸せを道連れにしないでください。

 渋谷経由になったので、いつものあの店に行かなければなるまい、ということで西口のラーメン王後楽本舗へ。今日は炒飯ではなく、久しぶりにニラレバ定食にした。やっぱり定食類もおいしいな。腹が立っていた分、食欲旺盛だったので、ご飯は大盛りでもよかったかもしれない。これで670円だから安いもんだ。


<今日は炒飯じゃなくてニラレバ定食>

<夜になるとイカガワシクなる渋谷の西口>

 結局家に帰り着いたのは8時半前だった。普通に行けば7時前には帰宅できていたはず。なんか釈然といない一日だ。


7月5日(火) 【さよなら吉祥寺スペシャル】

 今日も朝から東陽町。今日はいろんな仕事を並行してやったので、何というかバタバタした一日だった。はっきり言って生産性のあることをしたとは思えないのだけど、無為に忙しいというか。職場体験に来ていた中学生にインタビューを受けるという、珍しい体験もさせてもらった。ああいうときって、少年たちの夢を壊さないように、イイオトナを演じないといけないから難しい。理想と現実は違うのに、あたかも昔の理想が現実になったように喋らないといけないのは、少年たちを騙しているようで申し訳ないようなそうでもないような。

 仕事と並行して昼に引っ越しの諸手続き、電気ガスインターネットの変更手続きは日曜日の午前中に済ませたので、今日は水道の移転手続きをして見積もりを頼んでたS社の方に断りの電話を入れた。見積もりは無料とはいえ、やっぱり断るのは申し訳ないと思っていたので、やや緊張して電話をかけたら、相手も慣れたもので、「あーそうですか、残念ですが承知いたしましたー」みたいな返答をされてちょっと拍子抜けした。もっとガツガツくると思っていたのになあ。

 とにかくこれでとりあえず引っ越し前に最低限やっておかなければならない手続きが終わった。あとは住民票の移動とかクレジットカードの住所変更などがあるけど、これは引っ越す直前にやればいい。引っ越しの日程も20日に決まり、今の住まいで過ごすのもあと15日。つまり吉祥寺近辺でうろうろするのはあと15日ということになる。

 そこで今日から引っ越しまでの残り15日間は「さよなら吉祥寺スペシャル」と題して、これまでに訪れた店で最後にもう一度行っておきたいところを訪れることにした。上京してからの15年間をほとんど吉祥寺界隈で過ごしたこともあり(途中2年だけ目黒区駒場に住んだことはあったが・・・)、やっぱり離れるのは寂しい。今度引っ越す先は東京の東部で、なかなか吉祥寺に来る機会もなくなるだろうから、最後にじっくりと満喫しておきたい。ということで残り15日、吉祥寺で悔いのない食生活を送りたい。

 一発目はやっぱりこの店ということで、洞くつ家へ。上京してから15年で、恐らく僕が一番食べたラーメンが洞くつ家のラーメンだろう。2003年に開店してから何度足を運んだことか。今日はこれまでで一番注文したであろう、ラーメン中盛りにほうれん草をトッピングし、麺を固めでお願いする。あとキャベチャーも注文した。今日のラーメンはやや味が薄いような感じがしたが、それでも間違いのないおいしさだった。引っ越して洞くつ家のラーメンが食べられなくなるのは痛いな。


<ラーメン中盛り+ほうれん草>

<キャベチャーも食べる>

 このまま行くと全部がラーメンになってしまいそうなので、明日はラーメンじゃないものを食べよう。


7月4日(月) 【ウゲラ】

 昨日は酔っぱらってふわふわした状態で帰宅して、日付けが変わる前には寝たのだけど、朝6時に起きた時点でまだ酔いが残っていた。二日酔いというよりはまだ酔っているような状態で、気持ちが悪いんだか悪くないんだか。ただ、6時間以上は寝たはずなのに猛烈に眠いというかだるかった。ということで、今日も東陽町の仕事場に行ったものの、一日中だるくて仕方がなかった。昼休みも昼食を食べることなく、ただただ寝るのみ。醸造酒の恐ろしさを改めて思い出した。

 夕方になってようやく酔いが覚めてくると、今度はなぜかマクドナルドのハンバーガー+ポテトが無性に食べたくなった。普段なら食べたくなることはないので、やっぱり体が何らかのシグナルを発していたのだろう。ただ衝動が抑えられなかったので、帰りに吉祥寺でビックマックのセット+テリヤキバーガー単品+ナゲット5個というワンパクな量の持ち帰りをして、家で昨日の笑点を見ながら食べた。マクドナルドは1年振りくらいに食べたけど、久しぶりに食べるとおいしいんだよね。


7月3日() 【木のヌクモリ】

 今日は△↓さんの新居にお呼ばれしたので、昼から国立界隈の面々で訪問する。一人(もしくは一家族)一品持ち寄るということになっていたので、自然を愛するみんなの趣味趣向とは絶対合わないと思ったが、あえて吉祥寺のサトウのメンチカツを持っていくことにした。多分あっさりした食事が並ぶだろうからちょっとしたアクセントになるだろうという予想と、僕自身が久しぶりにサトウのメンチカツを食べたかったのと、行列ができるという付加価値のある名物を持って行けば許されるだろうというようないろいろな思惑が重なりあっていた。サトウのメンチカツは平日でも午後になると20分待ちなんてこともあるけど、午前中だったら日曜でも余程のことがない限り並ばずに買える。

 深大寺近くの木の温もりが存分に溢れている、というか最早溢れだしているお宅にお邪魔し、皆でワイワイとやる。予想通り、サトウのメンチカツは浮いていた。Tさん夫妻が持ってきたかわいい一口寿司を見て、自分にはこういうセンスが圧倒的に足りないと思い知らされる。やっぱり結婚して女性の繊細な感覚が入ると違うんだろうか。男の一人暮らしはやっぱり野暮ったい。最初は日曜の昼だし子供達もいるから控えめに・・・と思っていたけど、△↓ご夫妻に準備していただいたワインやビールを日本酒を飲んでいたら楽しくなってきてしまった。


<サトウのメンチカツで勝負>

<こういうオシャレなものを準備したかった>

 あまり遅くなるのもいけないので、皆で6時前にはお暇し、時間のある人間だけで吉祥寺で一杯飲んで帰ることにした。ということでT講師と、当初用事があるから2時過ぎには帰るといっていたのになぜか最後までいたI君とバスに乗って吉祥寺に戻り、3人で井の頭公園入口にある鳥良へ。先週の土曜日も深夜の鳥良に行ったが、先週の店は駅近くの鳥良商店で、今日のは鳥良。まあでも系列は同じなので、今日も手羽先を食べながら10時過ぎまで。昼から飲んでいて、しかも最近あまり飲まないビール・ワイン・日本酒という醸造酒トリオを飲んでいたから、結構酔っぱらったというよりは酔いが回って気持ち悪くなった。やっぱり僕には焼酎が合ってるな。


7月2日() 【お見積り】

 今日は朝から引っ越しの見積もりが入っていた。ただ、見積もりの人を入れられないほど部屋や玄関周りが散らばっていたので、最低限人を入れてもいいようにはしておかないと思い、夜中に掃除やゴミ出しをする。チラシや郵便物やクレジットカード会社から毎月送られてくる雑誌が溜まりにたまっていたので、それらをまとめてゴミに出したらそこそこすっきりして何とか人を迎えられるだけの状態にはなった。夜11時に始めて明け方5時までかかったので、相当疲労困憊だったが、どうせ引っ越すときにこういう整理整頓は必要になるから、先にできてよかったんだろうな、多分。

 朝9時に一件目(A社)の見積もりが来て、家の中の荷物を見てもらったうえで、いろいろと説明を受ける。午前中から引っ越しを始めるプランだと6万円、午後から始めるフリープランだと3万6千円。でも選んでいただければ何とか頑張って3万2千円くらいにはできるよう頑張ってみる、という話で、6万円が相場だと思っていた僕は少し小躍りする。職業柄、どうしても本や資料が多くなるので、下手したら10万近く行くんじゃないかと思っていた。それが3万円弱でやってくれるというのだからこんなにありがたいことはない。営業マンの人も物腰が低く、丁寧に時間をかけて説明してくれたので、この時点で僕は次の引っ越し会社が2万円台でも提示しない限りここにしようと決めた。

 日中は仮眠を取って、夕方二件目(S社)の見積もりが来る。何となく「仕事で仕方なく来てます」という雰囲気が出ているように見えて、A社の営業マンと比べるとあまりいい感じはしなかった。見積もりもたった15分程度で終わり、提示された金額は午前中からの引っ越しだと7万5千、午後のフリープランだと4万2千円。もしここでうちに決めてくれたら3万7千円にできるかもしれないが、上司の決済を取らないといけないので何とも言えない、というこちらの方が何とも言えない提案をされてちょっと困る。まあどのみち料金でもA社の方に軍配が上がる。

 結局、S社の見積もりが終わってすぐにA社に電話して正式に引っ越し作業をお願いすることにした。ネットの評判を見ると毀誉褒貶入り乱れているが、良い営業マンに当たったし、何より3万弱でやってくれるんだから金銭的に助かることには変わりない。本当だったらもう何社か見積もりをしてもらうのがいいのだろうけど、さすがにそこまでする時間がないので、今回はこんなところで。8年前に今のアパートに引っ越してきたときは見積もりもせず、引っ越し会社の言い値でハイハイとお願いしてしまったので、移動距離は今回の半分以下、荷物の量も半分以下だったにも関わらず、当時の領収書を見ると6万5千円も取られている。それに比べれば大きく進歩していると思うので、今回はこれで手を打とう。

 しかしそれでも引っ越しはお金が飛んでいくなあ。


7月1日(金) 【夏】

 早くも7月になってしまった。年々時間の進み方が速くなっている。このままだとすぐおじいちゃんになってしまう。

 今日は非常勤で横浜六角橋。3日連続の横浜だけど、東横線で横浜やみなとみらいまで行かず、その手前で降りるので横浜感はあまりない。つまりいつもの六角橋という感じ。今日は授業アンケートをしたり期末テストやレポートのアナウンスをしたりと事務的なことで時間を取られたので、正味の講義時間が1時間しかなくなってしまって結構大変だった。教室の暑さもあって汗はだくだく。エアコンは24度に設定されていたみたいだけど、少なくとも僕にはその表示温度の涼しさは感じなかった。

 講義後、控室で期末試験問題の手直しをして事務に提出し、渋谷のラーメン王後楽本舗でいつものように炒飯大盛りを食べてから帰る。いつも通りおいしかった。汗をかいた日には、油と塩のたっぷりきいた炒飯がたまりません。


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